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to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

2008-05-18 20:55:01 | the cinema (タ行)
たったひとりで世界を変えた
本当にウソみたいな話。
“Based On The True Story”

原題 CHARLIE WILSON'S WAR
製作年度 2007年
上映時間 101分
原作 ジョージ・クライル
脚本 アーロン・ソーキン
監督 マイク・ニコルズ
出演 トム・ハンクス/ジュリア・ロバーツ/フィリップ・シーモア・ホフマン/エイミー・アダムス/ネッド・ビーティ/エミリー・ブラント

1980年代に実在したテキサス出身の下院議員チャーリー・ウィルソンが、世界情勢を劇的に変えた実話を映画化したコメディディータッチのヒューマンドラマ。『卒業』『クローサー』のマイク・ニコルズ監督。

酒と女が大好きだが信念もある下院議員チャーリー(トム・ハンクス)は、反共産主義者で大富豪の恋人ジョアンヌ(ジュリア・ロバーツ)にパキスタンに行くことを薦められる。現地に赴いたチャーリーはソ連軍の侵略から逃げる大量のアフガニスタンの難民たちの姿にショックを受け、ソ連軍と戦うゲリラたちに武器を密輸してしまう。(シネマトゥデイ)

お気軽議員がたったひとりで世界を変える―お気軽なコメディという感じの劇場予告でしたよね?

でも、そんな感じは極表面的で、
とってもブラックな部分も併せ持つ、マジメな作品でした。

作品に描かれているように、実在するチャーリーはかなり破天荒だったらしい。
女性も酒も大好きで、ドラッグもたしなむなどの問題を起こしても、
そのざっくばらんな人柄のせいでか、
憎めないキャラのためか、周囲のひとたちの支持は衰えなかったとか。
それはジャグジーでお楽しみ中にふと目にしたアフガンの人たちから目を離せなかった
熱い正義感にも表れていて、その集中力もやはり並外れている。

「チャーリーズ・エンジェル」と呼ばれる美人秘書軍団を従えつ、
テキサスで6番目の富豪の女性ジョアンの陰の力もあり、
短気だけど実力もあるCIAのはみ出し者、ガストの協力を得ながらの
アフガンからソ連軍追い出し作戦を開始するチャーリー



国防費の一部を自由にできる立場だったからこそともいえるが、
それにしても500万ドルから最終的には10億ドル、、、、
裏からの工作だけど、この額です。
戦争はお金が掛かります――
けど、、復興にも更なるお金と人力を必要とします!
その長い戦いの場では、瓦礫の山となった学校や病院や住居、
全てを破壊された街や人々はそのままに、アメリカは去っていったのです。

皮肉な事に彼らアメリカ政府からの援助のおかげで、イスラム原理主義はゲリラ戦法を習得し、
後のタリバン化、アルカイダに繋がっていったのですよね。。

2001年に起きた「アメリカの悲劇」は、100万を惜しまずのチャーリーの意見が通っていたら
或は、、、と詮無いことを考えてしまったラストでした。

ただ・・言わんとすることは解るんだけど、、
まくし立てるような長台詞を追うのも大変な部分があったり、
ここは可笑しいだろ?的なところで笑えなかったり。。。
中盤、ちょっと眠気に襲われました

つぐない

2008-04-13 14:11:52 | the cinema (タ行)
一生をかけて償わなければならない罪があった。
命をかけて信じ合う恋人たちがいた。

原題 ATONEMENT
原作 イアン・マキューアン『贖罪』
上映時間 123分
製作国 イギリス
監督 ジョー・ライト
音楽 ダリオ・マリアネッリ
出演 キーラ・ナイトレイ/ジェームズ・マカヴォイ/シアーシャ・ローナン/ロモーラ・ガライ/ヴァネッサ・レッドグレーヴ/ブレンダ・ブレシン

ブッカー賞作家イアン・マキューアンのベストセラー小説を、『プライドと偏見』のジョー・ライト監督が映画化したもの。
1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。政府官僚の長女セシーリア(キーラ・ナイトレイ)は、兄妹のように育てられた使用人の息子、ロビー(ジェームズ・マカヴォイ)と思いを通わせ合うようになる。しかし、小説家を目指す多感な妹ブライオニー(シーアシャ・ローナン)のついたうそが、ロビーに無実の罪を着せ、刑務所送りにしてしまう。(シネマトゥデイ)

一度もウソをつかずに人生を終える人はどのくらいいるのだろう・・・

臆病から嘘をつく人。
優しさからうそをつくこともあるかも知れない。
本作では無知と幼い誤解と嫉妬から生まれた嘘―。
しかし、犯罪に関わる重大な嘘、人の将来を奪う嘘はどうやって贖うというのだろう・・・
タイプライターの刻む音がもう不安を予感させ、徐々にそれがピアノの音へと移っていき、
胸騒ぎと哀しみを帯びた展開も引き込まれる。。。

