何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

DBM(リング変調)回路の勉強

2017-09-03 07:43:57 | 電子工作


2017/09/02(土曜日) 曇り後晴れ


超再生受信機でミリタリ・エアバンドを聞こうと思って320MHzを
100MHzにダウンさせるコンバータを工作しているのだがこれが
うまくいかない。
一時はうまく動作してとてもよく聞こえたのだが、調整を繰り返して
いるうちに全然聞こえなくなってしまった。
コンバータの出力をSDRドングルで受信してHDSDR(SDR用
ソフトウェア)でスペクトラムを表示してみたが周波数変換後の
和の成分(540MHZ)は確認できたが、差の成分(100MHz)が
確認できない。 
肝心の周波数変換後の差の成分(f1-f2)が出てこないのではダメだ。

こんな苦労を見かねて工作友人が「DBM」という部品をプレゼントして
くれた。
「DBM」は二重平衡変調器(リング変調器)のことでこれを使えば
周波数変換は必ずうまくいく・・・とのことだ。

ふーん、DBMか・・・HAM(アマチュア無線)をやっていたころ
SSB通信ではこれで発生させた特殊?な電波を使っているので
名前は知っていた。
でもこんな高級な部品を触るのは初めてだ。


頂いたDBM。 爪のの大きさ程でとても小さなものだ。



DBMってどんな仕組みなんだろう?
ウェブサイト検索をして調べてみた。


DBMの回路はこんなものらしい。
入力からのA周波数の信号とLOCからのB周波数の信号を混合して出力からその差と和の信号だけを
取り出すとのことだ。
出力からは元の入力信号やLOC信号は出てこない。 これがDBMの機能なんだそうだ。



機能についての解説も多数掲載されていた。
それを理解するために自分でも回路を描いて信号経路を追いかけてみた。


上の図を書き換えるとこんな回路になる。



入力にだけ信号を加えてみるとこうなる。
信号は交流(高周波)だから電流の流れる向きは周期的に変化する。(黄色い向きと緑の向き)
黄色の流れのときはダイオード(D1、D2)でショートされてしまう。
緑色の流れではD3、D4でショートされて戻る。 結果、出力側へは信号は流れない。



LOCにだけ信号を加えると赤い向きの電流と青い向きの電流が流れる。
この時は入力トランスT1にも出力トランスT2にも信号電流は流れるが、巻線(コイル)の
中央に向かって互いに反対向きに流れるので打ち消しあってしまい、信号は現れない。



つまり、入力信号だけ、LOC信号だけが入力された場合には出力には何も現れないということだ。
ふーん、なるほど。

ところがこれらを同時に入力するとD1~D4を通過する際の作用で入力とLOCの周波数の和と差の
成分が“内部”で発生して、それが出力から現れてくるんだそうだ。

ふーん、なるほど・・・・・


DBMの中を見てみたいけどそれは不可能だ。
テスタで端子を当たって見るぐらいしかできない。


DBMの端子1(入力)と端子3(GND)の導通を調べてみた。
ほとんど0Ωだ。




テスタリードの極性を変えて調べてみたが結果は変化なしだった。
他の端子も当たって見たが極性はないみたいだ。



端子2は10Ωぐらいある。





端子3はほとんど0Ω



デジタルテスタでも調べてみた。

いつもトランジスタのhFE測定で使う古いデジタルテスタ。 単位も何も表示無しの旧式だ。
端子1は0.2Ω。



端子2は830Ω。 あれっ、アナログテスタでの測定値と違うぞ?


端子3は0.2Ωだ。



端子2の測定値がアナログテスタで測定したときと大きく違っている。
(アナログ・テスタ=10Ω デジタル・テスタ=830Ω)
どうしてだろう?

もう一台の新しい?デジタルテスタで調べてみた。

端子2は846Ωだ。 さっきの830Ωとは大差はない。
端子1、端子3は0.2Ωで他のテスタ測定値とほぼ同じ値だった。


何でアナログテスタとデジタルテスタとで測定値が異なるのだろう?
更に他のデジタルテスタで調べてみた。

1000円で買ったデジタルテスタ。 周波数カウンタが付いているので利用している。
端子1は0Ωだ。



端子2は4.57KΩだ。 これもまた大分大きな値だ?



端子3は0.1Ω。 



ついでにもう一つのデジタルテスタで調べてみた。これも1000円の安物だ。

端子1は0Ω。



端子2は4.57KΩだ! 前述のデジタルテスタと同じ値だ!



