和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

更衣/今日の俳句 ≪第2154号≫

2016年06月01日 05時30分58秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)6月1日(水)≫(旧暦4/26)



 吹く風をあらためて聴く更衣
       村越化石

 更衣昨日と今日と違ふ風
      桧林ひろ子

 更衣ポケットにある皺のメモ
      武藤あい子

 身ひとつを大阪に置く更衣
       長谷川櫂

 過去遠くなるばかりなる更衣
       岡安仁義




※ 更衣・衣更ふ
 季節の推移に合わせて衣服を着替えること。俳句では夏の衣服に替えることをいう。更衣は宮中で陰暦四月朔日に行なわれていたものが、一般に広まったもの。現在でも制服を着用する学校や官公庁などでは五~六月に夏服への更衣を行なう。

【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】





彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡




       ※☆*わが友に贈る*☆※


  使命の舞台を駆ける

  男子・女子部の部長よ!

  今日も挑戦の一歩を!

  君たちの成長こそ

  未来を照らす光明だ。


       2016年6月1日


       ※☆*寸 鉄*☆※



〈寸鉄〉 2016年6月1日

 創価の女性の月が開始!世界一の平和の大連帯。地域に友情の花園を拡大

      ◇

 大阪の同志よ、歴史に残る共戦の金字塔を今こそ強盛な祈りで壁を破れ!

      ◇

 静岡に正義と人材の大城は厳然!破邪顕正の闘魂燃やし、栄光の勝利劇を

      ◇

 途中で止まるな。信心で最後まで戦い進め―恩師不屈の心で、勇んで前へ

      ◇

 「環境月間」。節電や節水など身近な行動が地球を守る。まず自ら実践者に



【聖教新聞:2016年(平成28年)6月1日(水)付】





      ※☆*名字の言*※



きょう1日は「写真の日」である。「フォトグラフ(写真)」とは元来、「光で描く」という意味。その語源の通り、時に写真は、言葉をしのぐ力で“励ましの光”を送る

座談会で、新入会の婦人部員が体験を語っていた。離婚、大病、子どもの非行……。宿命に翻弄され、絶望のふちにあった時、学会員の紹介で本紙を読み始めた。毎日、信仰体験の欄の写真を見て、胸を熱くしたという。特に、大きな試練を乗り越えた人ほど、表情が輝いて見えた。「私も、こんな笑顔の人生を歩みたい」と、彼女は入会を決めた

広布に生きる友を写す。それは「レンズを向けた相手から、生命のメッセージを託されること」だと、かつて本紙のカメラマンに聞いた。「だから絶対に妥協できない」と。写される人の歩みの尊さに、写す人が強い使命感で応えてこそ、写真に“励ましの光”が宿るのだろう

自らもカメラを構える池田SGI会長は「写真は一瞬一瞬が真剣勝負」「私にとって写真は戦い」と。人生もまた、勝負は「今この時」と、勝ち抜いていきたい

「きょう」という日は一度きり。だから縁する人に、精いっぱいの真心で勇気、希望、歓喜を送ろう。わが“生命の印画紙”に刻んだ広布の一こま一こまは、どれも永遠の輝きを放つ。(誠)


【聖教新聞:2016年(平成28年)6月1日(水)≫付】



彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡



【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年5月31日(火)付

自治会やサークルなど地域の集いに顔を出すようになって、いろいろな知識が頭に入ってきた。先日も、耳にしたのは、例えば、眼内レンズの手術や定年後の再就職についての実に実践的な情報だった。聞けば丁寧に教えてくれる。ありがたい

世界保健機関(WHO)によれば、2015年の男女合わせた日本の平均寿命は83.7歳。世界トップを20年以上連続でキープ。また、昨年8月には、米ワシントン大学などの研究チームが、13年の「健康寿命」を比較したところ日本の健康寿命は男性が71.11歳、女性が75.56歳で共に1位と発表している

ところで政府が20日に決定した「高齢社会白書」で気になる比較が一つ。アメリカ、ドイツ、スウェーデンと日本の60歳以上の高齢者の意識調査だ。近所との付き合いについて、「病気の時に助け合う」「相談したりされたりする」という回答は日本が最も少ない。いずれも10~30ポイントもの差がある

それを反映したように、家族以外で相談したり世話をし合うような親しい友人は「いない」との答えも日本が一番多かった。日本以外では同性・異性両方の友人がいる人が多いことも特徴的だ

文化の違いもあろう。しかし、ちょっと寂しい調査結果だ。一歩を踏み出して、身近にある人の輪に入ってみることをお勧めしたい。(繁)

力走/五十八〈小説「新・人間革命」〉

2016年06月01日 05時12分23秒 | 今日の俳句
力走 五十八/法悟空 内田健一郎 画 (5815)

