高低つけ視線に変化
よく編集室に「狭い庭を広く見せるにはどうした らよいか」という相談が寄せられます。本州の住 宅事情に比べ、道内は恵まれているかもしれま せんが、ガ-デナ-は少しでも庭を広く見せよう と苦心するようです。個人宅の庭のデザインを手掛けている「北海道 ガ-デンコンサルタンツ」の受川とも子さんに、広く見せるコツを伺い ました。まず、遠近感と高低差を演出するように心掛けます。例えば、 庭を眺める位置から見て、手前に背の高い植物(樹木なら2㍍程度 の中木)を、後ろには背の低い植物を植え、高低差をつけると広く感 じるそうです。歌壇では手前に背の低いものを植えるので、誤解され がちですが、狭いからといって背の高い植物を敬遠してはいけませ ん。色使いでも工夫ができます。淡い色は手前に、濃い色は奥に配 置して、遠近感を出すという方法です。また、土盛りしたり、掘ったり して地面に高低差をつけて植栽し、視線に変化をもたらすと、広く感 じるようです。住宅の軒下には「犬走り」といって、砂利などを敷いて いる空間を設けている家が多いようです。雨による壁への泥はね防 止などのためにあるようですが、この部分に植栽してしまうのも手。 狭さを補ってくれます。「犬走り」の砂利をやめて、石やれんがを敷き、 庭との一体感を出すのもよいでしょう。(花新聞ほっかいどう)