木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

books51「日本語学」(2006年1月号)明治書院・940円

2006年01月31日 21時35分32秒 | books
月刊「言語」を買おうかと思って池袋のジュンク堂に行ってこの雑誌を知りました。
1月号の特集は「若者の方言」

先日も講演会の講師が京都出身の方で、方言の話しで盛り上がったばかり。私も田舎の母と電話で話すときには三河弁がちょっと戻りますが、もう郷里を離れて27年も経ち、なかなか三河弁が思い浮かばなくなってしまって悲しい思いをしています。

この特集に書いてありましたが、方言を話せることが見直されているとのこと。私も三河弁は単に言葉の問題だけではなく、文化やアイデンティティの問題だと感じています。
東京に出てきたばかりの頃は「他人との間に常に一定の距離感を保つ」東京の人付き合いがどうにも好きになれませんでした。三河弁は言葉としても汚いですが、人付き合いも相手の懐にずけずけ飛び込んでいく感じで乱暴なところがあるように思います。大学時代にバスケのチームメートに「おまえはいつも怒っている」と言われていましたが、こっちとしてはそれが親愛感情の表明みたいなところがあって、東京もんはやりにくいなあ~と思っていました。

現在女子中高生にはやっているという方言使用も「親しさ志向」の表れなんだそうです。でも「日曜に見る映画どうすっぺ?何見たいと?ウチはなんでもかまへんよー」って茨城弁+博多弁+大阪弁なんでしょうか、これのどこがフレンドリーなのか理解不能です。

■もくじ■
<特集「若者の方言」>
・現代の「若者」が使う方言/久野眞
・携帯メールに現れる方言-「親しさ志向」をキーワードに/三宅和子
・キャンパスことばと方言/都染直也
・方言の年齢差/陣内正敬
・沖縄若者ことば事情/かりまた しげひさ
・方言の復活と方言大会/佐藤亮一
・方言使用の近未来的課題/沢木幹栄
<連載>
・ぶらり日本語-方言の教科書が欲しい/山本毅雄
・ことばの散歩道92-新庄の新方言/井上史雄
・ことばの森34-「けしき(気色)2」/久保田淳
・日本の諺・中国の諺9「臥薪嘗胆・玉砕瓦全(ぎょくさいがぜん)」/陳力衛
・日本語の中の「九州方言」・世界の言語の中の「九州方言」9-「~されてください」と「□時前△分」/日高貢一郎
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

books49「手帳200%活用ブック」

2006年01月22日 12時30分45秒 | books
手帳は人それぞれ結構こだわりがあると思います。

私は普段のスケジュールはノックス社ミニ5という一番小さい5穴のシステム手帳を使っています。リフィルを4年分くっつけておけるので、常に3年前の出来事まで確認することができるのが便利なのと、イベントなどの時にウェストポーチにも入るコンパクトさが使い続けている理由です。難点はなんせリフィルサイズも小さい(縦105ミリ×横61ミリ)のでスケジュールに書き込めることが最低限になってしまうということです。

これからの予定管理に関しては、マイ・ヤフーのスケジュール表を平行して利用して、会社のパソコンでもチェックや追記できるようにしているのですが、過去の行動記録という面ではちょっと物足りないものがあります。机の引き出しには1999年以降のリフィルが取ってあり、それなりに当時何があったかを思い出すことはできますが、かなり表面的な記録に過ぎません。

1999年からはホームページを書き始めたので、手話関係の振り返りはそっちの方が手っ取り早いのですが、プライベートなことや、目標管理などはイマイチです。

そんな中途半端な気持ちでいたら、先日朝日新聞で「今、手帳ブームだ」という記事を読み、そこで紹介されていた「手帳200%活用ブック」を買ってみました。
巻頭対談は「ほぼ日刊イトイ新聞」で「ほぼ日手帳」を開発した糸井重里さんと和田裕美さん(世界No.2セールスウーマン)。私も去年初めて「ほぼ日手帳」を買ってみました。その使い心地というか「書き心地」はベリーナイスで、今年も使い続けたかったのですが、リフィルだけ買い換えることができず、やや高額(3500円)であることもあって断念しました。私の場合「ほぼ日手帳」は家に置いて日記代わりに使っていました。

