flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

千国街道 親坂

2007-12-14 00:00:51 | 街道・宿場町

(塩の道 長野県北安曇郡小谷村)
 牛方宿の近くにある、沓掛の石仏群から始まる急坂、親坂。
標高770mの頂きから、650mの麓の親沢まで、長さ約600mの旧道である。
その石仏群の一つ、庚申塔の傍らの木板に、「昔、冬は南小谷の学校まで行くのが大変だった」と書かれている通り、牛馬用に石は敷かれているものの足元が悪く、沿って流れる清水が坂道に流れ出し、沢道となっていた。
  
 下って間もなくして「弘法の清水」がある。草木で埋もれているが、人用と牛馬用の水舟があり、傍らに弘法石像がある。この清水が増幅し「親沢」に注いで千国の集落へ向かって流れ出している。
  
 更に進むと、「錦岩」が現れ、牛方が手綱を通して休ませる「牛つなぎ石」がある。下方に近づくと、「馬頭観音」と刻まれた石碑がある。更に下った親沢の橋のたもとにも「親坂石仏群」と呼ばれる多数の馬頭観音があり、これらは馬の墓標でもあったが、通行の安全も祈る願いも込められている。
       
 親坂の馬頭観音を過ぎると、千国の集落に差し掛かる。

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