ずらりと並んだ床軸。
作者は全部、小林太玄師です。
京都の大徳寺の塔頭の一つ、黄梅院のご住職。
仏事の軸はもとより、茶掛などもたくさんの書があり、
また茶道具なども手がけられる、とあってその筋では知る人ぞ知る、
という方です。
この展示コーナー、お盆までは鯉とか朝顔とか季節感のあるものを
掛けてあったのですが、お盆も過ぎて心機一転。
書で統一してみたら、これはこれで秋の訪れを感じさせるような
静かできりりとした感じ。
もちろん、太玄師の書の迫力や存在感によるところが大きいのですが。
最近、広告の世界では「筆文字」が人気だったり、
高校生の部活で書道部がアツかったりするようです。
なんで???
と思っていたけれど、こういう豊かな書を見ていると、
「書」というのが単なる「美しい文字」ではなく
書き手の間合いとか息遣いとか、「表現」そのものなんだなぁ・・と
改めて感じます。
そういえば、何年か前にヒットした
「ほっとする禅語」という本もやさしい解説とともに
表情豊かな書が大評判でしたっけ・・・・・。
この秋はひとつ、「書」に触れてみますか????