美しい姉と、魅力的な青年の階級違いの恋。
幼さと潔癖さだけが思春期の少女の、取り返しのつかない行動を取らせたのではない。
それは幼いながらも激しい、ブライオニーのロビーに対する恋心。

もしあの時―、
手紙を入れ間違ってなかったら!
もしあの時―、
噴水での意地の張り合いがなかったら・・・!
もしあの時―、あの二人を理解できていたら・・・!
繰り返されるもし・・は、遠く離れた戦場で、兵士で埋め尽くされた病院で、
遠く離れてなお熱い想いの恋人たちの胸を襲う。

そして罪を悔いながらも、勇気の無いブライオニーを責める、もし―。

この3人の「あの日」、「あの時」「あの幼き日」を巻き戻し、リピートさせる手法で
より登場人物の心情が解りやすく、感情移入してしまう。



私に戻ってきて....
勇気と確信をもってセシーリアを抱いた、あの時の自分に戻る為、
彼女への道をひたすら歩くロビー・・・遠く果てしない道―ジェームズ・マカヴォイ、素敵です

一人の少女の残酷な嘘と、戦争に引き裂かれるふたりが切ない。
罪に目覚め、その重みを背負うブライオニーが痛ましい。どの時代の彼女も。

キャスト、映像、音楽、ストーリー、、、
全てが好みの作品で、とっても良かったです~

ロニーの母親役のブレンダ・ブレシン、ジョー・ライト監督の『プライドと偏見』にも出てましたね~。
キーラの母親で憎めない明るい役でしたが、今回は彼女の登場シーンが良かったです

Dear フランキー

2008-04-10 23:41:17 | the cinema (タ行)
原題 DEAR FRANKIE
製作年 2004年
製作国 イギリス
上映時間 102分
監督 ショーナ・オーバック 
脚本 アンドレア・ギブ
音楽 アレックス・ヘッフェス
出演 エミリー・モーティマー/ジェラルド・バトラー/ジャック・マケルホーン/シャロン・スモール/メアリー・リガンズ

夫のたび重なる暴力に耐えかね、祖母と幼い息子フランキーを連れ、逃げ出したリジー(エミリー・モーティマー)。以来、3人はスコットランド中を転々としながら暮らしていた。そうした事情を知らずに育ったフランキーはいまや9歳となり、まだ見ぬ父への想いは強まるばかりだった。そんなフランキーに、“父親はアクラ号で世界中を航海しているので会えないの”と説明するリジー。彼女は父親のフリをして息子宛の手紙を書き続けていた。そんなある日、本当にアクラ号という船が彼らの港町に寄港することに。喜ぶフランキーを前に、リジーはある決断をするのだが…。

監督はこれが長編デビュー作だというが、静かなやさしさに包まれるいい作品でした。

9歳といえば、「ぜんぶフィデルのせい」のアンナちゃんと同じ年。
少しづつ社会性も身に付け、大人を観察し、甘えるだけでなく愛情も少し大人びてくる頃。
難聴であっても、フランキーは頭のイイコだった。

それでも、子供を片親にしてしまった負い目からか、
引越しを繰り返すことで、友達が続かない事への負い目からか、
ウソをつき続け、手紙を書き続けたリジーに、正念場がやってくる・・・
あろうことか、越してきたばかりのこの港に、乗っているはずのない父親の船が、もうすぐ寄港する。―

一日だけの父親役を探して、酒場に行き・・・
追い詰められて夜通し公園に佇む彼女を救ってくれたのは、気のいい隣人のマリー(シャロン・スモール)。

彼女の紹介で現れた男(ジェラルド・バトラー)は、報酬を受け取り、
約束の日に意外なものを持って現れ、フランキーの心を掴む

仲良くなっていく我が子と、見知らぬ男。
姿を隠しながら後をつけるリジー。。。
それは、いつかフランキーに依存していた、まだ若い母親の姿だった。

息子の心に、自分をいつでも思っている優しい父親の存在を置いてあげたいから続けていた手紙。
しかし、親の気付かないところで子供は成長する。
本当の意味で、強く優しい父親を求めているのは誰なのか―そして、
大切な事はなんなのか、、、

思わぬ窮地も、やさしい思いやりによって最大の好機ともなる。
それは、数々の小さなことの積み重ね。
フランキーの同級生の手話がわかる女の子や、なにかと突っかかってくる男の子の存在。
親の知らない子供同士の意地の張り合いも、フランキーに必要な事だったかも。
息を殺したような生活の中で、面倒見のいいマリーと知り合えたこと。
なにより船が停泊する港の町に越してきた事。
リジーを驚愕させたその事が、どこか違っていると思える愛情ながら、
人の心を動かし、また彼女を成長させることにも繋がっていく。

フランキーが幸せになる為に、そして自分に必要なものは何か
勇気を出して、真実を受け入れることはできるのか―

静かに綴られる、慎ましい母と子の数日間をそっと応援したくなる、素敵な作品でした~~~

チーム・バチスタの栄光

2008-02-12 00:19:04 | the cinema (タ行)
               犯行現場は、半径10cm。この7人の中に、いる。
2006年第4回「このミステリーがすごい!」で大賞を受賞した海堂尊原作の同名ベストセラーの映画化。