日記という意味では、今年は久しぶりに高橋書店の連用日記を買ってみました。2000年にも「3年連用日記」を買ったのですが、そのときは2ヶ月でギブアップ、しかも1年目で…。「3年連用」の意味がほとんどありませんでした。今年は「40代後半の5年間のことを考えてみたい」と思って2006年から2010年の「5年連用日記」に挑戦です。去年何をしたかって考えるのではなく、5年後の自分を想像して今何をしようかなと考えるきっかけにしたい、などと壮大な計画を思いついたのですが、実際の記録内容は「小遣い帳」状態になっています。まあ今役に立っているといえるのは、本の購入日と読了日を書いていることくらいかな。

そんなわけで(?)「手帳200%活用ブック」を読んで、さらなる手帳の活用法など学んでみたいと思ったのですが、齋藤孝さんの「三色ボールペン情報活用術」が載っていたり、「1冊の手帳で夢は必ずかなう」の熊谷正寿さんの「夢手帳」の書き方が紹介されていたり、さらにはイー・ウーマン社長の佐々木かおりさんの「一元管理がムダを省く」という記事など盛りだくさんでなかなか面白い内容です。

本編は「未来を鮮明にする手帳術」「現在(いま)をもっと大切にする手帳術」「過去の手帳を「これから」に活かす!」の3部構成になっていて、私は特に1番目のが参考になりました。2番目のも最初に読んだときはあまり意識に残りませんでしたが、今目次を書き写していたら「なになに?」って感じでした。
■未来を鮮明にする手帳術■
 1.夢を絶対にかなえたい!
 2.あの目標を達成したい!
 3.52週間の精度を上げる
 4.「計画倒れ」に終わらせない
 5.ズボラなあなたにもできる!
 6.「計画性がない」とはいわせない
 7.超忙しい人でも大丈夫
■現在(いま)をもっと大切にする手帳術■
 8.仕事のモレ・遅れをなくしたい
 9.「忘れる」ためにメモをする!・・・これはなかなかいい★
10.ヒラメキを企画に仕上げる
11.2冊の手帳を使い分けたい
12.1日に何回手帳を見ますか?
13.自分を分析してみたい!・・・これも良いアイデアです★

私は44ページに載っていた「バーチカルタイプ」の手帳に興味を持ち、今度伊東屋ロフトでチェックしてみようかななどと考えています。(わっ、楽天ではリフィルが売り切れになってる!)

手帳200%活用ブック

日本能率協会マネジメントセンター

このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スバル360

2006年01月21日 22時41分56秒 | mini cars
北原ワールドカー・セレクションというミニカーシリーズが1月16日に発売になりました。その情報をネットで探していたら、この「国産名車コレクション」という雑誌が1月18日に発売されることを知り、昨日ゲットしてまいりました。ドアは開きませんがフロントグリルなどとても可愛らしく仕上がっています。創刊号は690円。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エイズ問題を題材にした演劇「希望の詩」

2006年01月21日 13時04分07秒 | Weblog
今朝の朝日新聞の「ひと」欄に比嘉正央さんという高校の先生が紹介してあった。
昨年12月に沖縄県内14校の高校生ら約60名が、「エイズウィルス感染に直面した人々が感染による苦難を乗り越えていく」舞台を演じられたとのこと。比嘉さんはその脚本を書かれた先生。普段は県立首里東高校で保健体育を教えているそうです。
こんな先生もいらっしゃるんですね。
若い人にこそ知って欲しいエイズの問題に、お芝居を通じて出会えるっていいなぁ。
(当時の朝日新聞の記事はこちら。リンクが切れてないといいんですが…)


<参考>
エイズ正しく知って 高校・大学生が演劇(2005年12月1日琉球新報より)

