仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

モダン仏壇のこと

2007-05-21 14:26:54 | 商品のこと

いつも読ませていただいている彦根仏壇の職人さんのブログ、

「仏壇をつくる人の日々」に最近流行の家具調仏壇の話題が取り上げられていました。

伝統的な仏壇&宗教的色彩vs家具調仏壇&個人的祈りの場

という図式が色濃くなっているようです。

 

確かに、お客様の中で家具調仏壇を選ばれるのは

*伝統的な仏壇は家の雰囲気に合わない

*仰々しくなるのは嫌

*伝統的な仏壇は暗い感じになる

というような理由が多いようです。

それについてはわからないでもないのですが、

問題はその後。

家具調仏壇となると仏具も従来のものではしっくりこず、

仏具はもちろん、位牌やご本尊様にいたるまで家具調仏壇向けの

モダンなものを用意することになります。

その結果、伝統的な仏壇を見慣れた目にはなんとも落ち着かない感じに

なることも否定できません。

家具調仏壇の明るさ、軽やかさを生かしつつ、

それなりの重厚さ、荘重さというものも主張させるには???

我々仏壇店の人間の、コーディネート力が試されているのかも知れません。

 

ところで「仏壇をつくる人の日々」の著者は

家具調仏壇にも伝統の技法を取り入れることはできないものか??と

提案していらっしゃいましたが、この意見には大賛成。

蒔絵にしろ、金具にしろ伝統のものは皆それぞれに

独特な存在感を放つものですから、そういうものが取り入れられれば

家具調仏壇に美しい「重み」が加わるのではないかと期待します。

 

余談ですが、家具調ならぬ「モダン仏壇」としてこういう商品も扱っています。

家具調の作りのお仏壇に桜の木をイメージした漆塗りと桜の蒔絵です。

家具調とのコンビネーション、蒔絵の世界ではすでに始まっているようです。