和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

短夜/今日の俳句 ≪第2175号≫

2016年06月22日 05時28分04秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)6月22日(水)≫(旧暦5/18)


 短夜の麓に余吾の海白し       内藤鳴雪

 明易き露台の花卉に人さめず     西島麦南

 短夜の水満つ甕に一滴づつ     野見山朱鳥

 短夜の水際に失せし男かな      中村苑子

 短夜の入らねむれる汽車に乗る    篠原 梵


※ 短夜・明易し・明早し・明急ぐ
 春分の日から昼が長くなり、夏至になると最も夜が短くなる。この前後の明けやすい夜のことをいう。夜の短さは理屈の上からいえば、日の長いことであるが、そういう感じではなく、明けやすい心持ちに置くのである。


【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】






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       ※☆*わが友に贈る*☆※



 今日の前進が

 明日の勝利を決する。

 一日一日を大切に

 わがベストを尽くせ!

 悔いなき黄金の歴史を!


2016年6月22日




       ※☆*寸 鉄*☆※



 これからは真の信心の力用を世界に示す時―恩師さあ民衆勝利へ本領発揮
      ◇
 力は不屈の意志から生まれる―偉人。後継よ激戦勝ち抜き青春の原点刻め
      ◇
 天候の急変による土砂災害、河川の氾濫に注意。無冠の友よ、安全第一で
      ◇
 地に足つけて現場を回る公明党に共感―識者。全議員が猛然と走り応えよ
      ◇
 参院選公示。日本の針路分かつ重要な選択。政策・実績・人物で賢き判断を


【聖教新聞:2016年(平成28年)6月22日(水)付】





      ※☆*名字の言*※



「世界のクロサワ」と仰がれた黒澤明監督が、映画作りの原点にしていた思い出がある。自伝『蝦蟇の油』(岩波現代文庫)に詳しい

初めて監督を務めた映画「姿三四郎」の決闘シーンを撮影した時のこと。現場には猛烈な風が吹いていた。過酷な状況ゆえに、1時間が2時間にも3時間にも感じたという。もう十分に撮影したと思い、切り上げたが、それは錯覚だった。いざ編集の時に見ると、撮り足りないところが、たくさんあった

以来、氏は、仕事に臨む姿勢を改めた。「酷しい条件下では、もう充分だと思っても、その後、それまでの三倍はねばる事にしている。やっとそれで充分なのだ」

釈尊が最後に残した弟子への遺言は、「怠ることなく修行を完成なさい」(中村元訳『ブッダ最後の旅』岩波文庫)だったという。どれだけ修行を積み重ねようが、もう十分と思った瞬間、堕落が始まる。「生涯求道」こそが、仏法の根本精神である

山登りは、頂に近づくほど、強風、低温、低酸素と、条件は過酷さを増す。同じように、人生における挑戦も、到達点を目前にした時こそ、最大の勢いと細心の注意が求められる正念場だ。最後まで、必死の一念を貫けるかどうか。そこに事の成否がかかっていることを忘れまい。(誠)



【聖教新聞:2016年(平成28年)6月22日(水)付】



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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年6月21日(火)付

戦後最大の重みを持つ選択ではないか。欧州連合(EU)残留の賛否を問う英国の国民投票が2日後に迫った。もし、離脱となれば、短期的には欧州全域で政治、経済の混乱を招き、国際社会への影響も必至だろう

気になるのは、欧州内の反EU勢力が勢いづき、「ドミノ現象」となって各国に飛び火しないかである。そうなれば、2度の世界大戦で多数の犠牲者を出し、荒廃の中から芽生えた統合の理念が色あせ、分断の道へと進みかねない

離脱派は、職を失い、テロの恐怖に怯える人々に巣くう難民、移民への警戒感や憎悪を巧みに取り込み、支持を広げているという。攻撃の標的を仕立てて、争点を極度に単純化し、人々の激情と対立を煽って共感を集める手法は、米国の大統領選挙でも見られた。それでは、寛容や人権、共生の価値観が後退し、排外的な孤立主義が頭をもたげるだけである。社会を変える解決策になり得ない

「現在、世界で一番愚かなことを喋り、最も賢明なことを行うのが、英国人である」。19世紀の英国の思想家、トーマス・カーライルの箴言だが、今の世にも当てはまることを信じたい

あす22日は参院選の公示日。どの政党、候補者に国の将来を託すか。煽動的な言動に惑わされない賢明な判断が必要なのは、日本の有権者も例外ではない。(明)


 

清新/七〈小説「新・人間革命」〉

2016年06月22日 05時12分41秒 | 今日の俳句
清新/七 法悟空 内田健一郎 画 (5832)


 山本伸一は、水沢文化会館の大広間で、白蓮グループ、創価班、学生部の代表、運営役員などと次々に記念のカメラに納まった。
 この日は、美しい夕焼けとなった。
 燃えるような夕映えのなか、新年を記念する岩手県代表幹部会に出席するため、県内各地から続々とメンバーが集ってきた。
 伸一は、午後五時から二十人ほどの代表と懇親会をもち、幹部の姿勢について語った。

 「岩手は明るく、伸び伸びと進んでいくことが大事だよ。気候風土も厳しく、大変ななかで、皆、頑張っているんだもの、温かく包み込んでいくんです。また、リーダーは、同志の幸せのためには、真剣に、誠実に、全力で行動していくことです」
 それから彼は、代表幹部会に臨んだ。
 会場は求道の熱気にあふれていた。
 岩手にも、宗門による迫害の吹雪が荒れ狂い、同志たちは歯を食いしばりながら、苦渋と忍耐の日々を過ごしてきた。
 青森との県境にある二戸から駆けつけてきた、安房由光という「聖教新聞」の販売店を営む青年がいた。
 二戸では、前年十二月初めに宗門の寺院が建ち、これを契機に、学会への攻撃が激しさを増していた。
 息子が他の方面で宗門の寺の住職をしている壮年幹部が、同志を欺き、水面下で学会批判を重ね、純粋な学会員をたぶらかして、檀徒になるように促してきたのだ。
 赴任してきた住職は、この男と共謀し、学会員への陰湿な攻撃を繰り返した。衣の権威を笠に着て、真面目に広宣流布の活動に励んでいる仏子を見下し、苦しめてきたのである。
 年が明けると、伸一の岩手訪問を狙ったかのように、何人かの脱会届が出された。
 安房らは、日々、悔し涙をのみながら攻防戦を続けた。片時でも気を抜けば、大切な会員が魔の軍勢の餌食となった。
 勝利の旭日は、安堵も、瞬時の油断も許さぬ間断なき闘争を制した者の頭上にこそ、燦然と昇り輝くのだ。



【「聖教新聞」2016年(平成28年)6月22日より転載】


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