京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

十輪寺(なりひら寺)

2021年10月05日 07時23分00秒 | 日記
 十輪寺の創建は平安時代嘉祥3年(850)文徳天皇の皇后・染殿皇后(藤原明子あきらけいこ)の世継誕生を祈願し、めでたく皇子が誕生します。後の清和天皇です。





清和天皇の勅願所となり、その後は藤原北家も帰依され北家の菩提寺となっています。







本堂は寛延3年(1750)の再建ですが屋根の形に特徴があり、天皇さまが乗られる神輿の型・鳳輦(ほうれん)形をしています。

ご本尊は伝教大師最澄作と伝わる延命地蔵菩薩です。
その御腹に巻かれた腹帯で染殿皇后が安産であった事から腹帯地蔵とも呼ばれています。
秘仏の為、普段は拝むことが出来ませんが年に一度、8月23日にご開帳されす。






十輪寺で名高い"なりひら桜"です。
中庭に植えられた一本桜ですが、このお寺の"顔"のように存在感ある枝垂れ桜です。

寝転んで眺めると仏さまの頭上を飾る天蓋の様です。





2014年にはJR東海「そうだ 京都、行こう。」のキャンペーン寺院に選ばれています。



また、十輪寺は在原業平公が晩年に隠棲した寺と伝わり、本堂の裏山には墓がお祀りされています。



また、裏山には在原業平旧跡の塩竈が復元されています。
平安時代の貴族で、歌人、風流を好んだ業平公は難波から海水を運び塩焼の風流を楽しんだと伝わります。

業平公の想い人・二条皇后(藤原高子)が大原野神社へ参詣された際には紫色の煙を、立ち上らせて、その想いを、煙に託したと伝わります。



この日は京都西山を三ヶ所巡りましたが、どこも趣きのある名刹です。