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京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

因幡堂 平等寺(龍谷ミュージアム)企画展

2019年04月24日 06時06分49秒 | 日記
4月21日の午前中はミュージアムを二件巡りました。まずは龍谷ミュージアムの企画展「因幡堂 平等寺」が4月20日から6月9日まで開催されています。



京都では「因幡薬師さん」と呼ばれ親しまれており毎月8日(お薬師さんの御縁日)には境内で手作り市が行われています。








桓武帝は平安京の中に神社仏閣を造るのを許さず、官寺の西寺、東寺のみでした。しかし、平安遷都以前から存在していて町堂として庶民の信仰篤い六角堂(頂法寺)と長保5年(1003)に創建された因幡薬師(平等寺)は例外的に認められていました。

ご本尊様は薬師如来立像で国の重要文化財です。因幡薬師創建当初からのご本尊様で火災などから素早く避難出来るように厨子の裏側にはコロが付けられています。また、頭に緩衝用の頭巾を被っておられるのも珍しいです。



また、イケメンの阿弥陀如来坐像とその厨子が展示されていました。何度も火災にあっているのでこちらの厨子の裏側にはコロが2本と、背負うための綱が取り付けられており、いざという時に持ち出せ易い様になっています。昔の方々の信仰心を強く感じる展示です。





上の写真はパンフレットからの転載です。


また、平等寺の縁起を絵巻物にした重要文化財の「因幡堂縁起」も展示されていました。普段は東京国立博物館に寄託されているので本物を見られる貴重な機会です。5月19日までの展示です。



期間中に展示替えがあり後期は5月11日からです。
後期にも来たくなる展示内容でした。





京都検定をお持ちの方は、入館料が団体料金と同じ100円引きになる特典があります。

奈良国立博物館「国宝の殿堂 藤田美術館」展

2019年04月23日 06時55分38秒 | 日記
MIHOミュージアムから帝産バス、JR琵琶湖線、JR奈良線を乗り継ぎ奈良国立博物館へやって来ました。
「国宝の殿堂 藤田美術館」展を鑑賞するためです。
高校生の頃は京都よりも、むしろ奈良に魅力を感じていてよく歩き回りました。
JRの駅は高架になり、旧奈良駅は観光案内所になり三条通は拡張され飲食店が増えました。隔世の感を感じます。





時間に少し余裕があるのでまだ、昨年に完成、落慶した中金堂を拝観しました。何度も火災にあい最近まで再建されることなく、その役目は仮堂の東金堂が担ってきました。平成30年にてようやく再建されました。





周囲には回廊の礎石が残っており、いずれ再建されるのでしょうか?





さて、藤田美術館は現在リニューアル工事中で2022年春にリニューアルオープンを予定されています。
今回の「藤田美術館」展では、奈良国立博物館新館の西館、東館の展示室全てを使っての展示で、いかに多くの出品があるのかがらわかります。(正倉院展と同じ規模です。)
曜変天目茶碗を含む国宝9件、重要文化財53件の全てが展示されている充実ぶりです。







上は、パンフレットからの掲載です。

藤田美術館の曜変天目茶碗は初めて見ました。待ち時間もなかったので3回展示室に入り、じっくりと鑑賞しました。龍光院の物より模様がはっきりとしていて、眩い美しさでした。
また、展示品の中でも、快慶晩年の作品 地蔵菩薩立像は、細部まで作り込まれていて彩色の剥落もなく非常に美しい地蔵菩薩で暫し見とれていました。

また、阿弥陀如来立像は、鎌倉時代作と伝わり、美しいしゃがみ込んで拝見すると阿弥陀さまと目が合います。手を合わせ、そっと目を閉じて"南無阿弥陀"と何度かお念仏を唱えると「大丈夫、努力しなさい!」とおっしゃられたように聞こえました。

明治の実業家 藤田傳次郎は、廃仏毀釈により貴重な文化財が海外に流出するのを憂い、膨大な私財を投じてこれらの文化財を買い集めました。彼の精神は子息平太郎、徳次郎兄弟に受け継がれました。

今日は、2つの特別展を巡り、国宝、重要文化財をたっぷりと鑑賞した一日でした。

2019京都 桜紀行(23) 興聖寺(織部寺)