原作 海堂尊
上映時間 120分
監督 中村義洋
脚本 斉藤ひろし、蒔田光治
音楽 佐藤直紀
出演 竹内結子/阿部寛/吉川晃司/池内博之/玉山鉄二/井川遥/田口浩正/田中直樹/佐野史郎/野際陽子/平泉成/國村隼

高難度の心臓手術「バチスタ手術」を26回連続で成功させていた“チーム・バチスタ”に、3度続けて術中死が発生。内部調査を任された田口(竹内結子)が適当な報告で締めくくろうとした矢先、厚生労働省から派遣された切れ者役人の白鳥(阿部寛)が現れる。2人はコンビを組んで、“チーム・バチスタ”のメンバーを再調査することになる。(シネマトゥデイ)

劇場で何度か予告を観るうちに、だんだん興味が薄れて、いざ公開前になってみると
スルーしちゃってもいいか~と思っていたのに、「アヒルと鴨~」の後の中村監督作品だったし、
迷いながらも行ってしまった。
で、、なんか微妙というか、普通?・・・・・・?

医療モノは、同じくバチスタを取り上げた『医龍』、『Dr.コトー~』『白い巨塔』など
ドラマでも、スター医師が活躍する手術シーンはそれなりに迫力があるが、
原作者が現役医師の海堂尊だということで、手術シーンはかなりリアルだったのかも知れない。
手術中の映像にしても淡々として医大の教科書ビデオかぁ~?ってカンジ緊迫ムードまるで無し
一応映画なんだし、、、多少の演出は必要かと、、、

だけど、それにしては首を傾げたくなる看護士、大友の存在。
栄光の7人じゃないよ、絶対ーー!かなりシラケました。

そもそも、あの阿部ちゃんの強力キャラと、竹内さんのトロさが、ちっとも面白さを引き出してない。
ムリに田口役を女性にする必要はなく、ここは若手の純情キャラを持ってきたほうが噛み合ったかもと思ってしまった
竹内さんも阿部ちゃんも、嫌いな俳優でないだけにちょっと気の毒。
特に阿部ちゃんは、脇に回った方が独特の濃い、いい味が生かせると思う。
メインになると、なぜかいつも同じに感じて面白くなくなっちゃう

TBS映画なのに、脚本に蒔田光治さんが加わっている為か「トリック」メンバーがキャステイング
ところどころに可笑し味はある、けど、笑えない。

バチスタ手術中の謎の死をめぐるミステリーは、一度もドキドキなしで予測の展開。
容疑者にしても、1~2分の聞き取りで、人物を動物に例えるだけでは不十分。
キーとなる殺人方法についても、前振りの映像もセリフも無く、突如明かされるのは卑怯というもの(笑)
それで謎解きっていわれてもね~
それでも結末は、ミステリー好きの方なら予想通りでしょう。

命を扱う医療ドラマにはあるはずの緊張感もイマイチだったし、
大学病院における医局政治にメスが入るとかっていうのもない。
なんか全て中途半端な感が否めませんでした。。
テレビドラマの域を出てないというか、、、

とにかく個性的な俳優陣がたくさん出ていただけに、勿体なかったな~。
吉川晃司、池内博之、佐野史郎、井川遥、みんなイイ味出してました
個人的にはあのホクロ苦情のおじさんが一番よかった


テラビシアにかける橋

2008-02-05 16:27:52 | the cinema (タ行)
              この橋を渡れば、またきみに会える―
原題 BRIDGE TO TERABITHIA
製作年度 2007年
製作国 地域: アメリカ
上映時間 95分
原作 キャサリン・パターソン
脚本 ジェフ・ストックウェル 、デヴィッド・パターソン
監督 ガボア・クスポ
音楽 アーロン・ジグマン
出演 ジョシュ・ハッチャーソン/アナソフィア・ロブ/ズーイー・デシャネル/ロバート・パトリック

国際アンデルセン賞を受賞したキャサリン・パターソンの同名ベストセラー児童小説を映画化。

女兄弟ばかりの貧しい家庭で育った小学5年生のジェス(ジョシュ・ハッチャーソン)と、引っ越してきたばかりの個性的な少女レスリー(アナソフィア・ロブ)。学校を牛耳るいじめっ子のターゲットにされてばかりの2人はやがて親友同士となり、近所の森に美しい空想上の王国“テラビシア”を作る。(シネマトゥデイ)

これは宣伝の派手派手しさとか、「ナルニア国物語」のスタッフ云々という言葉から、
子供二人が異世界で華々しい冒険をするかのような印象を持ってしまいがちだけど、
実際は、子供の心理、子供たちの現実をキチンと描いた良作でした。

