写真は当店で扱っている金物仏具の一部です。
色も形も様々ですが、共通点は「高岡銅器である」ということ。
どの一つをとっても、ずっしりと重量感があります。
そして、高岡銅器の大きな特徴が写真に見られるような
美しい色合いの違い。
左から2番目のように、漆黒とはまた違った
微妙なニュアンスのある黒や
右から2番目の褐色味を帯びた色が仏具では一般的です。
でも一番右の「宣徳色」と呼ばれるものも落ち着きと華やぎを
併せ持った色として欠かせないものですし、
真ん中のように「赤」あるいは写真にはないけれど
「緑」など個性的なものも人気です。
一口に「銅器」といってもその色のバリエーションは深く、多彩。
その工程も漆器とはまた違った複雑さがあります。
成型された製品に着色するには、
その過程で亜鉛だの硫酸銅だの・・・高校の化学の授業以来、のような
言葉が飛び交い、頭の中に例のイオン記号がひしめきます。
・・・・・あんな殺風景な化学式と
この美しくも微妙な色合いはなんとも頭の中で結びつき難いのですが
自然の不思議、という感じです。