僕は、gooのRSSリーダーというのを使ってブログを読んでいる。
キーワードを設定するとそのキーワードを含むサイトを勝手に集めて来てくれるのだ。最近「障害者自立支援法」というキーワードを設定したんだけど、なかなかいろいろな情報が読めて勉強になる。
いきなり話しが横にそれるけど、手話通訳者の養成カリキュラムに情報収集力とか編集力を採り入れるべきではないだろうか。さらにもっと広げて「
情報リテラシー(information literacy)」というものが求められると思うのだ。
情報リテラシーとは、狭義には「
コンピュータが操作できること」で、広義には「
情報手段の特性の理解と目的に応じた適切な選択、情報の収集・判断・評価・発信の能力、情報および情報手段・情報技術の役割や影響に対する理解など、“情報の取り扱い”に関する広範囲な知識と能力」なんだそうだけど、
手話通訳の事前準備として今やインターネットからの情報収集は不可欠だと思うし、”ネットで調べられることくらいはキチンと頭に入れてから現場に行く”というのが手話通訳者としての「最低限」のマナーというか基本的能力だと思う。
話しを戻すとその「障害者自立支援法」をキーワードにして表示されたブログの中で
ボヤキさんがこんなことを書かれていたことが引っかかった。
「(今回の法案によってガイドヘルパー制度がなくなるかも知れないのに、そのことについて)
今までガイドヘルパーさんで走り回っていた人達も何にも言わないのです。ガイドヘルパーさんはどちらにしてもアルバイトのようなものですから何も言うわけが、ありません。けどなんだかこの話は不思議ですね。移動の自由を奪われる本人がなんか黙っているなんて不思議な話ですけどね。外国なんかで移動の自由を奪うなんて言ったら今使えるガイドヘルパー制度で市役所や国会を車椅子が取り巻くと思うのですがあまりそんな話も聞きません。」
後半の「当事者があまり騒がないのは不思議だ」ということ以上に「ガイドヘルパーさんはどちらにしてもアルバイトのようなものですから何も言うわけが、ありません」というところに、何だか自分のことを指摘されたようで、暗い気持ち。
そう、確かに手話通訳者といえども登録派遣の私は「アルバイトのようなもの」なのだ。だから障害者自立支援法案についての反応も遅かったし、声をあげるにしても自信がない。これまでの社会福祉の流れとか調べる中で「今まで勉強をさぼっていたツケ」を痛感させられている。
そもそも「登録」で「派遣」だから依頼が増えようが減ろうが、関心が低い。別に小遣い稼ぎにやってるわけではないので依頼件数が減っても、コチラが困るということもないわけだ。しばらくぶりに依頼を受けて「腕が鈍ってる」なと感じることはあっても、「依頼が減っちゃって派遣制度は大丈夫だろうか?」と心配したことはない。
ボランティアで「無償でもかまいません」っていうスタンスだから、行政の費用負担責任についての関心も低いのが、さらに質(たち)が悪い。
今回の障害者自立支援法案で手話通訳派遣が市町村の基本事業になるといっても、県の派遣制度が維持されるのなら、万が一自分の村に派遣制度が設けられなくても「まあ、田舎だから仕方ないか」と何も声を上げずにあきらめてしまう気がする。
しかし、手話通訳派遣制度は、ろう者の聞こえる権利を保障するための制度であり、それを国が「市町村基本事業」として行うべしとしているのに、そのことがうやむやになりそうな事態に対して、無関心・無行動であることは、自分たちの権利を放棄するに等しい。
ああ、こんなことじゃいかんな、と思う。26日の「障害者自立支援法案についての学習会」の準備頑張ってやらなきゃと思う。
障害者自立支援法案は、社会福祉っていったい何なんだ、国が考えているノーマライゼーションっていったいどういう定義なんですか?と問いつめたいような法律だけど、僕自身も「登録手話通訳者としてのオマエっていったい何者?」と問いかけられているのだと感じた。