端子3は0Ω。



DBMは電源は不要だ。
だからコイルとダイオードでできているのでは?と思たのだが、端子2の測定値から
単純なコイルの回路ではないみたいだ。
どうしてアナログテスタでの測定値とデジタルテスタのそれとはことなるのだろうか?
更にデジタルテスタ同士でも高価?なものと安物で測定値がことなるし、どうなってるんだろう?

こんなボンクラ頭でいくら考えたって解るはずがない。
もう夜が更けた。 そろそろ寝よう・・・・




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8 コメント

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DBM (JANJAN)
2017-09-03 17:55:23
ローカル端子の直後にトランスは入っていません。
ローカル信号は入出力トランスとダイオードを通過して接続されます。したがって、使用する抵抗計の印加電圧に依っては抵抗値が変化します。
回路構成はミニサーキット社のWebサイトに有ります。
今日も池に出掛けました。様子は明日アップします。
返信する
ちょっと不明なところが (実習生)
2017-09-03 18:56:58
JANJANJANさん、今ミニサーキット社のTUF-2の接続図を見つけました。
確かにLOCの入力にはトランス(コイル)はありませんでした。
でもLOCの入力端子は「4番ピン」ですよね?
テスターで測って抵抗値がいろいろ変わったのは「2番ピン」だったのですが・・・
2番ピン(IF)はコイルを通ってグランドに落ちている・・・
(そそっかしいから)測定を間違ったかも知れない・・・もう一度確認します。

ボートのアップ、たのしみにしています。
返信する
Unknown (Unknown)
2017-09-04 10:41:29
ピン3はグランドでピンの付け根を見るとケースに繋がっているのが見えます。その横ピン4がローカルです。再度ご確認を。
返信する
中華のアンプ (JANJAN)
2017-09-05 14:21:53
私も試みに一個注文仕入れました。
この構造ならお送りした素子をそのまま入れ換えてやれば働きます。ただしゲインは20dBです。
入出力を間違えないよう御注意を。
それから他に、400MHzの超再生を使っていると思われるリモコンも入荷です。433、92MHz使用で15m飛ぶそうですから、電波法違反臭いです。
返信する
中華おもちゃ (JANJANJAN)
2017-09-05 18:29:14
ブログアップしましたのでご覧ください。
返信する
それは大丈夫ですよぉ (実習生)
2017-09-05 20:41:51
JANJANJANさん、こんばんは。
ピンの配置とケースグランドは頂いたとき1番に確認してあります。
テストの時のピン番号も合っていました。
TUF-2の回路をよく見ると「L」「I」「R」の記号が付いています。
「I」はコイル経由で出力すると考えていましたがダイオード経由で出力されていました。
だからテスターによってダイオードの順方向抵抗値が違って表示されたんですね。
了解しました。

それから故障アンプの修理もしてみようと思っていました。
付いているバイアス抵抗(負荷抵抗)は180Ωらしいから
(その先のチップはL)大体162Ω(9V)~191Ω(10V)の間で
9Vで作動させても大丈夫だと思います。

ブログ、見ました。
いろいろなものを買ってますね。(お金持ちだからね・・・(うらやましい(笑い)))

今日はいろいろ用事があって工作は午後からでした。
先ほどDBMの実験回路を組み上げました。
LOCにはNWT-150のVFOを使います。(かなりハイパワーです。 10dB段階のATTが入っている。)
RF入力は320MHzのテストオシレータ。
IFはドングルで確認・・・果たしてうまくいくかな? 心配です。 
返信する
お金持ち? (JANJAN)
2017-09-05 20:48:16
とんでもないです。
買えるのは、せいぜい中華のバッタモノばかりですよ🎵
DBM結果楽しみです‼
返信する
お金持ちじゃなくてはできない・・・ (実習生)
2017-09-05 21:53:32
JANJANJANさん、そうですよぉ。

次から次へと得体のしれないもの(失礼)を買い込んで・・・
貧乏人の私にはとても真似のできないことです。(笑い)
あのリモコンLED点滅器で何を作るんですか?
電波の届く範囲が15mばかりじゃラジコンの補助には使えませんよね。
でも、面白そうです。

DBMはどうでしょう? 何だかドキドキしてます。
実験は明日です。 乞うご期待(なんちゃって(笑い))
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