牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

枝肉共進会を生かす

2009-02-14 17:07:11 | 肥育技術
                写真:我らの潜在能力は生かされるのだろうか?


自らの肥育成績が、どのレベルにあるかということが気になるものである。
自らの経営が順調であるを確認していればそれは不要であろうが、常に自らが関わっている産業の推移やレベルは把握して置くべきである。
それらの手段には新聞や関連誌、JAなどから出される情報などを具に入手して置くことも大事なことである。
もっと身近で自らのレベルを確かめる手段がある。
地域や全国各地で開催される共進会や共励会などへ率先して参加することである。
参加するだけでは何の参考にはならない。
上場名簿を手に、枝肉を見ながら自らの枝肉と他の枝肉の仕上がり具合を格付けを含めて比較したり、枝肉単価を参考にしてみれば、自らの取り組みのレベルが理解出来る。
また上場名簿に全ての枝肉重量、格付け、枝肉単価などを記録することがとても重要である。
これらを数回またはそれ以上に渉って記録したものを基に、性別毎に出荷者や産地別の出荷月齢・と前体重・枝肉重量・格付け結果・枝肉単価などの平均値や偏差を出すことで、様々な傾向や目安が数字となって現れてくる。
これらが常に上位であっても大概は、慢心することはない。
それらの結果をもとにすると、自らの肥育技術のレベル確認や問題点が明らかになってくる。
次には、それらの問題点を具体的に改善する手だてが必要となってくる。
それを解決する手段としては、何時までも篤農家的に一人で疑心暗鬼しながら策を拱いている時代は過ぎ去ったと考える方が正解である。
あるとあらゆる技術情報を入手することが自らには、必ず得策なのである。
それらの情報は、プラスのものマイナスのもの様々であっても、それを自らで咀嚼できなくては、絵に描いた餅に過ぎない。
同時に、情報を得るからには、自らの情報を提供することも目的を得るには不可欠である。
高い技術を有する畜主には、臆することなく情報提供を懇願すべきで、10に1つでも入手できれば、成功したも同然である。
その様な心意気でキーを叩いている次第である。


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2 コメント

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肥育生産者Aさんへ (kuroiusi)
2009-02-15 01:18:31
ケースバイケースだと思います。
こちらでは、共進会に出すことによって、それぞれにイベント相場がプレミヤとなっています。
そうでないと共進会の値打ちがありません。
ですから、この時ぞとばかり頭数を増やして参加している畜主もいます。
近畿東海北陸連合肉牛共進会などJA主催の場合は、経費が掛かりすぎるため不満が出ているようです。
しかし、この共進会などは、諸に10~20%のプレミヤが付いているようです。
地域の共進会などは、出荷者と購買者がそのための協議会を設けて、経費の掛からないように運営すべきだと思います。
こちらでは、通常の出荷手数料の外に、共進会参加料3,000円が必要です。

1月から、配合飼料価格安定基金も底を突いたため、出なくなりました。
低収入のための緊急対策も、12・1月だけのもので、雀の涙程度に過ぎません。
餌代は、値下がりしても基金が出なくなり実質kg当たり4円程度下がる程度です。
餌代や素牛代は、これから導入する素牛には該当しますが、これから先1年半は、投資済みですから儲かりません。

また、お肉屋さんの肩を持つ訳ではありませんが、肉屋が儲かる儲からないはさておき、今の肉屋さんの経営は、そんなに暴利を得ているようには思えません。
店じまいされるケースもあるようです。
BSE問題以降、厚労省や農水省がらみで10桁表示など様々な制約を科され、また肉の消費がかなり落ち込んでいることと、例えばモモ肉にもサシを望むというニーズがあったりで、商売がやりづらくなったと聞いています。
肥育サイドからは、肉屋さんが盛況でなければ、枝肉単価も期待できません。
生産者と購買者が互いを理解してこそ、互いの利益に繋がると考えています。
生産者間の情報だけではなく、枝肉購買者や小売店との情報交換も大事ではないかと思っています。
大企業は安泰が我々の先入観でした。
現況では、その大企業神話は、もろくも崩れつつあり、大童であたふたの状態です。
思いもよらない予期せぬ時代の流れをひしひしと感じます。
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僭越ながら (肥育生産者A)
2009-02-14 22:17:31
僕は、共進・共励等には出品しません。主催者側が肉屋さん寄りで生産者の負担が大きいと思うからです。入賞した枝肉は高いが外れた枝肉は相場より安く感じるからです。プールすると肉屋が利を得てる気がします。枝肉の振興企画として農水省が主催すれば出品します。又、餌・新マルキン・低収益事業等の補填金で黒字になりませんか?
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