☕コーヒーブレイク

時が過ぎていく。
ときには、その日の風まかせ。
ほっとひと息しませんか。

小説「機関車先生」は、胸に沁みる

2024-07-15 08:58:48 | 日記
昨年逝去された伊集院静氏の『機関車先生』を読んだ。
今から30年前に刊行された小説、何度も読みたくなる良書だ。
アニメ映画や実写映画化もされている。

 講談社の内容紹介より
瀬戸内にある小島・葉名島の全校生徒七人の小学校に、臨時の先生がやってくる。
体が大きく、やさしいまなざしの先生は、幼少期の病気が原因で口がきけなかった。
島の大人の心配をものともせず、子供たちは、実直な先生との心の触れ合いを通し
て、生涯忘れられない絆を深めていく。柴田錬三郎賞を受賞した涙と感動の名作。

生徒たちは「先生は、口をきかんのじゃ」・・・「口をきかん先生か…」
「キカンシャセンセイ?」「そうじゃの。身体も大きいし、力持ちみたいじゃし、
新しい先生は、機関車先生じゃ」

最後の数ページ、実直な先生と島の子供たちの別れのシーンは目頭を熱くした。
機関車先生は生徒たちの向かいホームから、直立不動の姿勢のまま子供たちに向か
って、左手の甲に右手を直角にのせ、右手をゆっくりと上方に上げた。
「あ、り、が、と、う」
白煙を上げて機関車がやって来た。汽車が行き過ぎたプラットホームには、あの
大きくやさしかった機関車先生(吉岡誠吾)の姿は失せていた。

この本は大人と子供向けの物語である。

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
参考にさせてもらってます (かみさん)
2024-07-15 13:11:37
本の紹介、いつも参考にさせてもらってます。
読んだ事のない本だとワクワクして図書館に借りに行ってます。
今まで知らなかった作者・作品に出合うと楽しいし視野も広がる気がします。
いつも有難うございます。今後ともよろしくお願い致します。
返信する
恐縮です (ヒロ)
2024-07-15 14:20:04
かみさん、こんにちは。
参考にしてるとのコメントをもらい恐縮します。
伊集院静著「少年譜」もお薦めです。
この本は7つの短編で構成されています。
ひたむきに生きた少年時代、生きることの大切さを教えてくれます。
返信する

コメントを投稿