昨日は、もと会社OB会のハイキングサークルで、奈良方面の観光地を回ってきた。
参加メンバー15人の平均年齢は、おおよそ60代後半である。
体力の個人差もあるし、好みもまちまちで、行く先を決めるのに悩むところであるが、アウトドアに付きものの事故や怪我がないように、軽めで安全なコースを優先して決めてきた。
ガイドブックなどを参考に、コースの歩行時間や難易度などを調べ、交通や食事の手配などもして、今まではオリジナルコースを設定してきた。
日ごろウォーキングで鍛えている人からは、ハイキングらしいコースを選んでほしいとか、寺社仏閣は好みに合わないので自然を満喫したいなど、要望もまちまちだ。
その一方で、むかしの仲間と会って食事や温泉を楽しみ、のんびり寛ぎたいという希望もある。
いろいろな意見を斟酌しながら、コースの設定や会費など、最大公約数的な内容で実施するようにしているが、すべての参加者が満足してくれるとは限らない。
最近のバスツアーは、テーマごとに沢山のメニューが用意されているので、その中から手ごろなコースを選んで利用することが増えてきた。
ツアー会社に趣旨や目的、参加者の年齢などを伝えて相談したところ、ぴったりのコースとして紹介されたのが、JTBの「日帰り紅葉ミステリーツアー」である。
適当な距離を歩いて、ハイキング気分を味わいながら、紅葉を楽しみ名所旧跡を訪ねるコースは、お値打ちだと勧められた。
行く先が分からないのがミソで、西へ向かったバスの車中では、赤目四十八滝か京都だろうとか、次は室生寺だ、今度こそは吉野だとかの推理で盛り上がったが、ことごとく外れてしまった。
結局、行った先は伊賀市の木津川渓谷「岩倉峡」と、奈良県曽爾村にあるすすきが原で有名な「曽爾(そに)高原」、西の日光と呼ばれる「談山神社」であった。
いずれも奈良と三重の県境の山中にあり、交通の便も悪く、一般的には馴染みの薄い観光地であり、全員が初めて訪れた場所であった。
行く先を明かしたら、有名観光地のように集客は難しい場所であったが、ミステリーツアーのおかげで、めったに行けない場所へ行くことが出来た。
デジブック 『紅葉狩り』