 エイズウイルス(HIV)感染者とエイズ(AIDS)患者の実体験に基づいた演劇「希望の詩」を通して、エイズへの正しい知識と理解へつなげようと、県内の高校生や大学生らが4日から県内3カ所で上演する。
 生徒らは劇中のせりふを通じて「病気への不安や無知が人から思いやりやきずなを奪い去る。正しい知識を持って差別・偏見をなくそう」と観客へメッセージを送りたいと意気込んでいる。
 「希望の詩」はHIVに感染した女子高校生と、エイズで両親を失った親友を取り巻く物語。HIV人権ネットワーク沖縄代表理事で首里東高校の比嘉正央(まさなか)教諭(44)が脚本を書き下ろした。親や会社からの差別・偏見に遭いながらも、最後まで希望を持って生き抜いた登場人物を通して、命の尊厳の大切さや一人一人の病気への理解が偏見をなくす力になることに気付く内容。
 出演するのは首里東、首里、南風原、真和志、浦添、小禄、那覇国際、開邦、陽明の高校生や短大、大学生ら約40人。11月上旬からけいこを開始。本番を間近に控え、けいこも熱を帯びている。
 小禄高1年の吉永大祐(だいすけ)君(15)は「人の考え方を変えるのは難しいけれど、偏見や差別がいかに相手を傷つけるか、観客に伝わる演技をしたい」と意欲を見せている。比嘉教諭は「性行為の低年齢化で、全国的に10代の感染も増えている。HIVやエイズ、性感染症は生徒にとっても人ごとではない」と話している。
 劇はAIDSキャンペーン2005「人権フォーラム 翼を下さい」の中で上演。フォーラムは4日午後6時半から那覇市民会館、17日午後2時から名護市民会館、22日午後6時半からは沖縄市あしびなーで開く。入場無料。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

books48ダカーポ増刊「新大学受験ガイド」490円

2006年01月20日 22時57分32秒 | books
大学受験は今や「予備校の選び方」からスタートするのだ!
今年の運勢を見ようと思って入った本屋さんでダカーポの「新大学受験ガイド」なる増刊号を発見。タイトルが「予備校の選び方」となっていてビックリ。”価値ある現役合格のための塾・予備校ランキング”なんだそうで、大学じゃなくて「予備校ランキング」ってのが笑えました。
時代は大学全入なんだそうで、大学は入るだけなら誰でも入れるってことなんだそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

books47「731」青木冨貴子著(新潮社)

2006年01月19日 09時23分08秒 | books
731

新潮社

このアイテムの詳細を見る

 昨年末の朝日新聞・読書欄の「今年の3冊」で最相葉月さんが1冊目に掲げていたのを読んで早速購入。
 731部隊といえば森村誠一さんの「悪魔の飽食」が刊行されたのが1981年、僕が大学3年の頃で、カッパブックスかなんかの新書版サイズで読んで大変衝撃を受け、市民団体の勉強会なんかにも参加してた気がする。
 森村さんのホームページを読むと「関東軍第731部隊の戦争犯罪を告発したこの作品は、元隊員から提供された写真の中にインチキ写真が混入されていた。これを見分けることができず、グラビア写真に誤用したことから、マスコミに袋叩きにされ、右筋からも攻撃を受けた。」とのこと。
 今回の青木さんの著作は、その731部隊の「終戦直後」を追っている。一言でいうと「731部隊生き残り幹部がGHQと裏取引して戦犯を逃れた」お話し。非常に面白かったです。
 まるで今の耐震偽装問題とマスコミ報道のようです。昨年末にはあれほど大騒ぎしたのに、いったん話しが森派に影響が及びそうになると手段を選ばずもみ消しにかかる。17日証人喚問があることを朝刊1面に載せたのは東京新聞くらいでした。社会面は読売と毎日? 朝日に至っては第2社会面扱いでした。その証人喚問で安倍官房長官の名前が出たことも、各紙ほんの小さな扱い。
 こういう状況を見ると、結局この耐震偽装問題が明らかになったのも、反小泉派の単なる策謀の一つにすぎなかったのかと勘ぐってしまいます。

 そういえば「消えた細菌部隊」という常石敬一さんの著作もあった。読んだっけなぁ~。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

