まろの公園ライフ

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電通はブラック企業だ!

2016年10月10日 | 日記

一昨年の春に撮った写真である。
汐留の浜離宮恩賜庭園に広がる一面の菜の花畑。
一見、のどかな風景なのだが・・・

写真中央のビルが新橋の電通本社。
言わずと知れた日本最大の広告代理店である。
資本金750億円、関連会社を含めると従業員数4万5千人。
学生の人気企業ランキングでも
常に上位を占めるまさに日本を代表する一流会社なのだが
つい先日、新聞にこんな記事が載った。

電通の新入社員だった女性(当時24歳)が
昨年末、「体も心もズタズタ」という遺書メールを残し
都内の社宅から投身自殺。
これを労働基準監督署は「過労自殺」と判断し
労災の適用を認めたというニュースだ。
月の平均残業時間が100時間を超えるという
常軌を逸した労働環境の中で、彼女は「うつ病」を発症し
自らの命を絶つほどに追い込まれていた。
私はこの記事を読んで「またかよ」と呆れると同時に
電通という会社の体質に殺された彼女の運命の痛ましさを思った。
彼女は東大出身の才媛でかなり優秀だったと聞くが
よりによってなぜ電通を選んだのだろうか。
電通は一流会社ではあるが
社員をボロボロズタズタにする「超ブラック企業」である。
今も昔もその体質は変わっていない。



電通には「鬼十則」と呼ばれる社訓がある。
いかにもアナクロニズムを思わせる軍隊式の行動規範だが
その中にこんな一文がある。

  「仕事に取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂のためには」

社員を牛馬のようにこき使い
仕事を取るためには手段を選ばぬ徹底した能力主義。
能力のない者は罵詈雑言を浴びせられ
まるで消耗品のようにドンドン振るい落とされていく。
自殺した彼女は常に休日も返上で働いていたが
企画書もことごとく突き返され
上司から「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」
などとパワハラまがいの扱いを受けていた。
平均睡眠時間が2時間という過酷な労働の中で
やがて「眠りたい以外の感情を失った」と書くようになった。
本当に痛ましい限りである。



私も電通関連の仕事は山ほどした。
去年までこの電通本社にも足繁く会議に通っていたが
正直、電通という会社が大嫌いである。
官僚的な体質もそうだが
横暴で、横柄で、無理を承知の横紙破りは日常茶飯事。
本当にどれだけ泣かされたか知れない。
また、電通は通称「コネ通」と揶揄されるほどコネ入社が多い。
政財界や芸能界の有力者子弟を積極的に採用し
そういうバカ息子たちは上司からも手心を加えられるらしく
屈託もなくご機嫌で社内を闊歩している。
自殺した彼女は母子家庭出身の一般入社だったから
そうした「特典」もなかったのだろう。
過去に何度も自殺者やうつ病患者を輩出した電通は
まさに日本代表する「ブラック企業」である。

これだけ悪口を書いたから
もう二度と電通関連の仕事は回って来ないだろうなあ・・・