京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

京都人が愛する徳力版画の魅力

2022年04月29日 08時11分00秒 | 日記
 京阪電鉄神宮丸太町駅の南東に京都徳力版画館があります。





創業者は徳力富吉郎で代々西本願寺絵所を務める12代目に当たる方です。

終戦時に多くの弟子を養成し「版元」を興し、昭和53年には勲四等瑞宝章を授けられています。

1998年には収集した古版画、若手作家の育成、新版画研究の場として京都徳力版画館を開館されています。
(入場は無料で火曜日と日曜日、祝日は休みです。)













ご指導して頂いたのは京都市東山区六波羅にある佐藤版画工房の平井恭子さんです。

京都でも腕利きの摺師(すりし)さんです。

摺の工程の体験では平井先生と同じように工程をこなしましたが思うように行かず、朝顔の形がズレたり色が付いていないなど素人の僕には全くダメでした。













徳力版画文庫の室内の様子です。

襖絵や障子、床間、欄間などに京都らしい美的感覚を感じる室内です。

三階は「徳力版画文庫」になっていて歴代の御当主が収集された美術品が展示されています。







中でも仁和寺所蔵の「孔雀明王像図」の版画は1300回もの摺の工程を経ての大作です。









また、奈良薬師寺の散華の絵柄も徳力版画が一手に請け負っておられるそうです。









次に茶室をご案内して頂きました。
障子を開けると琵琶湖疏水が見えます。
少し東側には琵琶湖疏水事業を決断した第二代京都府知事・北垣国道の銅像と、今でも現役の水力発電所・夷川発電所があります。





購入した".慈照寺銀閣"と"龍安寺石庭"の絵葉書です。
ふたつの寺院とも夜の拝観はされていないので関心を持ちました。



もう1枚"仁和寺の御室桜"の切手サイズの版画も購入しました。




今から30年近く前に大阪駅で井堂雅夫さんの個展があり"平安神宮の紅枝垂桜"の版画に一目惚れしてしまい購入したのが版画との出会いでした。

エディションナンバーから180枚摺られた内の21番目の作品です。

版画には日本画や西洋画にはない暖かい温もりを感じます。