京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

奈良 元興寺

2020年08月15日 07時53分00秒 | 日記
 元興寺は興福寺の南側奈良町にある世界文化遺産(古都奈良の文化財)にも登録されている古刹です。

表紙にある東門(重文)は、中世末期に東大寺西南院から移されたものです。





高校生の頃から奈良巡りをしていましたが、恥ずかしながら元興寺は初訪問です。

元興寺の前身が明日香村にある飛鳥寺で日本初の仏教寺院です。





当時、日本と外交関係の深かった百済の国王は仏舎利を献じたのをはじめ、僧侶や寺工、瓦職人などの職人集団を派遣しました。

都が平城京に遷都された際に、飛鳥寺は現在地に移転しています。飛鳥時代の屋根瓦数千枚が現在の極楽堂・禅室の屋根に再利用されています。







"天平の甍"を感じる丸瓦です。



奈良時代の終わりに智光がでて三論で有名な学僧で、晩年には浄土教の研究に取組みます。
また、極楽坊のご本尊となる智光曼荼羅(重文)を残しています。
その智光が住んだ僧坊のひとつが極楽坊です。





こちらの禅室(僧坊)も国宝建築物です。





ご覧の通り境内の数カ所には当時の礎石がそのままの状態で残っています。







お釈迦さまの仏足石です。
お釈迦さまの身長は一丈六尺(約4m80cm)とされている為、仏足石もこのように大きいです。



"法輪館"と呼ばれる元興寺総合収蔵庫には国宝の五重小塔をはじめ多くの寺宝が展示されています。





国宝五重小塔と重文・阿弥陀如来坐像です。









 
(内部は撮影禁止なので元興寺HPからの映像です。)

このように特定の宗派に固執する事なく地蔵信仰、聖徳太子信仰、弘法大師信仰、あるいは神仏習合の象徴である僧形八幡神像までお祀りされていて、元興寺がいかに一般庶民の信仰によって成り立っていたのかが垣間見えます。

初めての拝観でしたが、さすがに"南都七大寺"のひとつに数えられたかっての大寺院、、、得るものが非常に多い寺院でした。