仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

ラベラーの呪文

2008-03-25 15:47:56 | 本音

店での小物の値段付けには写真のような

ラベラーを使用しています。

およそ小売店で働いたことのある人なら一度は手にしたことがあるだろう、

というくらいポピュラーなものです。

ところでこのラベラー、ご存知のように印字部分が

回転するようになっていて、組み合わせによって

いろいろなラベルをつけることができるようになっています。

例えば、

左のように単なる価格を打つこともできますが、

右のように一番左部分をあらかじめ組み込んである「かな」に

すれば商品の分類も一度に表示することができます。

 

ところで、この組み込んである「かな」ですが・・・・

この機種の場合、一つの列にセットしてあるのは14文字。

「\」とかはずせないものをセットすると「かな」の数は

限られています。

「はて?いったいどんな規則性をもって『かな』は組み込まれているのか???」

50音なのか?イロハなのか????

改めて使い慣れたラベラーを観察すると・・・・・・

 

 

セットされていた文字は

ヨ」「キ」「ミ」「セ」「サ」「カ」「エ」「ル」  の8文字。

「よき店、栄える」。

ラベラーは今日もガチャンコ、ガチャンコ、繁盛の呪文を唱えていたのでした。

 

善哉。

 

 


とりあえず、「窯変 源氏物語」

2008-03-25 13:46:23 | 私の本棚から

お香を扱う仕事をしているとどうしても避けて通れないというか

気にかかってしまうのが「源氏物語」。

「源氏香」でも知られるとおり、かの物語と「香り」は切ってもきれない

縁のあるもの、らしい。

物語の中でもそれぞれの女性が思い思いに香木を

ブレンドする場面があるなど、「香り」が重要なアイテムとなっている、らしい。

 

「らしい」と括る私は悲しいかな「源氏物語」を読み通したことがない。

高校の古文で断片を目にしたにすぎない。

でも、やはり一度くらいはきちんとした筋を知っておきたい、ということで

「源氏物語」の「現代語訳」であるところの「窯変 源氏物語」(橋本 治 著)

に手を出したところです。

 

何故、「窯変・・・」だったのか?

当然、原本は敷居が高すぎる。

谷崎潤一郎訳、はなんか硬くて挫折しそう。

円地文子訳、は図書館で見当たらなかった。

まさか、「あさきゆめみし」という歳でもないし・・・

と、何のポリシーもなく手に取ったのが橋本治版だった、ということです。

 

源氏からの視点で書かれたこの「窯変・・・・」は

冷徹でありながら優雅な趣も十分に味わえて、入門編として選んだのは

正解だったかな・・・と思っています。

 

それにしても、読めば読むほど気になるのは

結局は訳者の目を通してしか「源氏物語」を見ていないことに

なるのではないか?ということ。

これは外国の本の翻訳でも同じだけど。

写真のフルーツにいくら触れてもその有り様は

正確にはつかめないように、

原文を読むことでしか、本当に味わうことはできないのでは

ないか、と思います。

いずれは原文に挑戦しなくては。

 

と、思っていたら、高千穂大学の渋谷栄一教授のサイトで原文が

のせられていました。

これはありがたい。