 万次郎は、皆から「ジョン・マン」と呼ばれた。それは、捕鯨船「ジョン・ハウランド号」の船名にちなんだ愛称であった。
 彼はよく働き、捕鯨船の乗組員たちから愛されていた。なかでも、船長ホイットフィールドは、向学心旺盛で聡明な彼を、息子のようにいとおしく思い、アメリカで教育を受けさせたいと考える。
 万次郎は、ホイットフィールド船長と共にアメリカ本土へ渡り、マサチューセッツ州のフェアヘイブンで学校に入る。英語、数学、測量、航海術等を学んだ。農業などを手伝いながら、猛勉強に励んだ。船長の恩に報いようと必死だった。成績は首席であった。
 卒業後は捕鯨船で働き、航海士となるが、やがて帰国を決意する。日本にいる母のことも、心配で仕方なかったにちがいない。また、次第に険悪化していく日米関係を危惧し、開港を訴えなければならないとの強い思いがあったとする見方もある。
 万次郎は、帰国資金を作るため、ゴールドラッシュに沸くサンフランシスコへと向かう。遭難から九年、既に二十三歳になっていた。金鉱で採掘に取り組み、資金を得た彼は、サンフランシスコから商船でハワイに渡り、ホノルルにとどまった仲間と再会し、日本へ戻る計画を練った。
 いまだ鎖国は続いている。結果的にその禁を破ったのだから、死罪も覚悟しなくてはならない。彼は、琉球をめざすことにした。琉球は薩摩藩の支配下にあるが、独立した王国であったからだ。上陸用のボートを購入し、上海に行く船に乗せてもらった。琉球の沖合で、ボートに乗り換えた。
 彼が、琉球、鹿児島、長崎、土佐で取り調べを受け、故郷に帰ったのは、嘉永五年(一八五二年)、二十五歳のことであった。
 万次郎は、常に希望を捨てなかった。行く先々で、その時に自分ができることにベストを尽くした。だから活路が開かれたのだ。
 「希望は、嵐の夜の中に暁の光を差し入れるのだ!」(注)とは、詩人ゲーテの叫びだ。

 小説『新・人間革命』の引用 文献
 注 「プロゼルピーナ」(『ゲーテ全集4』所収)高橋英夫訳、潮出版社

 主な参考文献
 中浜明著『中浜万次郎の生涯』冨山房
 中浜博著『私のジョン万次郎』小学館
 中濱武彦著『ファースト・ジャパニーズ ジョン万次郎』講談社
 「ジョン萬次郎漂流記」(『井伏鱒二全集第二巻』所収)筑摩書房



【「聖教新聞」2016年(平成28年)6月1日より転載】




☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡

力走/五十八〈小説「新・人間革命」〉

2016年06月01日 05時11分59秒 | 今日の俳句
力走 五十八/法悟空 内田健一郎 画 (5815)

 万次郎は、皆から「ジョン・マン」と呼ばれた。それは、捕鯨船「ジョン・ハウランド号」の船名にちなんだ愛称であった。
 彼はよく働き、捕鯨船の乗組員たちから愛されていた。なかでも、船長ホイットフィールドは、向学心旺盛で聡明な彼を、息子のようにいとおしく思い、アメリカで教育を受けさせたいと考える。
 万次郎は、ホイットフィールド船長と共にアメリカ本土へ渡り、マサチューセッツ州のフェアヘイブンで学校に入る。英語、数学、測量、航海術等を学んだ。農業などを手伝いながら、猛勉強に励んだ。船長の恩に報いようと必死だった。成績は首席であった。
 卒業後は捕鯨船で働き、航海士となるが、やがて帰国を決意する。日本にいる母のことも、心配で仕方なかったにちがいない。また、次第に険悪化していく日米関係を危惧し、開港を訴えなければならないとの強い思いがあったとする見方もある。
 万次郎は、帰国資金を作るため、ゴールドラッシュに沸くサンフランシスコへと向かう。遭難から九年、既に二十三歳になっていた。金鉱で採掘に取り組み、資金を得た彼は、サンフランシスコから商船でハワイに渡り、ホノルルにとどまった仲間と再会し、日本へ戻る計画を練った。
 いまだ鎖国は続いている。結果的にその禁を破ったのだから、死罪も覚悟しなくてはならない。彼は、琉球をめざすことにした。琉球は薩摩藩の支配下にあるが、独立した王国であったからだ。上陸用のボートを購入し、上海に行く船に乗せてもらった。琉球の沖合で、ボートに乗り換えた。
 彼が、琉球、鹿児島、長崎、土佐で取り調べを受け、故郷に帰ったのは、嘉永五年(一八五二年)、二十五歳のことであった。
 万次郎は、常に希望を捨てなかった。行く先々で、その時に自分ができることにベストを尽くした。だから活路が開かれたのだ。
 「希望は、嵐の夜の中に暁の光を差し入れるのだ!」(注)とは、詩人ゲーテの叫びだ。

 小説『新・人間革命』の引用 文献
 注 「プロゼルピーナ」(『ゲーテ全集4』所収)高橋英夫訳、潮出版社

 主な参考文献
 中浜明著『中浜万次郎の生涯』冨山房
 中浜博著『私のジョン万次郎』小学館
 中濱武彦著『ファースト・ジャパニーズ ジョン万次郎』講談社
 「ジョン萬次郎漂流記」(『井伏鱒二全集第二巻』所収)筑摩書房



【「聖教新聞」2016年(平成28年)6月1日より転載】




☆彡------☆★☆★☆*------彡☆o☆:*:.♪☆★☆*------☆彡