市町村合併と市町村障害福祉計画

2006年01月17日 01時00分00秒 | Weblog
 地元の通訳者の集まりに参加した。
 今日は、ろう協会と合同の学習会。テーマは、『地域ろう協・通訳者協会支会における市町村合併の影響』。事前に合併のあった地域にアンケートを行いその結果発表があった。合併といっても田舎なので、ろう協も通訳者組織もないような小さな町や村が寄り集まって市になるようなパターンでは「変化」や「影響」もなにもない。まずはその「影響のなさ」自体が地方の抱える課題を象徴していると思った。
 私の住む「村」人口1万5千人も隣の「町」人口2万5千人と3月27日に合併するが、もちろんろう協はないし、合併後に設立される見通しもない。県の登録手話通訳者が3名。やはりもう少し「広域」な組織がないと「ろうあ運動」は難しいと思う。できれば隣の「市」人口5万4千人と一緒になって欲しかったのだが、旧の「郡」が異なっているので歴史的にも難しいのかも。
 合併しても「ろうあ運動」の芽が出そうにない地域をどうするのか、ひいては障害者自立支援法施行後の市町村障害福祉計画へ、ろう者の声をどう届かせるのか、非常に難しいものを感じる。
 もう一つの合併は、ろう協のある「市」に近隣の「町」や「村」が合併されるパターン。この場合は、会員増とか通訳者増ということで、これからのろうあ運動の前進が期待できると思う。ここはしっかり勉強して、ついでにろう協の会員増もはかって、組織を拡大し、行政交渉力もアップさせて欲しいと思う。手話通訳者集団も結束して、新しい「市」へろう者の声をバンバンぶつけていって欲しいものだ。
 ただ、今日の学習会を通じて感じたのは、「障害者自立支援法の施行が10月に迫っている」という危機感みたいなものがほとんど共有されていないということだった。そもそも地域派遣制度もない、手話講習会も入門・基礎レベルしかないような地域では、現状の聴覚障害者福祉施策自体がたいした予算でないから、自立支援法が始まろうがあんまり影響を受けないのだろうか。
 もっとも私の地元では、合併準備で社会福祉協議会も行政もあっぷあっぷで、「ショウガイシャ・ジリツシエンホウ」のことなど眼中にないのではないかと思える。
 逆にいえば、合併のどさくさにまぎれて障害者福祉の大改正を、適当に片付けてしまおうとしているのではないかとさえ思える。こんなことでいいのか。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インターネットの情報力

2006年01月12日 17時22分32秒 | Weblog
私は週刊アスキーを毎週読んでいます。前の部署で自分の前に座ってた同僚が読んでいて、読み終わったのをもらって読み始めたのですが、パソコン情報だけでなくけっこう「今時の世相」情報なども得られて面白いです。
その週刊アスキーの記事に
歌田明弘の『地球村の事件簿』http://blog.a-utada.com/chikyu/
というのがあって、最近は「耐震強度の偽装設計事件」のことを何度か書いています。

建設業界と政治家の関わりが浅からぬものであるのは誰しも感じていることですが、こうした記事を読むと、マスコミを通した情報がいかに「操作された」ものであるかを痛感します。もちろん週刊アスキーもそうした「マスコミ」の一つであるわけですから、歌田さんの記事自体にも一定のバイアスがかかっていることを前提に読まなければなりませんが、少なくとも「テレビ」という媒体から流れてくる情報は極めて限られた「選別された」ものであると思います。

そうしたマスコミに対してインターネットを通じた情報については、極めてプライベートなものも多いので、どう読もうが読む人の勝手なわけですが、今週号の歌田さんが紹介している
「きっこのブログ」http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/
はなかなか面白いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日聴紙2006年1月号より

2006年01月09日 22時44分30秒 | Weblog
以前から思っていることでなかなか継続できないのが、日聴紙などの記事の紹介です。
今年こそと思ってまず日聴紙を取り上げます。

新年号では2面から4面にかけて「新春座談会」が載っています。今年は「通訳制度の新たな展開をめざして」というテーマで安藤理事長、市川恵美子全通研運営委員長、小椋日本手話通訳士協会会長のお三方がお話しされています。司会は大杉さん。

最初に安藤理事長が、昨年の国会の参考人質疑で、応益負担について「障害者独自のレベルに合わせた3%」という数字を出して批判を浴びたことに対して釈明されています。そのときの読み取り通訳が市川さんだったとのことで、日比谷の集会で安藤さんが「3%」発言をして「読み取り間違いじゃないか」と思ったと書かれていて面白いです。「応益負担はもう避けられない」からといって「3%」という条件闘争的な発言をして運動に水を差した安藤理事長の責任は決して軽くないのではないかと私は思うのですが…。やはり障害者自立支援法に対する危機意識の差みたいなものを他の障害者団体は感じたのではないでしょうか。

小椋さんは、地元山梨県での学習運動の成果を話されています。
1年をかけて勉強会をしてきました。この1年間で何ができたかというと、共感です。学習の内容を共感、共有し、聞こえない人たちも通訳をやる人たちも、いま山梨の課題は何かと言うことを共有する1年間だったんで、手足が動く運動をする前に「今の課題は何か」などをお互いに共有する時間をすごく大事にして時間もかかりました。
 やはり同じテーマで繰り返し繰り返し勉強することがすごく大事で、法律の内容も難しいし、自分と関わってくると、どういうふうになるのだろうということが1回や2回ではちょっと飲み込めない。小グループで地域を転々として同じテーマで繰り返し、繰り返し、全国レベルとか、関東とかブロックなどで、とにかくたくさんたくさんさんの学習会を同じテーマでやることは、すごい大事なことだったと思っています。