貧しいということでイジメられていたジェス。だけど徒競走は得意。
いじめっ子を負かすチャンスだった。
だけど、突然現れた転校生のレスリーは男子より早かった!
一番になり損ねたジェスは当然レスリーに厭な感情を持ってしまうが、彼女は皆とつるまないジェスに近づいてくる。
子供ながら個を大事にするレスリーもまた他の皆に馴染まないものを感じ、
ジェスと空想の世界を共有しようとする。

川を越えた森の中で二人は『テラビシア王国』を守る、王と王女。
現実世界では、相変わらずイジメは続いていたけど、
家は相変わらず生活が苦しかったけど、
お金は無くても夢は見れる!家や親も関係ない、世界にただ一人の自分!
風のように、風より速く、走っていける――レスリーと一緒に

空想の世界を文章にして先生に認められるレスリーと、
想像で絵を描くのが得意なジェスは、森の中での遊びを通して互いに協力し合い
襲い掛かる敵に立ち向かい、恐怖から逃げない勇気を身につけていく。

誰もが自分の中で、一度は思ったはず。悪をやっつける、自分はヒーローでありたい!
王国で彼らはこころを鍛える!
そうして戦って、現実世界に帰って行く・・・

『チャーリーとチョコレート工場』とはうって変わって、溌剌としたレスリーをアナソフィア・ロブちゃんが魅力的に演じて
主演のジョシュ・ハッチャーソンくんも、貧しさからくるやり場のない怒り、少年らしい憧れ、喪失感を見事に伝えてみせる

本来子供は、田舎の子も、都会の子も、
どこでも自分たちの世界で成りきりごっこ遊びができるものだと思う。
そして、そこでいつも自分がヒーローになりたがる。
我が家の子供もそうだった。怪獣役はいやなのだ。
だからウルトラマンが何人もいて、彼らは目に見えない敵、怪獣と戦うことになる(笑)

これは、夢みる事を忘れて大人になろうとしている、世界中のジェスやレスリーに
かつて子供だった大人からのとびきり優しい、王国への招待状なのだ

------------------*.----------------------.*。--------------------------*

今の子供の時間は速くなっているように思う。。
親は子供に色んなものを押し付けていないか?時には夢みる事さえも........
子供は子供とのかかわりの中で学び取り、育って行く。
一番観て欲しいのは忙しい子供たちではあるけれど、、
子を持つ親にとっても、そこを学び取るための作品でした






椿三十郎

2007-12-27 23:59:40 | the cinema (タ行)
黒澤映画不朽の名作を、オリジナルの脚本をそのままに森田芳光監督でリメイクした痛快時代劇。

監督 森田芳光
原作 山本周五郎
脚本 菊島隆三 、小国英雄 、黒澤明
音楽 大島ミチル
出演 織田裕二/豊川悦司/松山ケンイチ/鈴木杏/佐々木蔵之介/風間杜夫/西岡徳馬
/小林稔侍/中村玉緒

とある社殿の中で井坂伊織(松山ケンイチ)をはじめ、9人の若侍たちが上役である次席家老黒藤(小林稔侍)らの汚職について密談していると、椿三十郎(織田裕二)という浪人が現れる。密談を盗み聞きしていた三十郎は陰謀の黒幕を見抜き、室戸半兵衛(豊川悦司)率いる悪者の手先から若侍たちを逃がす。(シネマトゥデイ)

やっとというか、ついにというか観てきました~。
夕方の回に間に合いそうだったので織田ちゃん好きな友人にTELしたら、
夕飯の準備をしていた友人Mはチャリを飛ばしてやってきました(笑)
「ホントはコレはお正月映画だよねー」
で、「取っとこうか~」と言ってたんだけど、観ちゃったよ~お正月の楽しみ~

オリジナルのほうは三船三十郎が刀を担いでいることしか覚えてません。
原作も読んだのに(『日日平安』)すっかり忘れてました
だから今回の織田、椿三十郎が初めてのようなもの。
面白かった
役作りでかなり太ったという織田裕二(友人Mの情報)が、ワイルドで、カッコイイ

                
 
松山ケンイチくんを中心とした若侍のおまぬけぶりも可笑しく、
押入れ侍の木村演じる佐々木蔵之介は、久々に「サトラレ」の頃を思い出させるはまり役
仲代達矢が当時演じた室戸半兵衛役のトヨエツも、一物ある策士の怖さがそこはかとなく感じられて
椿屋敷の3悪人にも笑わせてもらったし、
キャスティングも、其々の演技もよかった

21人斬りでは、途中刀を換えるなどリアリティがあったし、残酷な血でなく、
効果音(肉を使用したそう)で表現していたのも良かった。
映像がきれいだったし、私は特に大島ミチルさんの音楽が凄くよかった

楽しくて爽快な時代劇~お正月にふさわしい映画だと思います!


