何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

悪戦苦闘の末にやっと信号音が聞こえた

2017-08-13 11:19:58 | 電子工作


2017/08/12(土曜日) 曇り・午後から晴れ


やっとケースの工作を終えてダウンコンバータの回路基板をケースに収めた。
早速テストの準備をして電源を投入した。
ところが受信機はノイズを発するばかりで全然反応してくれない。
ダウンコンバータ回路はバラック組み立てではうまく動作してくれて実際のエアーバンドも
よく聞こえた。(ただ明瞭度はイマイチだけど・・・これはコンバータのせいではない)
どうしたんだろう?

コンバータの局発は210MHzに、テストオシレータの信号周波数は322MHz。
そして超再生受信機の同調を110MHzにセット。
何度確認してもこのとおりだ。

仕方がない。
一つずつチェックしていこう。

メーカー製の広帯域アンプ。
取り付けられていたSMAコネクタを無理やり取り外したりしたから壊れたのかもしれない。
NWT150(簡易スペアナ(50KHz-300Mスィーパ))でチェックしてみた。


結果は全域にわたって約30dBのゲインがある。(バラック組み立て時は40dBちかくだったが)
波形には大きな乱れはない。
負荷電流は約29mAっだ。  アンプは問題なしだろう。




局発(LOC)を確認中、セラミックトリマコンデンサに半田ゴテを当て過ぎて端子が外れてしまった。


何とか修理しなくては・・・・・



また外れては困るのでエポキシ樹脂接着剤で補強した。


これを使うのは問題があるかもしれない。
ジャンク箱を探したら小さなエア・トリマコンデンサが出てきた。


このトリマコンデンサはどのくらいの容量何だろうか?
またNWT150の出番だ。

今まではGDMで同調点を探って計算(換算表)で容量を確認していたがNWT150は
少し便利になった。(容量を直読することはできないので換算表で見当をつけるのは同じだ。)


エア・トリマは最小1.2pFぐらい。 最大10pFぐらいだ。


ついでに修理したセラミックトリマも調べてみた。

最小4pF、最大25pFだった。 


これは容量差が大きくて細かい発振周波数の調整はしにくいかもしれない。
そこで容量差の小さいエア・トリマコンデンサを取り付けた。
これで発振周波数の調整はしやすくなるかもしれない。


LOC発振周波数は210MHz。
トランジスタは2SC1923.(fT:550MHz hFE40~200)
コレクタ電流は1mAぐらいだからこれでOKだ。



次はMIX回路の確認だ。
電流を測ったら0.16mAしか流れていない。 トランジスタがいかれたかな?


MIXのトランジスタは2SC3776(fT:1.5~3.0GHz hFE:40~200)だ。
取り外して調べてみた。 hFEは48で規格表の範囲には入っている。



コレクタ電流が0.16mAではちょっと少ないかもしれない。
トランジスタのhFEが規格内に入っているならバイアス抵抗が大きすぎるのかもしれな。
もう少し小さいものに変えてみた。

ついでにトランジスタも2SC3355に変えてみた。

2SC3355はfTが6.5GHzもある。
LOCに使って相当の数を不良?にしてしまったが(hFEが異常に少なくなってしまう。)
追加注文したものが届いたので数的には余裕がある。
MIX回路なら不良にはならないだろう?(後で取り外して使用後のhFEを調べてみよう。)


MIX回路のバイアス設定用抵抗。 当初は51KΩにしていた。


段階的に抵抗値を下げてコレクタ電流を確認していった。(ベース電流その他バイアス回路電流も
含まれているがほとんどがコレクタ電流だろう)


最終的には20KΩ。


コレクタ電流は0.36mAにした。 MIX回路は少なめが良いかもしれない。(非直線歪が必要か?)


以上のような調整をしていよいよテストを始めた。

テストオシレータが発する320MHzの信号をコンバータのLOCの210MHzとMIXして
結果、生成した110MHzを確認しようというわけだ。

SDRドングルが3台。信号受信アンテナも3基。 パソコンは2台。
机の上は配線でごちゃごちゃ・・・ 何が何だか分からなくなってしまう。
ドングルやアンテナに色分け付箋紙を張り付けて区別した。

しかし、どうしてもコンバータ出力の110MHzは確認できない。 どうしてだろう?



このテストによる110MHzの確認は中止して、超再生受信機で確認してみることにした。


昨日のテストでは超再生受信機は無反応だったが今度はどうかな・・・



今度は受信機は反応してくれた。
常時発生しているノイズ(超再生ノイズ)がテストオシレータのシグナルで変化するのだ。
同調を取ると変調音が聞こえる。
感度が良いのか悪いのかはわからない。
しかし、確かに110MHzを受信している。


そんなテストの様子を動画でご覧?(お聞き?)ください。





超再生受信機で受信できる信号をSDRドングルは受信しない・・・・・・
ダウンコンバータが生成する110MHzはそんなに弱いのだろうか?
そしてそれを受信できる超再生受信機はそんなに感度が良いのだろうか?
とてもそうとは思えない。

今度はコンバータの出力(110MHz)をアンプで増幅してテストしてみよう。
急いで広帯域アンプを注文しよう。








コメント (6)
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