京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

白州正子が愛した十一面観音像を求めて⑩櫟野寺(らくやじ)

2019年10月27日 08時48分27秒 | 日記
 油日神社を後に、3km弱の距離を徒歩でやって来たのが櫟野寺(らくやじ)です。





ご本尊の十一面観音さまは33年毎にしかご開帳がない秘仏で白州正子さんが訪れた際にも厨子の扉を開けられる事はなかったようです。

昨年は33年毎のご本尊さま大開帳の年で大変な数の参拝者が訪れたようです。
しかし、現住職の代になり春と秋の一定期間に特別公開をされるようになりました。
今回は、その特別公開期間ですので、有難い事にご本尊さまにお詣りが叶いました。

伝教大師最澄が根本中堂の用材を得るために、甲賀郡杣庄で霊夢を感じ、櫟(いちい)の生木に彫刻し、安置されたのが櫟野寺のご本尊十一面観音さまです。



この大きなご本尊さまは坐高が3mあまりの一木造りで丈六の仏さまです。
一木造りには定義があり頭と胴体が繋がっていれば腕などは寄木でも一木造りとなります。 

また、丈六の定義も髪の毛の生え際から測るのだそうです。仏さまは頭上部分がそれぞれ高さが違うからです。

また、平安時代の征夷大将軍坂上田村麻呂が鈴鹿の山賊追討にあたり、こちらの十一面観音さまに祈られ見事に群賊を平定された事から祈願寺とされ七堂伽藍を整備されました。

また、家来に命じ、国技の相撲を奉納された故事に基づき今も10月18日に奉納相撲が行われています。境内には立派な土俵があります。









ご覧のように多くの重要文化財の仏像を所蔵されています。

次回は、奈良県桜井市にある聖林寺と談山神社を訪ねる予定です。