いよいよ明日です♪

2007-11-24 21:46:07 | the cinema (タ行)
11月25日(日) 22:00~24:00
 WOWOW
 『蒼い瞳とニュアージュ』
  http://tv.yahoo.co.jp/  Yahoo!のテレビ欄、スレシャルピックアップとして紹介されています♪

11月25日(日) 23:15~23:45 フジテレビ
 堂本兄弟
 ゲストはオセロの中島知子さん

11月26日(月) 21:00~21:54 フジテレビ
 『ガリレオ 7話』
 ―予知る(しる)―ゲスト出演
  http://wwwz.fujitv.co.jp/galileo/topics/13.html ガリレオHPの恭子ちゃんの写真つき粗筋紹介のページです♪

11月30日(金) 24:00~26:00
 WOWOW
 『蒼い瞳とニュアージュ』 再放送。

タロットカード殺人事件

2007-11-01 14:46:33 | the cinema (タ行)
原題 SCOOP
製作年度 2006年
上映時間 95分
監督 ウディ・アレン
出演 スカーレット・ヨハンソン/ヒュー・ジャックマン/ウディ・アレン/イアン・マクシェーン/チャールズ・ダンス/ロモーラ・ガライ

ロンドン市街のマジックショー劇場で、ジャーナリスト志望の女子大生サンドラ(スカーレット・ヨハンソン)が舞台に上げられ、中に入った人間の身体が消えては現れるボックスに入れられる。その中で、彼女は著名なジャーナリストの亡霊ジョー(イアン・マクシェーン)と遭遇。急死したばかりの彼から、とっておきのスクープを耳打ちされる。 (シネマトゥデイ)

別にわざわざ邦題をつけなくても、素直に「SCOOP」でよくない?って思いましたが
名探偵ポアロとミス・マーブルを連想させる、サンドラ&スプレンディーのコンビ。な~るほどネ

もともとアレン監督作品は苦手だったのに、先日観た『マッチ・ポイント』がかなり面白かったので
上映を楽しみにしていた1本。ですが、、、
先ず、上映館が今のとこすごく少ない!
本当は、今日日比谷にもの凄く近いところにいて、レディースデイだったにも拘らず
わざわざ渋谷"ル・シネマ"に行ったのに・・・ガラガラだったのに、字幕がよく見えない状態がかなりあり最悪でした
傾斜があまり無いし、背もたれが低いと聞いていましたので後方の真ん中、私の前に人はいなかった。
でも、字幕は下(横書き)ではありませんでした
縦書きだったので、たった一人その列の斜め前に居た方の頭で、ほとんど隠れてしまうのです
しかも、シニアなお姉さま方が、「そこ可笑しくないから」ってとこでもず~~~っと高らかに笑ってて、、もう、ツイてなかった。。。

そうそう、肝心の内容ね。
スカーレットお気に入りのアレン監督、大活躍です!
クレジット2番目のヒュー・ジャックマンを押しのけて前に来ちゃってます
ただ序盤は、ちょっとダルイ感じ。

ミステリー作品だと思わずに、メガネっ子スカちゃんとアレン監督のボケとツッコミを楽しむつもりでご覧になった方が良いと思います!
ヒュー・ジャックマンファンは必見ですよ~
さりげない仕草、洗練された身のこなし"一点の染みも無い"英国貴族の御曹司役が嵌ってます!

              

ンタッタッタ タッタラタンタン♪ ンタッタッタ タッタラタンタン♪タタタタターン♪タタタタターン
お馴染みのこの音楽で、なぜかワタシの頭の中は"瀕死の白鳥"でいっぱいに・・
最初から最後まで「オーホッホ」と笑っていた老婦人ほどには笑えないけど、
ニヤリといったシーンもあり、そこそこ楽しめるラスト(←誰でも解かるってオチだけど

『マッチポイント』が気に入っても、アレン監督の作品が苦手だと評価は違ってくるでしょうね。

---------------------感想記事は10/31(水)に書いたものです----------------



ディパーテッド

2007-09-19 00:04:26 | the cinema (タ行)
   自分を取り戻したい男と 自分探しを演じる男

香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクしたアクションサスペンス。

原題 THE DEPARTED
製作年度 2006年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 152分
監督 マーティン・スコセッシ
出演 レオナルド・ディカプリオ/マット・デイモン/ジャック・ニコルソン/マーク・ウォールバーグ/マーティン・シーン/レイ・ウィンストン/ヴェラ・ファーミガ/アレック・ボールドウィン

犯罪者の一族に生まれたビリー(レオナルド・ディカプリオ)は、自らの生い立ちと決別するため警察官を志し、優秀な成績で警察学校を卒業。しかし、警察に入るなり、彼はマフィアへの潜入捜査を命じられる。一方、マフィアのボス、コステロ(ジャック・ニコルソン)にかわいがられて育ったコリン(マット・デイモン)は、内通者となるためコステロの指示で警察官になる。 (シネマトゥデイ)

4年前のオリジナルは、映画好きの友人と、鑑賞後興奮しまくりだったので、
ラウをマット・デイモンって聞いて、忙しかったのもあり見逃してました。

が、思ったより良かったです!
闊達で抜け目のない、エリート意識過剰なコリンが
じわじわと心理的に追い詰められていく後半からが見ものでした。

激しい暴力シーンがありながら、どこかテンポの悪い前半から中盤までも
ディカプリオの演技で引っ張り込まれた。
凶悪な犯罪にまみれる世界に身をやつした男の、恐怖と孤独と絶望に襲われる日々を
ディカプリオが熱演やっぱり凄い役者なんだと実感。