とのこと、素晴らしいです。見習いたいです。

市川さんは「中央レベルでは他の障害者団体と一緒に取り組むことができたけれども、地方レベルでそれができたか」という問題提起をされています。全くその通りだと思いますが、先の安藤理事長のような意識というか「手話通訳は地域生活支援事業に逃げ込めたから安心」みたいなスタンスではやはり他の障害者運動との連帯は難しい気がします。市川さん自身の発言にも「法案の行方に生活かかってる」意識はあまり感じられません。

これらの雰囲気に対して大杉さんが
「さて、理事長は、政府とのいろんな交渉で、『手話通訳派遣の利用者負担はなじまない』と話してきました。この取り組みの中で、障害者団体からは『全日ろう連が離れている』というような感じを受けているようですが…」
と鋭く突っ込んでいます。これに対して安藤理事長は、
身辺介護などの介護と、言語通訳ということで違いはあるけれども、基本的に、憲法の上での権利は同じ事ですから、『こちらは言語のことで』とか『身体障害者はどうだから』というのでは納得できないのではと思います。特に身辺介護の支援は24時間介護で見守らないといけない、命に関わる深刻な問題ですし、それが有料でこちらの通訳が無料というのでは説得は難しいと思います。
 ただ、身辺介護は昨年までは支援費制度の中で応能負担になっていたわけで、手話は支援費制度に入ってなくて別になっていた、そういうことの説得は当面は可能かなぁと思うのですが、将来的には、身辺介護と言語を含めてはっきりとした、公的な制度が必要だと思います。
」と答えられています。

これに市川さんも
なぜ別なのかというところで私たちが主張してきたのは、コミュニケーションは一方だけでなくて、お互いが必要だからというような言い方です。」と同調されています。

私は「お互いが必要とする」のはコミュニケーションだけなのだろうか?とずっと疑問を感じています。じゃ、肢体不自由の友達が医者に行くときに移送サービスを利用するのは、一方的なニーズなのか? 医者がいちいち障害者の元に迎えに行ったり往診したりするわけにはいかないから、医者にとっても移送サービスは必要不可欠なものだと言えるのではないかと思うのです。

また知的発達遅滞の仲間が日常生活を送るのに様々なサービスを必要とするのが「一方的なニーズ」だというのなら、いったいバリアフリーな生活を送る権利とはなんなのだろうか?という疑問に行き着いてしまう。

このあたりは市川さんも
ただ、制度として『コミュニケーションは人権』というならば、『介護も人権だ』というように考えて同じように見なければならない部分はあると思います。」と補足されています。

この市川さんの発言に続けて、小椋さんは
通訳士協会の学習会で、ある講師から「…(中略)…特別の事業では発展を求めることは難しい」と非常に厳しいことを言われました。「利用料があることがおかしいことを理論的に構築しなければいけない」ということでした。…(中略)…こっちに近づけていくのが私たちのレベルだとか思うことでいいんじゃないかと思います。
と発言されています。この指摘をされたのって筑波大学の奥野英子先生ですね。
確かに利用料がないのが理想的であることは私も同感です。しかし、「特別に」利用料のない現在の手話通訳労働を巡る状況が、本当に「こっちに近づけていく」レベルであるのか、そこのところがもっと厳しく問われなければならないのではないかと私は思います。

(つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ケイワンストレッチ「ななな~なご~さんいちいち」

2006年01月09日 21時47分07秒 | Weblog
「7-7---5-3-1-1」(「ななな~なご~さんいちいち」)
頸肩腕ストレッチを何とかキッチリ覚えて、いつでもどこでも誰とでもできるようになりたいと思っています。

先日地元の通研の集まりでこの「ケイワンストレッチ」に覚えやすいように節をつけてみようとあれこれ相談をしました。
結局「節」をつけるには至らなかったのですが、取りあえず最後の深呼吸を除く24パターンのストレッチを部位別に6種類に分けると、
「手首7」「腕7」「首5」「肩3」「腰1」「足1」となるので、
これを「ななな~なご~さんいちいち」と声を出しながら、右手で数字の手話形を出しながら、それぞれの部位に触るという「振り付け」にしてみました。

