原題 ANNA KARENINA
製作年度 2012年
製作国・地域 イギリス
上映時間 130分
原作 レフ・トルストイ
監督 ジョー・ライト
出演 キーラ・ナイトレイ/ジュード・ロウ/アーロン・テイラー=ジョンソン/ケリー・マクドナルド/マシュー・マクファディン/アリシア・ヴィキャンデル/ドーナル・グリーソン
19世紀末のロシア。満ちあふれる美貌を持ち、政府高官のカレーニン(ジュード・ロウ)の妻であるアンナ・カレーニナ(キーラ・ナイトレイ)はサンクト・ペテルブルクの社交界の華。ある日彼女はモスクワへと旅立つ途中で、騎兵将校のヴロンスキー(アーロン・テイラー=ジョンソン)と出会う。一目で惹かれあう2人。必死で平常心を保とうとするアンナだが、舞踏会で再会した2人は、もう情熱を止めることができなかった。アンナは欺瞞に満ちた社交界と家庭を捨て、ヴロンスキーとの破滅的な愛に溺れていく――。
女性が自由に生きられなかったこの時代、恋愛を知らないで18歳で政府高官の夫と結婚し
一人息子にも恵まれ、貴族階級の社交界は退屈であっても、
何ひとつ不自由のない暮らしをしていたアンナは、列車の中でヴロンスキーと出会い
お互いに一目惚れ。アンナは初めての恋に心が波立つ。
アンナは旅の目的である兄夫婦の仲を取り持ち、兄嫁の妹、キティから舞踏会に誘われる。
17歳のキティは、その舞踏会でヴロンスキー伯爵のプロポーズがあると信じており、だから
兄の友人であるリョーヴィンからの求婚を断っていたのに…―
現れたヴロンスキーはアンナと、周りが引くくらい踊り続けるのだった――。
その日からのヴロンスキーは、アンナの行く先々に現れ、たちまち
サンクトペテルブルクの社交界の噂になり、夫カレーニンの知るところとなるが、
ヴロンスキーに夢中のアンナは、もはや自分の気持ちを偽れず…
この愛に平穏などない。悲痛か至福か、どちらか
不倫も、思いを遂げれば"純愛"か。それでも、、男と女では失うものはあまりに違うが.......
貴族でありながら農民と一緒になって領地を耕す好青年リョーヴィンが、
親友であるアンナの兄が、家庭教師と浮気をするのを咎めて言う「パンの盗み食い」に
満腹であっても別腹だという兄は、結局この浮気によって何も失わないのですが
初めての焦がれるような恋に、総てを捧げる勢いのアンナの情熱的な恋の顛末と、
キティを一途に想い続ける誠実なリョーヴィンの、理性的な恋の行方が並行して描かれ、
妻が不倫した事でいきなり嫌われる夫となりながら、妻が破綻するのを見過せないカレーニンの、
「服を奪う者に、コートも差し出す」姿が泣かせます。。。
それぞれに一途とも言える3人の、愛の苦悩の人生が描かれているのだけど、
あまりに美し過ぎて重くない
冒頭から凝った舞台仕様の演出に、まずびっくりですが、
帝政ロシアの貴族階級の物語に、これがピタッと嵌っています
堅苦しい兄の職場である役所のシーンとか、舞踏会のダンスシーンなど、
全員がバレエをやっている役者ではないかと思うくらいに、動きがユニーク且つ美しい演出で、
殊に、ヴロンスキーを待ちながら次々に違う相手と踊り続けるキティと、
まるで鳥の求婚のポーズのような独特の手の動きをみせるアンナとヴロンスキーのダンスは印象的♪
それに何といってもオスカーを獲得した衣装が素晴しい!
総額1億8000万円相当のCHANELのダイヤモンドジュエリーを纏うキーラにただただため息です