法事の準備のために来店された年配のご夫婦。
ある仏具を2つ買い求めようとするおばあちゃんに、
おじいちゃん一言。
「一つでええじゃろ!!2つも買わんでいい!!」
おばあちゃんすかさず、
「だって、アンタの親戚の人がうるさいでしょ!!」
「いいと言ったら、一つでいい!!」
「わしゃ、買いたくない!!」
「はいはい、じゃ、アンタが死んだらもう一つ買うことにするわ」
おじいちゃんも譲らないけど、
おばあちゃんもちっともひるまない。
一見、けんかしてるようで
けんかになってない、
長年連れ添った夫婦の絶妙の呼吸。
あっぱれ~~~。
我々はまだ若輩者だわ~~~。
と、圧倒されつつモンダイの仏具を一つお買い上げされて
お会計終了。
「よし、帰るぞ!!」・・・・・と、
おじいちゃんが背中を向けたその瞬間!!!
おばあちゃんすかさず
おつりを店頭の募金箱へ。
そして、スタッフにちらりとウインクして
何事もなかったかのように
おじいちゃんの後に続いたのでした。
主張はしつつも
どっちでもいいことはとりあえず
主人の意見をたてておいて
「これは!!」というところは
するりと自分の意思を通してしまう。
鮮やかなお手並み。
まさに「人生の達人」でした。
ちなみに冒頭の写真は「春蘭」
早春の山に咲く花ですが
子供のころは「じじばば」と
実も蓋もない呼び方をしておりました。