残忍で凶暴なマフィアのボスのジャック・ニコルソンは存在感有りすぎ、
コステロの狂気をこともなげに伝えてくるのは凄い

オリジナルは、とにかくスピーディで男たちが美しかったけど、
このハリウッド版は、リアルで非情で力強い映像。
大分忘れていますが、ストーリーは同じで、全く同じシーン、同じセリフがありながらも
演じる役者の強烈な個性もあり、別な作品に仕上がっていて良かったと思います。
エンディングは意見が分かれるかも知れないけど、ハッキリスッキリのラストはハリウッドらしくて
私的には、アリでした!

ただ・・・女医役、、、他にいなかったんでしょうか

ディック&ジェーン 復讐は最高!

2007-09-10 21:20:33 | the cinema (タ行)
原題 FUN WITH DICK AND JANE
製作年度 2005年
監督 ディーン・パリソット
出演 ジム・キャリー/ティア・レオーニ/アレック・ボールドウィン/リチャード・ジェンキンス

77年のジョージ・シーガル、ジェーン・フォンダ共演『おかしな泥棒ディック&ジェーン』のリメイク作品。

IT企業・グローバダイン社で働くディック(ジム・キャリー)は、妻ジェーン(ティア・レオーニ)と息子とのリッチな家庭生活に満足していた。
だが昇進したばかりのある日突然、同社のCEO(最高経営責任者)であるマカリスターは自社株のほとんどを売り払って自分だけ大儲けした後、会社を破綻させるてしまう。
失業し、生活費にすら困ったディックとジェーンは思わずコンビニ強盗に手を染めてしまい、味をしめたふたりは強盗を繰り返すように
やがて嘗ての同僚たちの悲惨な現実をみて、ディックはマカリスターから大金を奪い、復讐しようと計画する。

久しぶりのジム・キャリー作品はやっぱり楽しい
楽しいけど、笑っちゃったけど、なにか心からスカッとしない。

それは日本でも多く見られた、サラリーマンの悲哀があまりにもストーリーとシンクロするから。
マイホーム購入直後の倒産―
「若干名採用」に列を成す就職希望者―
それらのニュースや特集などの記憶が甦り、「・・そうそう、そぅなのよねぇ~」
と、シミジミしちゃったりして

ビビリながらの勢いコンビニ強盗
夫をたき付ける訳でも、諌めるでもなく只一緒に行動する妻のティア・レオーニ、最高
成功しちゃったから、今度は変装して成功し調子付いていく辺りは素直に可笑しかったけど
そのまま、最後の「復讐成功」~で、なんか誤魔化されちゃった感じ?
ここで一緒に観ていた子供がツッコミ~「終りかよっ」

オリジナル版、ジェーン.Fも、ジョージ・シーガルも好きだったのになぜかこれ、(たぶん)観ていない。
若い時のほうが何も深く考えないで、楽しめたかも知れないのに、残念

トリスタンとイゾルデ

2007-08-08 22:06:18 | the cinema (タ行)
ワーグナーの傑作オペラやシェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」の基にもなった悲恋の物語を映画化

製作年度 2006年
監督 ケヴィン・レイノルズ
出演 ジェームズ・フランコ/ソフィア・マイルズ/ルーファス・シーウェル/デヴィッド・パトリック・オハラ/ヘンリー・カヴィル


強大で冷酷なアイルランド王に支配されていた暗黒時代のイングランド――
幼い頃、アイルランドの兵によって両親を殺された騎士トリスタン(ジェームズ・フランコ)は
コーンウォールの領主マーク(ルーファス・シーウェル)によって助け出され
甥のメロート(ヘンリー・ガヴィル)と兄弟のように育てられる。
戦闘の際、毒を仕込んだ剣により瀕死のトリスタンは葬船にて葬られるが敵国アイルランドに漂着、イゾルデ(ソフィア・マイルズ)に助けられる。
薬草に詳しいイゾルデは王の娘であることを隠し、海辺の小屋に匿い献身的に看病をし、やがて自然に惹かれあい結ばれるが・・・

別れよりも残酷な試練――
生まれて初めて愛した人は、命の恩人の妻となり、失望し苦悩するトリスタン
無関心を装う生真面目な少年のようなトリスタン
抑えきれず偲びあうようになった後の情熱的な瞳

ジェームズ・フランコを見ているだけでもOKですが(笑)
少年時代のトリスタン役のトーマス・サングスター君も惹きつけるものがちゃんとあって嵌ってましたし
王家のしきたりだという船葬のシーン
イゾルデを賭けた勝ち抜きバトルシーン(ここでもフランコかっこ良かった
婚礼に向かうイゾルデの、灯りを焚いた船のシーン
など、幻想的で美しい映像に、手抜きのないストーリー展開

