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 ゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

牛の餌に植物油⇒メタン9割抑制

2008-03-27 15:30:00 | 環境問題

カシュ-ナッツから抽出<温暖化・病気対策に光>                                    北大大学院・出光チ-ム発見

カシュ-ナッツの殻から抽出した植物油などを飼料に混ぜると、地                            球温暖化をもたらす温室効果ガスの一つで、主に牛のげっぷとして                            排出されるメタンの発生量を9割減らせるという研究成果を、出光興                           産(東京)と北大大学院農学研究院の家畜栄養学研究室(小林泰                            男教授)の共同研究チ-ムがまとめた。飼料のエネルギ-効率の高                            まりで飼料の削減や病気予防にも効果が期待できるという。                               出光は十数年前から酪農家向け微生物技術を応用した補助飼料の                           研究を各大学と進めている。牛の病気の一つで、胃の中にガスがた                           まり、うまく排出できない鼓脹症と呼ばれる病気に対応するため昨                            年4月から北大と共同研究を始めた。ヤシやオリ-ブなど数十種の                           植物性油 を抽出、牛の胃液に当たるル-メン液をガラス容器に入                           れて病原菌の増減を調べたところ、カシュ-ナッツの殻を砕いた植                            物油の抑制が強かった。植物の葉に生息するシュ-ドザイマと呼ば                           れる酵母菌から分泌される液体も、同様の効果があった。ル-メン                            液のネバネバ感が和らぐことでガスの発生が抑制され、メタンの発                            生量はいずれも9割削減できたという。さらに、牛の胃の中で微生物                           がブドウ糖を分解する際、プロピオン酸と呼ばれる脂肪酸が約25%                           増加した。飼料をエネルギ-源に換える効率が高まるため、「飼料の                           量を減らしても同等の効果が出る」(アグリバイオ事業部)という。出                           光は、搬送しやすい粉末状にすることで、2011年度の商品化を目                           指す。研究成果は27日に茨城県水戸市の常磐大学で行われる日                            本畜産学会で北大側から発表される。メタンの抑制には従来、抗生                           物質が使われていたため、小林教授は「天然物質での削減は画期                           的ではないか」と話している。

メタン=京都議定書で排出削減が義務付けられている温室効果ガス                          の6種のうちの一つ。ガス排出量の割合は全体の2%だが、二酸化                           炭素の21倍の温室効果がある。排出源は、牛のげっぷをはじめ、廃                          棄物埋め立て処分状や水田の土壌など多岐にわたる。

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ウンチクがんちく「土と作物のはなし⑪」

2008-03-27 14:42:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆                                         糸状菌からリン酸供給

100_0655 ヒマワリとシロカラシを緑肥として栽培し、それ                            ぞれの跡地にリン酸を与えずにトウモロコシを作                           ってみました。すると、シロガラシ後のトウモロコ                           シではリン酸不足に伴う成育抑制が起りましたが、                         ヒマワリ後のトウモロコシの生育はそれほど悪くありませんでした。                            これは、作物にリン酸を与えるVA菌根菌という糸状菌の働きによる                           ものです。この菌はヒマワリの根に感染し増殖するので、後作(他の                           作物の収穫後に栽培する)のトウモロコシではこの菌の感染率が高                           まります。この結果、菌からトウモロコシにリン酸が供給され、成育が                          抑制されなかったのです。一方、この菌の感染を受けないシロカラシ                           には、ヒマワリのような効果がないことから、トウモロコシのリン酸不                           足が生じたわけです。ヒマワリをはじめトウモロコシ、マメ科植物、ネ                           ギ類はVA菌根菌の感染を受けることが知られています。これらの作                           物を緑肥と後作物(後作で栽培する作物)として栽培した場合、後作                           物にはこの菌によるリン酸供給が期待されます。

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