何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

CR発振回路の実験

2016-03-15 12:36:09 | 電子工作


2016/03/14(月曜日) 雨


このところ天気の悪い日が続いて寒い。
こんなときは部屋の中でいろいろ実験してみるのが楽しみだ。

先日、周波数を連続して変化させられるAF(音声周波数帯域)発振器を作った。
発振周波数は15Hz~40KHzを3バンドで切り替えて取り出すことができる。
しかし、なんとかサイン波形らしい信号を発生するだけで高度な測定には使用できない。
それでも何とか使ってみたいとの思いから前前から不思議に思っていたCR発振回路の
動作を実験で確認してみた。

CR発振回路は増幅回路の出力をCRフィルターを通過させて入力に戻し、再度それを増幅して
また出力をCRフィルターを通過させて入力に戻す・・・・と、これを繰返してやがてはその
繰り返しが継続して行われ一定の周期の波状の信号を作り出す、というものだ。





↓ AF発振器の信号をブレッドボードに組上げたCRフィルターに接続してその信号波形を観察する。



↓ (ソルダーレス)ブレッドボードは実験には便利だ。




一定の周期の波・・・・これを発生させる重要な機能はCRフィルターという部分が担っているらしい。
コンデンサと抵抗器を組み合わせた回路・・・・だからCRと言うんだな!
この回路はコンデンサが信号が流れる経路に直列に並んでいる。
コンデンサは高い周波数の信号を通しやすい性質を持っているから高い周波数を良く通すんだろう。
それを確認してみた。

オシロスコープのCH1(緑輝線)をCRフィルター入力信号に、CH2(黄輝線)をその出力に接続して
観察してみた。
フィルターを通ると信号は大きく減衰してしまう。
CH2の感度を最大にしてやっと波形が見えるくらいだ。
なんとか、この観察で波形の周波数が高くなるほど出力が大きくなることはわかった。

その様子を動画でご覧ください。





それともうひとつCRフィルター回路の重要な働きは「波形の位相を変化させる」ということだ。
発振を持続させるのには入力信号を増幅して取り出し(出力)それを入力に戻して再び増幅する、という
ことを繰返すのだが、このとき、入力と出力のタイミングが一致していることが必要だ。
出力が増えようとしているときには、入力も出力が増えるのを助けるようにしなくてはならないし、
出力が減少しようとしているときは入力は出力が減少するのを応援するようにしなくてはならないのだ。
増幅器の出力を入力に戻してぐるぐる回りさせて発振させといろいろな周波数の発振が行われるだろう。
だけどそこにCRフィルターが介在すると、いろいろな発振信号の中から発振継続に一番都合が良い
(入力と出力の相互協力に一番適したタイミングの)信号が成長して行くのだろう。


その「位相」の変化の様子を観測してみました。





CRフィルターに入力される波形の周波数を変えていくと、入力波形と出力波形のタイミングが
変化して相手に対して進んだり遅れたりが発生する。
その中間には全くぴったりとタイミングが合致したものもあるはずだ。
その波形は入力と出力が助け合って信号が大きく成長するはずだ。


CRフィルターに入力された波形信号は通過するとは大きく減衰する。
説明書などによると1/27になってしまうそうだ。
だから増幅器は27倍以上の増幅度がなくてはならない。
実験中も発振が停止したことが何度もある。


↓ 電源投入のノイズで波形が生まれて回路内のぐるぐる周りを始めたが、大きく成長できずに段々減少して
   やがて消滅してしうときの波形。



↓ 入力・出力の協力関係が整った波形が増幅されて発振状態を維持したときの波形。



↓ 何らかのショックで生まれた波形が成長していく様子かな?



これが「共振」というのだろうか?
ただ、何でこれがサインウエーブになるのかは(自分の能力では)わからない。 不思議だなぁ・・・・

でも、身の回りは、電灯線に送られてくる電気はサイン波だし、テレビやラジオの電波や、携帯の電波だってサイン波だろう。
光もそうかもしれない。 時計の振り子やブランコが揺れる振幅も多分サイン波だろう。
それにスプリングの伸び縮み揺れもサイン波らしい。
電車や自動車に乗って揺られるときはサイン・コサインで揺られているのかも知れない。
世の中はサイン波で溢れているんだろうな、きっと・・・・・・・



















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