そしてなんといってもトリスタンはコーンウォールの勇敢な戦士
髪を乱して戦うシーンはカッコイイ
                     


途中、後継者としての立場をめぐるゴタゴタの時は、
「ロード・オブ~」のシーンとかぶっちゃいましたが
ストーリー的には「ロミ+ジュリ」よりも好きかも~
ということで、古典的なラブストーリーがお好きな方には観て損はない1本だと思います。

ダイ・ハード 4.0

2007-07-19 02:06:20 | the cinema (タ行)
原題 LIVE FREE OR DIE HARD
製作年度 2007年
監督 レン・ワイズマン
出演 ブルース・ウィリス/ジャスティン・ロング/ティモシー・オリファント/クリフ・カーティス/マギー・Q /シリル・ラファエリ

デジタルによって制御されている全米の都市機能の壊滅を狙う謎のサイバーテロ組織が動き出し、システムがテロによって攻撃されようとしていた。アメリカ政府ですら機能不全に陥ってしまう緊急事態のなか、これまで幾度となく危機を救ってきた元刑事のジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)が、再び事件解決に乗り出す。 (シネマトゥデイ)

その男はいつも運が悪かった――1988年、クリスマスの高層ビルで始まり、1990年にはワシントンの空港、1995年はニューヨーク市街で、
あれよあれよという間にテロとの戦いに巻き込まれ、訓練されたテロの集団を相手に孤軍奮闘の憂き目に遇うジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)

今回も若くタフな敵を相手に、ほとんど武器を持たず、知恵と執念で捨て身の戦い
消火器を撃って敵を吹っ飛ばし
車を暴走させてヘリや戦闘機を吹っ飛ばす
もう4度目になると慣れてきたのか、今回はぼやきも少なめなのはちょっと寂しい(笑)

頭はすっかりぴかぴかで、目じりの皺も深くなっていても、
ホリーに逃げられていても
50代とは思えぬ肉体で、ぼろぼろになりながらも突撃していくマクレーン
血だらけで泣きながら(吠えながら?)ほとんど一人で立ち向かうのは文句なくカッコイイ

今回のアクションシーンのスピード感はピカイチ
マギー・Qがターミネーター2に見えたし、
サーカスのような敵の追跡もわくわく
ハイウェイでの戦闘機とのバトルも、ありえないけど凄い
ハッカー青年との会話は楽しかった(笑)
Creedence Clearwater Revivalは懐かしすぎて、思い出すのに一瞬間があったけど
マットには「カビ」のはえたロック・・なんて言われちゃったけど、実際コレ、解からないひとの方が多かったかも
私世代にはとぉっても懐かしい曲で、音楽も

スピード感、迫力、スケールと、登場人物のキャラの面白さ
ぜひ劇場でご覧になってみて!



手紙

2007-06-01 23:31:25 | the cinema (タ行)
―言葉に できない。―
製作年度 2006年
原作 東野圭吾
脚本 安倍照雄/清水友佳子
監督 生野慈朗
音楽 佐藤直紀
出演 山田孝之/玉山鉄二/沢尻エリカ

親もなくふたりで生きてきた竹島兄弟。出来のいい弟・直貴(山田孝之)の為に頑張って仕事をしてきた兄(玉山鉄二)は、腰を痛め仕事を無くし、大学進学のためのお金を盗みに入った家の老女を誤って殺害、無期懲役の身となる。
塀の中から兄は弟の様子を心配し手紙を書く。
塀の外では、犯罪者の身内ということで、弟はアパートを追われ仕事を無くし行き場を失っていくが、
優しい兄が自分の為に犯罪に手を染めたという想いから、返事を書き続ける

大学進学もあきらめ工場で働く直貴の夢は、幼なじみの祐輔とお笑いでプロになることだったが、
何度引越しをして仕事を変えても、毎月刑務所から届く兄の手紙が彼を現実に引き戻し、更に追い詰めていく。
そんな彼に好意を抱き、折にふれ励まし見守る由美子には眼もくれない直貴・・・
努力して、夢を手に入れる寸前で犯罪者の家族だということで諦める事の繰り返し・・・
塀の中で、ある意味法に守られながら、弟からの手紙が途絶える事を淋しがる兄・・・

頑張っても頑張っても、兄のことが判り世間に突き落とされる弟の苦しみを、一生付いてまわる運命に自分が貶めてしまった事を兄は思い及ばない・・・
・・・言葉に出来ない・・・
溌剌と順調な、仕切り直した生活から、またしても追いやられたもがき苦しむ直貴に、
追いやった会社の会長の言葉が、重い。。重くて泣けてくる。
うらむことを止めて、「ココから始めればいいんです。」

