京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

高台寺(北政所茶会)②

2019年10月09日 08時31分13秒 | 日記
三席目は塔頭春光院での陣中席です。 秀吉公が陣中で催した茶会を再現したもので部屋の設えも周りに陣中幕が張られ陣中の雰囲気にされています。鎧に秀吉公の馬印の千成瓢箪、お軸は建仁寺管長 小堀泰厳老師猊下の"夢"が掛けられています。 陣中だけあり、ひとつの大きな茶碗を5名で回し飲みします。奈良の西大寺の大茶盛ほどではないですが大きなお茶碗です。圓徳院窯で焼かれたもので、字は塔頭の住職がそれぞれ揮毫されています。 お菓子は蕎麦粉で出来たお干菓子で形も瓢箪です。美味しくて、あと3個は頂きたかったです(笑笑) 次に圓徳院のお煎茶席へと向かいます。 圓徳院は北政所ねね様のご実家 木下家の菩提寺で秀吉公亡き後、ねね様は晩年をこちらで過ごされ、秀吉公の菩提を弔うんため、毎日高台寺へと通われたそうです。 高台寺がテレビに出る時に必ず(?)出演される前執事長後藤典生さまはこちら圓徳院の閑栖住職さまです。 ご覧の通り煎茶席です。案内された席主は福知山の長安寺から来られているとの事。通常は一席五名ですが参加人数が多い為か六名での煎茶席でした。 高価な玉露を6g使用され、お湯の温度を50℃くらいになるまで冷まします。 これくらいの温度が茶葉の旨味が最大限に引き出されるようです。六客が均等になるように茶碗に注がれ、最後の一滴まで抽出されます。 なんとも言えない旨味が口の中で広がります。二煎目は渋味が出てきます。 同席の方の要望で三煎目を頂きましたが旨味より渋味、苦味が優ってきます。(普段、家で飲んでいる煎茶に近いです、、、、) 煎茶道は凄い数の流派があるそうで、違った席に案内されていたらまた、違った経験をしていたのでしょうね! 最後は圓徳院北書院での裏千家席です。 お菓子は今年の干支亥にちなみ猪のこども(うり坊)をイメージしたお菓子で、東京の和菓子屋から今朝運ばれたとの事。 裏千家らしい泡立ったお抹茶で美味しく頂きました。 北書院の庭園は伏見城でねね様が暮らされた化粧御殿の庭を移したもので、この庭園を眺めながら在りし日の秀吉公との思い出に浸っておられたのでしょうか? これで茶事は終わりですが珈琲券が付いているので石塀小路にある"いし塀"へと向かいます。