ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

ハハハハ~~~、恐れ入ります。

2007-11-01 22:47:34 | Weblog
楽しみに楽しみにしていたジュンク堂書店へ行ってきました。
新宿紀伊国屋真ん前に!なんて、よっぽど自信がなければ出来ないわね。
学生時代は足しげく通った紀伊国屋書店。いまじゃノスタルジックな場所。
三越デパートの6階から上がその本屋でした。池袋本店より充実って電車の
広告にはうたってたけれど。
小田急口から東口まで地下をかなり歩いたわねえ。
大昔、初めて新宿に来た時、お祭りでもあるのかと思った人人人の波。
今でも、日本人以外の人々も押し寄せる新宿は、国際観光都市。
人を掻き分け着きましたジュンク堂。
ヒロクンが理工コーナーに共著だけど本があるから見てって。
まっすぐそのフロアに着けば、なんと贅沢なレイアウトか!そして、この品
揃えに、こんな図書室が私も欲しい~~!って思わずつぶやいてしまった所。
専門書のフロアだったから、そんなに多くの人はいなくて、ヒロクンの本を見
つけた私は、その本をしばしめくって。ええ、あちらこちらにしつらえてある
椅子の一つに座ってね。
植物関係の本は、・・・今回は見ない!時間がないからね。
それでも、検定問題集を見て読んで、引き込まれて、・・・・・
ン? 時間は?・・・アラッ大変、時間がな~い。
慌てて、ご本を元に戻して、脱兎のごとく、本屋を後に向かうはコマ劇場!

初心(うぶ)、今の子達のように情報過多なんて時代じゃなかった私たちが、
中学校で初めて出会う英語。その英語の先生は、静かなそれに凛とした雰囲気
を漂わせていらした女先生(「24の瞳」のように)。その英語を耳にした途端、
私は恋に落ちたのです。先生の英語に。
75才は過ぎておいでの先生が、私同様恋に落ちた中学・高校と一緒だった
マサコサンと私のために、猛烈ご多忙な時間を割いてランチをどう?って
誘って下さったのでした。コマ劇場裏手の某和食店で。そこは先生のお顔がよく
効く割烹でした。新宿に住まいがあるセッチャンも参加。懐かしい先生との
逢瀬です。

11時半から3時半まで、主役はもちろん先生。
何回かお電話でお話を伺ってた私は、
「にわかマネージャーが先生の日々を説明します」
って(笑)。
「英会話を現在も教えていらっしゃいます。なんとかモーガンっていう英会話
スクールにも関って。水泳は毎回1000m泳がれます」
「50分で泳ぎきるわよ」
「だそうです。エッ50分でですか?」
「ええ、そうよ」
「続けます。この前テレビにも映ってましたが、腹話術の試験を受けられたそ
うです」
「そう、筋がいいって飛び級で受けさせてくれて、この前3級が受かったのよ」
「水墨画もです。先日は聞きそびれてしまいましたが、銀座でシャンソンの発
表会もおありだったのです」
マサコサンへ、お電話で
「ウルトラ・スーパー・スペシャル女性よ。足元にも及ばない先生でいらっしゃ
るからそのつもりでいてね」

そして、いみじくも同じように恋に落ちた私達は、また新たなショックを受けた
のです。
お声は、30代かと思える若々しさ。
お話のスピードは、艦砲射撃並。
代名詞は出ない。固有名詞がスラスラと。そこにちりばめられる中国語やフラン
ス語。19歳の時に洗礼を受けられた先生のお口から出るそれは、サンスクリッ
ト、仏教、日本の神々について。
問題児だったのよ私はっておっしゃるそこには、何者にも揺さぶられない、ご自
分の人生をご自分で創っていらした自信と信念がそこここに見られました。
セッチャンが所謂、一般論で話そうとすると、
「ダメよ、自分の言葉で話さなきゃ!借り物はダメ!」
って一蹴。森羅万象のあれもこれもよどみなく語られる先生の頭脳は、私たち3
人が寄ってたかっても叶わない明晰さと博学。ハハハハハーー、恐れ入りまして
でござりまするってひれ伏したくなるほどでした。
「もう一度、先生の授業が受けられたらどんなにいいかしら?でも、横浜からじゃ
ちょっと通えないわ」
「4時起きすればいいのよ」
「・・・・・」
あの声、あの発音、先生のお口から出る英語はリズムがあって。あんな美しい
英語は聞いたことがない!というそれなのです。でも、先生はネイティブから習
った英語じゃないのよっておっしゃる。昔々のNHKラジオの英語担当の、ホラ、
もう忘れてるじゃない、私は。そのラジオから流れるその人の英語に、そう私た
ちが恋に落ちたように、先生もその講師の英語に魅了されてしまわれたそうで。
直接NHKまで押しかけられたというお話も。etc.etc.etc.etc.etc.etc.etc.

又の再会をお約束して、衝撃の時間は瞬く間に過ぎたのです。
何やら予想すらしなかった時空間に身を置いて、しばらくその衝撃からは解放
されないような気がする逢瀬でした。
新橋で小料理屋をしているマサコサンは新橋へ。
セッチャンは厚生年金会館近くの自宅へ自転車で。
私達のために特別な時間を作って下さったせいで、中途半端に時間がお出来に
なられた先生は、エディット・ピアフの映画をご覧にって、映画館の方へ。
私はまだ正気に覚めやらぬ気持ちのままに小田急線へと、見事にてんでバラバラに。

ああ、私って、本当に素晴らしい人と縁が結べるのです。
いつの日か、先生と"More slowly,please."で英会話が出来ることを願います。