昔々、そのまた昔、
まだまだ子供だった頃。
つまりは「3丁目の夕日」くらいの、
日本がそれほど豊かでなかった頃。
NHKの「きょうの料理」で
丸ごと一尾の鯛のさばき方だかなんだかを
放送したらしい。
男性の視聴者からは
「丸ごと一尾の鯛なんぞ誰が家庭で料理するのか?
もっと実用的な放送内容にしてはどうか」
という意見が寄せられた。
ところが、女性からはおおむね好評。
それは
「鯛一尾、は現実的ではないけれど、『夢』があった」から。
実用一点張りではどこか疲れてくるのかも・・・
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図書館で借りてきて、
読んでいるうちに、
そんなエピソードをふと思い出してしまった本。
著者のようなあらゆる意味で「豊かな」暮らしは
まあおそらく、本を「借りて」読むワタクシようなモノには
マネできることも
参考になることも
ほとんどありません。
が・・・・
昭和30年代の鯛料理と同じで
なんとなく、夢のあるお話、
「オトナのおとぎ話」
なのであります。