黒古一夫BLOG

文学と徒然なる日常を綴ったBLOG

哀しきアナログ世代

2010-03-06 10:30:30 | 近況
 今使っている(このブログを書いている)ノートPCにガタが来始めたので(具体的には、接触が悪くなったようで電源スイッチがなかなかONにならず、シャットダウンをクリックしてもこれまたすぐには消えないとか、USBの差し込み口が1個全く機能しなくなるとか、その他いろいろ。しかし、現任は全く分からず、もしかしたらちょっとした修理で解決する問題なのかも知れないが、本当のところは分からない)、新しいPCを購入した。「Windows 7」を搭載している最新モデルで、なかなか使い勝手はいいようなのだが、僕がPCに求める重要な機能の一つ、インターネット(ワイヤレス)が繋がらず、昨日から困った状態にある。
 我が家は「光電話」を入れているので、それを導入するとき設定してもらったワイヤレスが機能せず、依頼されていた原稿を「添付」で送るつもりだったのが、送れない状態になってしまい、やむなく、古いPCを持ってきて、ワープロもネットも前と同じように、細かい困難を克服しつつ、作業を続けている、という状態に今はある。
 我ながら「アナログ世代」は生きづらい時代になったな、とつくづく思っているが、果たしてこの現象は「世代」の問題なのか、ということがある。先頃亡くなった立松和平は、PC(ワープロ)を一切使わず、原稿は全て「手書き」であり、さすがわが世代だなと感心したこともあるのだが、日常的にPCを使わなければならない大学生や卒業生は別にして、そのようなものと無関係に仕事をしている人たちとの「格差」が今後どんどん広がっていくのではないか、と今実感している。
 「進化するコンピュータ」と言ってしまえばそれまでだが、その「進化」から取り残される老人や女性・子供、「格差」が広がれば、必ずやその社会は「解体・崩壊」する。これは、果たして放置していい問題なのか。1日半、何とか新しいPCにネットワークを繋げようと悪戦苦闘しながら、結局は、月曜日に業者」に説明を受ける約束しかできなかった現実に、我が身の哀しさを痛感している。
 と、嘆いても、何の解決にもならないこの現実社会、この現実が仕事に直結していることを思うと、余計に哀しくなる。