日本史学習拾遺

日本史よもやま話、授業の補足、学習方法

神保町界隈でのこと

2012-12-08 06:23:21 | 受験
水曜日に、1浪して日大法学部に進学した卒業生と会いました。今は大学2年生。日大のある神保町界隈でお茶を飲みましょう、って言ってましたよね??と、その卒業生が文化祭に来た時に、なじられて(笑)、あれ、そんなこと言ったっけ?と思いながら、やっと約束を果たしました。
うちの学年にも日大法学部志望の生徒がいるし、大学をついでに見学させてくださいという話を以前にしていたのでした。

水道橋は、私も2年ほど勤めた場所で、神保町駅までの道にもいろいろとレトロな雰囲気のお店も多く、私は好きな街です。
日大法学部は、図書館がひときわ新しくて立派。キリスト教の学校ではありませんが、図書館のビル壁面には、巨大なクリスマスの飾りがつけられていました。あれだけでも学生の気分を少し明るく浮き立たせてくれるのかもしれません。
図書館以外の大学の建物は、ビル街に10個以上点在していて、授業ごとにあちらこちらと学生は移動するようです。広場のようなものは残念ながらないようで、売店も、近くのコンビニで間に合わせるとのこと。食堂は、学生数のわりに小さめでした。本校卒業生の彼女も、食堂では食べず、買って来たものを教室などで食べているそう。都心の、交通至便でお店も周囲にたくさんある大学だからそれでもいいのかもしれません。

3年生からのゼミは、希望するゼミに入るために選抜試験があるそうです。大学2年の彼女は、「希望するゼミに入れたんですよ!」と、その合格発表の掲示を見せてくれました。ゼミごとに連絡事項がA4判の紙で壁一面に貼られていて、それぞれに合格者の番号が掲示されていました。人気のあるゼミは何倍もの競争率らしいです。必修ではないので、ゼミに入らなくてもいいそうですが、これからゼミの歓迎会やゼミ合宿があるそうで、入っていた方が充実した大学生活になりそうですね。

私の出身大学の史学科は、1学年20人と超少人数教育でした。それが3年のゼミで日本史・東洋史・西洋史と分かれて、さらに日本史も古代・中世・近世・近代と分かれると、一つのゼミに一人しかいないとかゼロとかという事態にもなります。日大の彼女のゼミは15人もいるそうで、かなりの大所帯ですね。
私は日本古代史と中世史のゼミをとり、専門は古代史でした。古代史ゼミは同級生では3人でした。あとは4年生や大学院の先輩も一緒で、さらには、私の恩師青木和夫先生は、古代史の重鎮でしたので、他大学の教授のおばさまや、80代?の、個人的に古代史を青木先生から学びたいというおばあさまなども特別にゼミに参加していました。
そのおばあさま(などと呼んで失礼でなければいいのですが)は、鎌倉からいらしていて、史学科の図書室で調べ物をする時にはレースの手袋をしていました。そして、しゃべり言葉が、「ざーす」「ざーす」(追記:「ざーす」じゃなくて「だーす」だったかな)と言っているのを聞き、これはいわゆる「ざます」言葉を実際に使っている人がいるんだ・・・と驚きました。

話がそれてしまいましたが、早稲田の法学部だったかな?ゼミに入れない人は「ゼミなしっ子」と呼ばれると聞いたことがあります。就職などもゼミに入っていた方が有利でしょうし、大学に入っても、希望のゼミに入れるように、勉強がんばるしかないですね。

ゼミ合格者のエントリーシートのコピーをちょっと見せてもらいました。写真付き。みんな賢そうで、勉学の意欲も高い人達のように見えました。
出身高校をざっと見ると、そこそこ進学校の人が多い。わが校はそういう中ではちょっとレベル的には下かなという感じ。そしてなんといっても、付属高校から上がってきている学生が日大は多いんだなと思いました。かなりの割合でした。

大学では、ぜひ意欲的に学んで、「学問」に取り組んでほしいと思います。専門学校とは違うのですから、大学はスキルを身につける所ではありません。自分で研究したいものを見つけ、深く掘り下げ、答えを探し、新しい知見を得る所です。
大学に進学する人は、本格的に「学問」のできる大学を選んでほしいです。すぐ役立つ知識や技術というのは、すぐに陳腐化してしまうものです。今すぐどう役立つのかよくわからないような、深遠な教養をじっくり学んでおいた方が、ひょんな所で役立ち、応用がきくのです。

日大のキャンパスライフの片りんをのぞかせてもらいましたが、充実させるのは自分次第、自由がかなり与えられています。就職コーナーもちょっと見ましたが、それなりにバックアップしてくれるようです。

大学生になれば、高校時代とは明らかに大きく世界が広がります。今の高校生の立ち位置から見える景色から自分の将来をあらかた決めてしまうのは間違いです。大学で新しい仲間と出会い、見聞を広め、そこで自分の将来をよく考えてください。
そのためにもできる限りスケールの大きい、歴史のある、レベルの高い大学を目標に掲げて、合格のために最高の努力をしてください。

卒業生の彼女は、アルバイトをしてお金をためて、中国に何度も行っているようです。中国語も自分で勉強しているそうです。ロシアにも行きたいと言っていました。留学も考えているようです。提携大学が日大はたくさんあるそうです。留学などは本当に若いうちですね。

大学を見学した後は、私が2年間働いていたけれども一度も行けなかった神保町の紅茶専門店「ティーハウスタカノ」へ。私はセイロンティーストロング、だったかな、とスコーンを注文しました。しっかりと濃い紅茶で普通はなかなかいただけないおいしい紅茶でした。ちょっと値段が高いので、大学生はやたらと来ないと思いますが、いいお店でした。
神保町は古本屋も多いし、本の街、いいですねえ。またあのあたりの職場で働きたいなあなどと思ったりしました。

さて、長々と書いてしまいました。日本史の試験は月曜日。試験問題もスタンバイOKです。だいぶつくりを今までとは変えてしまって、時間が余るのか足りないのかよくわかりません。簡単にできるような気もしますが、全然プリント問題をやっていない人にはちんぷんかんぷんかなあとも思います。
どんな試験も、じっくり正確に文章を読んで、とりこぼしのないようにがんばってください。