2019年04月22日 06時58分33秒 | 日記
今日、4月21日は水火天満宮の堀川通を挟み向かいにある興聖寺の普賢象桜を見に来ました。
非公開のお寺ですが、ある伝手で入れます。
山門を入るとかえでの新緑がなんとも淡い緑の色合いで迎えてくれます。







由緒については駒札をご覧下さい。



本堂の北側にある普賢象桜🌸が満開でした。







普賢象桜はサトザクラの園芸用の品種で薄紅色の大きな花をつける八重桜です。花の中央から伸びる緑色の二本の雄しべの先端がそり返っている事から普賢菩薩が乗る象の鼻に似ていることから名付けられました。



また、境内には射干(しゃが)の花や山吹の花が咲いており春本番を感じさせます。
また、街中ではすっかり見なくなってしまった藤袴が地植えされており秋には薄紫の花を咲かせます。









本堂裏手にある墓地には、千利休の高弟"利休七哲"のひとり古田織部の墓があります。織部は武将のみならず茶道にも優れ、利休が秀吉から堺での謹慎を命じられた時、伏見の港まで利休を見送った気骨のある人です。ちなみにもうひとりは細川忠興(三斎)です。
秀吉亡き後、秀頼、徳川家康、秀忠と仕えますが、謀叛の疑いをかけられ、自害しています。









花入れも織部焼です。





満開の桜もいいですが、淡い緑色の葉が出ている名残りの桜もいいものですね!
お寺の方にお礼を言い次に、「そうだ 京都、行こう。」のイベント会場の本法寺に向かいます。

MIHOミュージアム「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋」展

2019年04月21日 06時49分19秒 | 日記
今日、4月16日は滋賀県甲賀市信楽町にあるMIHOミュージアムにやって来ました。京都通の方は既にご存知の大徳寺龍光院の寺宝の展覧会です。
龍光院には昨年11月に、ある方の伝手で拝観させて頂きました。
観光とは全く縁がないと感じさせるお寺で国宝 密庵席も「これが国宝?」って感じで書院の中にある極々普通のお茶室って感じです。もちろん結界なんかもありません。点前座に座って暫し亭主の雰囲気を味わいました。











ほとんどの方が国宝 曜変天目茶碗目当てだと思います。
一昨年、京博で開催された国宝展に出品された以外は目にする機会が全くない逸品です。
曜変天目茶碗は日本にわずか三品しかなく、いずれも国宝に指定されています。
ひとつは、大阪にある藤田美術館が、もう一つは、東京 静嘉堂文庫が所蔵され、この春にほぼ同時期に公開されるという夢のような出来事になっています。

開館前に並んだので待ち時間なしでじっくりと鑑賞できました。直径がわずか12cmほどの茶碗ですが、内側には青い斑点が無数に付いており、まるで宇宙を覗いているようです。
未だ、どういった過程を経て出来るのか判明していないそうです。











写真はパンフレットからの掲載です。
会場には、密庵席が再現されていましたが、国宝の密庵咸傑(みつたんかんけつ)墨跡は展示されていなかったです。
密庵席は、この墨跡を掛けるがために造られたお茶室です。

MIHOミュージアムは山中にあるだけに周囲のロケーションは抜群です。その分、アクセスは悪くJ R石山駅から45分程かかります。
紅しだれ桜が満開で見応えがあり、皆さん思い思い写真を撮っておられました。













次に、もうひとつの国宝 曜変天目茶碗を見に、奈良国立博物館へと向かいます。

2019京都 桜紀行(22) 大御堂観音寺 京田辺

2019年04月20日 07時31分15秒 | 日記
この日、4月15日は枚方市に所要があり、帰りに国宝 十一面観音立像を所蔵する大御堂観音寺に寄りました。

昨年の11月28日のライトアップにも来ており、このブログでも記事に書いています。(12月1日)

桜の開花と時期を合わせたように菜の花が咲きます。





お寺の由緒については駒札の写真をご覧ください。



まだ桜が残っており、菜の花とお堂とがいい感じに溶けあっています。







往時には諸堂十三、僧坊二十余を数えたと伝わりますが、今は本堂を残すのみとなっています。







お寺も観音さまも近所の人たちによって大切に守り伝えられてきたのでしょう。
廃仏毀釈の折には、仏像を田んぼや畑に埋めたり、池に沈めて村の信仰の対象であった仏様を守ってきた集落もあるそうです。