赦し、受け入れ、愛し、堪えていけ――なのか、
観ている時よりも、これを記事にする段階になって、涙が止まらない・・こうしている今でさえ。。

毎日々々、事件がおきる度に犯罪者家族は生まれている。沢山の直貴が生まれているのだ。

重いテーマだが、主要キャストの演技は素晴しく、影響を与えるベテランも良かった
ただ、音楽の使い方が残念!どんな名曲も使い方を誤ればうるさいだけになってしまう。

ターンレフト・ターンライト

2007-05-16 23:59:02 | the cinema (タ行)
2003年 香港
監督 ジョニー・トー、ワイ・カーファイ
原作 ジミー・リャオ(絵本)
出演 金城武/ジジ・リョン/エドマンド・チェン/テリー・クワン

学生時代にお互い思い合っていたにもかかわらず、学生番号を交換しただけで離れ離れになってしまったジョンとイヴ。会いたいのに連絡できないもどかしさ。しかし、実はふたり同じアパートで壁一枚隔てた隣同士だったのだ。
同じアパートに住んでいるのに、男はアパートの右側の玄関から出て右に歩きだし、女は左側の玄関から出て、左に歩き出す。すれ違うばかりのふたりは再会できるのか? 香港映画らしく、明るくてポップなラブストーリー。

―人生は偶然だらけ 平行線もいつか交わる―
台北の公園で出会ったヴァイオリニストのジョン(金城武)と翻訳家の卵のイヴ(ジジ・リョン)は、話をするうちに
13年前に一目惚れしたお互いの初恋の相手だと知る。
運命的な回り逢いを素直に喜ぶ ふたりは、突然のはげしい雨の中電話番号を交換して別れるが・・・

―人生はおどろきで一杯 凧の糸は切れる―
運命の再会から一転。雨の中で交わしたメモは雨で滲んで消え、おまけに風邪をひいてしまう二人。
雨に邪魔され、風邪に邪魔され、おまけに出前屋の女の子や、医師にも邪魔され
ドツボにはまっていく初心な二人~
この、横恋慕二人組が、激しくて可笑しい~
いろんな手を使って、一目惚れした相手の恋を邪魔しにかかり笑わせてくれます。

そうそう、これは日本語や中国語吹き替えより、私はやっぱり広東語でご覧になる事をオススメします。
声も断然ちがうし、テンポとか強弱が、やっぱり違和感があるんですよね、吹き替え。

この絵本作家、ジミーは中華圏や欧米にも大人のファンを持つ人気で、
「夢みる事は寂しい人の生きる為の手段なんだ」という。
そんなジミーが
街の中で寂しく生きてきた二人の主人公にどんなラストを用意したのか
あり得ない度99%の、大人のファンタジーです。

「神様、もう少しだけ」「二千年の恋」より後の撮影だというのに、役柄の所為か
金城君がとても若く、爽やか!ファンの方はご覧になる価値アリ

ジジ・リョンが歌う主題歌がとてもいいんです。
『Two Of Us』―フェイウォンが歌ったら、もっと素敵かも…などと思ってしまいました

大停電の夜に―DVD

2007-03-09 02:04:57 | the cinema (タ行)
東京が大停電に遭遇したクリスマスイブの夜を12人の男女の物語を交錯させながらロマンティックに描くラブストーリー。監督は『東京タワー』の源考志。さまざま年齢、さまざまな形の愛を見ごとな脚本と構成力で完成度の高い作品に仕上げている。ファタジックな雰囲気をかもし出している美しい映像にも注目。

製作年度 2005年
監督 源孝志
脚本 相沢友子/源孝志
音楽 菊地成孔
出演 豊川悦司/田口トモロヲ/原田知世/吉川晃司/寺島しのぶ/井川遥/阿部力/本郷奏多/香椎由宇/田畑智子/宇津井健

クリスマスイブの夜、不倫関係を清算し、泣きながらホテルのエレベーターに乗り込む美寿々(井川遥)。エレベーターボーイで中国人研修生・李冬冬(阿部力)が彼女の顔を心配そうに覗き込んだとき、東京中のイルミネーションが消えはじめエレベーターも急停止した。 (シネマトゥデイ)

イヴの夜という、特別な晩に突如停電にみまわれた大都会の人々。
暗闇の中にそれぞれの灯。非常灯の赤、携帯のひかり、蝋燭の優しい明かり、焚き火のあかり・・・
そしてその中で語られていく告白、諦め、謝罪・・・

停電の夜だから、予想外の出来事になぜかみんなが少しずつ素直になっていく
大人だって気づかない事、見えてないこと沢山あって、
秘密を抱えて大切な人を傷つけていたりする。
停電よりも、今、向かい合わなければならない問題をかかえた人々のための優しい時間。
それは人工衛星マニアの天文少年のいう「ゴット」のクリスマスプレゼントなのでしょうか
それぞれが昨日までの自分とは違う、新しい一歩を感じさせるラストが良かった

個人的にはトヨエツと田畑さんのやりとりが好きでした
本郷奏多くんと香椎由宇ちゃんのシーンはとてもきれいで切なくて、うるっときました
淋しい夜にひとりで観ると
一番大切な人に会いたくなる・・・かも