黒古一夫BLOG

文学と徒然なる日常を綴ったBLOG

「虚しさ」との戦い(11)――腹立たしい、悔しい、悲しい……

2015-07-16 08:58:17 | 仕事
 予想通りのこととは言え、改めて昨日(7月15日)の衆院安保法制特別委員会における与党(自公)単独の強行採決には、「あきれる」というより、こんな「独裁」的な首相(自公政権)を選んでしまった自分たちに、及び審議すればするほど「わけが分からなくなる」戦争への道を開く法案に何も言わない自民党・公明党の政治家たち、とりわけ「平和と福祉の党」を看板に掲げる公明党の議員たちに対して、腹立たしく、また悔しく、悲しい思いを持たざるを得なかった。
 しかし、何よりもおかしいのは、法案を提出した内閣の責任者安倍「ファシスト」首相自らが「国民の理解が進んでいない」と公言し、強行採決した委員会の浜田委員長も「11本の法案を一括して提出したのはおかしい」と言いながらの強行採決、これも皆安倍首相がアメリカ訪問中(5月初旬)に米議会で「安保関連法案は夏までに成立させる」と公言したことの結果であり、全ては「軽はずみ」な、いかにも「傲慢」な言動を繰り返してきた安倍首相(とそのお仲間)の責任だと思うが、それにしても、僕らはいかにもとんでもない状況下におかれてしまったものである。
 もうこうなったら、あきらめることなく、安倍「独裁」自公政権に鉄槌を加えることを考えるべきである
 このままずるずる安倍自公政権にこの国の未来を託していたら、次に待っているのは、これもアメリカの要請を受けてのことになるだろうが、「徴兵制」の実施であり、そして原発の再稼働と核燃料サイクル(使用済み核燃料の再処理)の維持から透けて見て取れる「プルトニウムの確保」→「日本(自衛隊)の核武装」である。
 その意味で、大袈裟に聞こえるかも知れないが、僕らはいよいよ地雷原に足を踏み入れてしまったと言えるのではないか、と思う。
 なお、TVの街頭インタビューで、「日本が70年間平和でいられたのは、日米安保条約があったから(日本をアメリカが守ってくれていたから)ではないか」と言っていた30代女性がいたが、もし日本が戦争(日中戦争・日朝戦争)をするようになったとき、「アメリカが日本を守る」などというあり得ない話を未だに信じている(誤解している)人が存在すること、自公の「自分たちに都合のよい解釈」を聞いてきた上での発言なのだろうが、そんなことが絶対にあり得ないのは、米中戦争、米朝戦争、米ロ戦争が本当にあり得るかを考えれば、すぐに分かることである。それよりも、沖縄の人たちが米軍基地が存在するせいで危険な思いをしている、ということの意味を考えるべきである。アメリカにとって日本という存在が、何よりも自国(アメリカ)を守るための防波堤に過ぎず、本土に近いハワイが攻撃されたら深刻な事態になったと思うだろうが、日本が中国のミサイルで攻撃されたとしても、もし東京の横田吉也沖縄の嘉手納基地が直接攻撃された場合はどうなるか分からないが、一般論としてアメリカが日本を救うなどということは「幻想」に過ぎない、と僕らは思うべきである。
 国際情勢というのは、それだけ冷酷だということである。、