つまり右手で「7」の手話形(指先を左に向けた手の甲側を相手に見せて、人差し指、中指及び親指を伸ばした形)で、まず手首に当て、次に「7」の手話形のまま上腕から肩に向かってなぞり、さらに手話形を「5」(拳を握って親指だけを横に伸ばす)に変えて首を指し、最後に手話形を「1」(人差し指だけを伸ばして握る)にして腰と足を指すという「振り付け」です。
それぞれのストレッチを文字で書き表すと以下のとおりです。
(ゆっくりと、深く呼吸をしながら行うのがコツです。)

■手首~前腕(7パターン)
1-1.指の開閉    ;肘を伸ばした両手を握ったり開いたりする(グーパー、グーパー)
1-2.手の甲の内側曲げ;肘を伸ばした左手甲を右手で持ち、手首から先を手のひら側へ曲げて甲及び腕の外側を伸ばす。(右手も行う)
1-3.手の甲の逆そらし;肘を伸ばした左手四指を右手で持ち、手首から先を甲側にそらせるように曲げて腕の下側を伸ばす。(右手も行う)
1-4.手首ねじり内・外;肘を伸ばした左手を右手で持ち、手首を内側と外側にねじる。(右手も行う)
1-5.手首のばし   ;肘を伸ばした両手のひらを合わせて、指先を下向きに下げて、手首を伸ばす。
1-6.前腕の内側ねじり ;肘を伸ばした両手の甲側を合わせて、両腕を内側にねじる(腕を下げ気味に)
1-7.前腕の外側ねじり ;肘を伸ばした両手の甲側を合わせて、両腕を外側にねじる
■上腕~肩(7パターン)
2-1.上方への伸び  ;手を結んだまま、手のひら側を上に向けてまっすぐ伸びをする。
2-2.前方への伸び  ;手を結んだまま、手のひら側を前方に向けてまっすぐ伸びをする。
2-3.前方への伸び・裏返し;2-2の状態から、手のひら側を上向きにひっくり返してから前方に伸ばす。
2-4.後方への伸び・上;手を後方に組み、肘を伸ばしたまま斜め上に伸ばす。
2-5.脇伸ばし    ;左手を挙げて頭の後方で肘を曲げ、右手で左肘をつかんで右へ引く。(右腕も行う)
2-6.体側伸ばし   ;両手を上に挙げ、右手で左手首をつかみ、引っ張りながら身体を右に倒す。(右腕も行う)
2-7.上腕外側伸ばし ;左腕を前に伸ばし、左肘のあたりに右腕を下から当て、右腕を曲げ左腕を引っかけてそのまま右に引く。(右腕も行う)
■首(5パターン)
3-1.首回し     ;首を回す
3-2.首筋・腕伸ばし ;腰の後ろで左手首を右手でつかみ下に引っ張りながら、首を右に倒す。(右腕も行う)
3-3.首筋伸ばし・前 ;頭の後ろで両手を組み、頭を前方下向きに押さえて、首の後ろ側を伸ばす。
3-4.首筋伸ばし・横 ;右手を頭に乗せて、左こめかみあたりを押さえて、頭を右側に倒す。(反対側も行う)
3-5.首筋伸ばし・前下;右手を頭に乗せて、左後頭部を押さえ、前方斜め右下に押さえる。(反対側も行う)
■肩3(3パターン)
4-1.肩の上下    ;肩を上げ下げする。
4-2.肩・腕回し   ;肘を伸ばした両腕を後ろから大きく前に回す。(反対回りも行う)
4-3.肩回し     ;肘を曲げて指先を肩につけ、肩を後方に回す。(反対回りも行う)
■腰1(1パターン)
5-1.腰回し     ;肩幅程度に両足を開いて立ち、腰に両手を当てて、腰を回す。(反対回りも行う)
■足1(1パターン)
6-1.アキレス腱伸ばし;足を前後に開いて立ち、後ろの足のかかとをつけたままゆっくり身体を前に倒してアキレス腱を伸ばす。(反対側の足も行う)
■深呼吸        ;両腕を前から上に挙げて、左右に下ろして深呼吸。

さあ、皆さんも「ななな~なご~さんいちいち」でケイワンストレッチを全国に広めましょう!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする