木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

学校教育法改正案(朝日新聞)

2006年01月09日 01時29分37秒 | Weblog
1月8日(日)朝日新聞に「学習障害児らに指導教室、盲・ろう・養護学校一本化」という記事が載った。

 文部科学省が今月召集の通常国会に提出する学校教育法改正案の骨格がわかった。存廃が論議になってきた小中学校の特殊学級は、存続を保護者らが望んでいることに配慮し、07年度をめどに「特別支援学級」と名称を変えて残す。盲・ろう・養護学校は複数の障害に対応する「特別支援学校」に改める。また法改正と併せて文科省は省令を改正し、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの子供についても適切な指導が受けられる仕組みづくりをめざす。

これらに対する聴覚障害者関係の声については別の機会に書きたい。

朝日新聞の本文はこんな書きっぷり。
■ この法改正により、47年の同法制定以来60年近く使われてきた「特殊教育」の用語は法令から姿を消す。今後は障害のある子供の自立や社会参加への取り組みを支える「特別支援教育」に名実ともに転換する。

 一般に特殊学級には養護学校などよりも障害が軽い子供たちが在籍しているが、重い障害がある子供も中にはいる。そうした子供にとっては学ぶ場を固定して指導を受けた方がいいとして、特殊学級の存続を望む声があり、中央教育審議会などで存廃をめぐり論議になっていた。

 こうした経緯を踏まえて文科省は今回の法改正にあたり、固定式の学級を廃止することは見送り、「特別支援学級」に名称を改めて存続させることにした。

 また、LD、ADHDなどの子供は全児童生徒の約6%(約68万人)に上るとされるのに、現在は特殊学級や「通級指導教室」の指導対象にはなっていない。通級指導教室は通常の学級でふだんは授業を受け、特定の教科など必要に応じて別の教室で特別の指導を受ける仕組み。情緒障害や言語障害のある子供らが対象になっている。

 このため文科省はLD、ADHDなどの子供についても、適切な指導を受けることができる仕組みを整える必要があると判断。省令を改正して通級指導教室の対象を広げ、LD、ADHDなどの子供たちも今年4月から対象に含める。

 盲・ろう・養護学校は名称を「特別支援学校」に変えたうえ、複数の障害に対応する態勢を整える。例えば現在の養護学校に視覚障害児を受け入れるための学級を設置したりする見通しだ。

 文科省の調査研究協力者会議は03年3月、子供の障害の種類や程度が多様化しているとして、ふだんは通常の学級に在籍して必要な時間だけ別の場で教育を受ける「特別支援教室」の創設を提言していた。

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障害者自立支援法の施行に向けて今やるべきこと

2006年01月06日 00時57分17秒 | Weblog
前回、紹介した士協会の原田さんの記事をもう少し詳しく紹介します。
ホントは全文書き写したいところですが、有料誌ですから是非皆さん購読会員(年間3000円)になりましょう。お申し込みは郵便番号170-0013東京都豊島区東池袋4-27-5ライオンズプラザ池袋201「日本手話通訳士協会」Fax03-5953-5883です。

■地域の実情に根ざした要望・意見を示そう(日本手話通訳士協会 理事 原田宗一)

1.障害者自立支援法の成立を受けて各地で説明会が始まっている。「ただでさえ理解の難しい制度内容を、いかに重複聴覚障害者に的確に伝えるか?このことも、手話通訳者の目下の業務になっています。」

・・・そうですよね、重複の仲間にとってはまず何よりも「制度の理解」があって初めて「自分で選べる」と言えるわけですから、手話通訳者の果たす役割は大きいものがあります。逆に言えば、手話通訳者の力量によって聴覚障害者福祉の「選択の幅」が広くなったり狭まったりする畏れがあるわけです。

2.「当面は市町村に対して、手話通訳事業の実施のための来年度予算獲得を働きかける」また「手話通訳事業を実施していない市町村に対して、手話通訳事業の新規実施のための予算を計上させることが多くの地域での課題です

・・・私の地元では断然後者の「市町村に対して、手話通訳事業の新規実施のための予算を計上させる」口です。でも、人口1万5千人の村で、日常的に手話サークルに参加してくれるろう者が1名という状況で、「事業規模」を提起するのは至難の業です。ここはやはり広域対応が必要なのではないかと思います。隣接する市や町をまとめてカバーするような手話通訳事業が必要だと思うのですが、そうした形態を「地域生活支援事業」としてどのように仕組むのかが皆目分からず、行政に対してどのように要望していけばよいのか手探りの状況です。

3.「手話通訳利用を有料化させない取り組みも重要」とのこと。地域生活支援事業として「利用者負担の方法についても全国一律に定められるべきものではなく、基本的には事業の実施主体の判断によるべきこと」とされているそうです。
 市町村によってかなりばらつきが出る畏れがありますので、県域が一丸となって「手話通訳は無料」との考えを広げる必要があります。

・・・その際に必要な準備は「どうして手話通訳が無料であるべきなのか」という理論武装だと思います。う~ん、外堀が埋められている(他の障害者福祉制度は1割負担)中で、国民に分かりやすい誰もが納得できる説明ができるよう議論していきたいです。

4.「パブリックコメントの制度を利用して、地域の実情に根ざした要望・意見を厚生労働省に挙げていくことも大切」(厚生労働省のパブリックコメント「意見募集」のページに掲載されるとのことです。)

・・・そうかぁ~今からなんて投書するか考えてみんなで議論し「理論武装」していかなくちゃね。
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日本手話通訳士協会機関誌「翼」1月号

2006年01月04日 00時28分41秒 | Weblog
日本手話通訳士協会は「翼」という機関誌を発行しています。確か誰でも年3000円でも購読可能できるはずです。

今月号は
1.新年挨拶が4本(全日ろう連・安藤理事長、聴力障害者情報文化センター・森本所長、全国手話研修センター・安藤理事長、全通研・市川運営委員長)、
2.連載「精神科医療機関を中心に出会った聴覚障害者へのかかわりから」(精神保健福祉士 大塚淳子)、
3.「世界手話通訳者協会・南アフリカ大会報告」(士協会・林智樹理事)、
4.リレートーク「つなぐ言葉 つなぐ仕事」(徳島県・辻澄子)
5.「地域の実情に根ざした要望・意見を示そう」(士協会・原田理事)・・・障害者自立支援法の施行スケジュールなど
6.手話通訳士試験問題解答委員会からのお知らせ
7.日本自転車振興会裁判
8.2005年度手話通訳士研修会・第3回岡山会場案内
9.第4回日本手話通訳士研究大会発表者募集案内
10.士協会情報(スケジュール・連絡事項等)

・今月は特に5.の原田さんの記事が必読です。障害者自立支援法成立後の運動のあり方を提起されています。
・1月にはようやく手話通訳士協会のホームページがスタートするようです。大変楽しみです。
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お正月の過ごし方

2006年01月02日 23時17分05秒 | Weblog
ここのところ例年お正月は「掃除」やってます。本来は年末にやって気持ちよくお正月を迎えるってもんなんでしょうが、なんか年末はどたばたしててそのまま勢いで31日を乗り越えてしまう感じです。今年はさらに精神的にもなんだか落ち着かなくて、気持ちを整理するためにお正月1日に机周りの片付けをやったって感じです。
でも、すごく整理して良かったです。ずっと気になってた古いVHSビデオテープの整理にも手をかけられたし、机周りが少しだけきれいになりました。ただ、残念ながら頭の中はまだ混沌としてます。というのは、昨年、障害者自立支援法あたりから頭の中がもやもやしている感じなのです。勉強がついて行けてないというのか、聴覚障害者関係や手話通訳関係で具体的にどんな活動をしていったらいいのかがよく分からなくなっているのです。
というのも地元の手話通訳制度が未整備なところにいきなり「地域生活支援事業」としての手話通訳事業をなんとかせいという状況に立たされたからです。
日本手話通訳士協会の機関誌には「一年の計『自分の学びの計画を立てる』」という小椋英子会長の記事が載ってましたが、いったい何から勉強したらいいんだろうかと呆然となってる状態です。
休みはあと一日しかありませんが、明日一日ちょっとゆっくりと今年の計画など考えてみたいと思っています。
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VHSビデオ整理

2006年01月02日 02時01分19秒 | Weblog
年末に大掃除をできなかったので、古いビデオの整理をしました。
ラベルを貼らずに山積みになっていたビデオが10本以上あり、そのまま捨てるわけにもいかず取りあえず中身を見て判断することにしたのですが、なかなか面白いビデオが出てきました。
1.JSLクリニックvol3・・・う~ん、これはいつのビデオか忘れてしまったのですが、ずっと昔JSLつまり日本手話の「クリニック」なるものに参加したときの教材ビデオ…だったと思う。改めて見て勉強しなくては。
2.「シャンテ」のドキュメンタリーTV番組・・・シャンテってボーカルの女の子が手話をする視覚障害者のロックバンドですね。懐かしい。今も活躍されています。そのバンドが売れ始めた頃のドキュメンタリーです。
3.1998年NBAファイナル「ブルズ対ジャズ」第5戦・・・マイケルジョーダンが引退するかもってなこともあってビデオ録画したのかも…。全部見たいのを我慢してさわりだけ見ました。
4.手話ニュースや「みんなの手話(是枝・石原講師)」ほか・・・是枝さんは東京都の手話指導者養成講座の同級生なんです。
5.「みんなの手話(木村・石原講師)」、12月13日NHK手話ニュース(山城・飯泉)ほか・・・木村晴美さんがまだ「おかっぱ頭?」だった頃の映像です。確かNHKの「みんなの手話」がスタートして間もない頃のビデオだと思います。それから1995年急性骨髄性白血病のため若くして亡くなられた山城秀生さんが飯泉菜穂子さんと一緒に通訳されている映像も出てきました。山城さんは、1981年にNHK教育テレビの「聴力障害者の時間」の中に「ニュース週間スポット」というニュース番組が初めて放映された時の手話通訳者です。以来9年間ずっとお一人で通訳を担当されました。いわばテレビ放送における手話通訳者のパイオニアといえる方です。テレビの手話通訳では静岡放送の「テレビ寺子屋」の手話通訳者・青柳さんも有名ですが、山城さんは全国ネットのNHKですから知らない人はいない方です。1989年に手話通訳士制度が発足した時には、情報文化センターの担当責任者もされましたので、士制度の育ての親とも言える方です。追悼&遺稿集「おだまきは散らず-山城秀生の残したもの(おだまきの会編・新樹社刊)」も久しぶりに広げてみました。
6.1998年参院選政見放送・・・1995年に初めて政見放送に手話通訳がつくようになってこれが2回目の参議院議員選挙だったと思います。民主党が菅直人代表、自由民主党が橋本龍太郎総裁の時代の手話通訳付き政見放送の映像です。今はどうだか忘れてしまったのですが、このときは、政見を話している党首と進行役が話している遙か後方に立って手話通訳しているのです。その理由は「手話通訳者の映像サイズを小さめに撮るため」ということで、当時はずいぶん憤慨したことを覚えています。
7.1994年8月に横浜で行われた国際AIDS会議の時(?同じ年だったか忘れてしまった。)に聞こえない人向けにエイズに関する手話劇をやった時のニュース映像・・・そんなイベントもありました。なんでそんな手話劇をやることになったか経過をすっかり忘れてしまったけれど、当時はAIDSでかなり燃えてました。
そんなわけで皆さんも年の初めの資料整理しましょうね!
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あけましておめでとうございます。

2006年01月01日 01時21分28秒 | Weblog
地元の県聴覚障害者協会の機関誌新年号が届きました。3月に行われる県聴覚障害者大会の参加呼びかけ記事がトップでした。大会に大勢の参加者が集まることが「行政関係者に大きな印象を与えることになり、大会が開かれた市のろう、聴覚障害者福祉の向上の大きなきっかけに」なると書かれています。私も是非成功して欲しいと思っています。
障害者自立支援法が施行される今年の県大会は、市町村行政への大きなアピールのチャンスだと思います。私は開催された市だけでなく、他の市町村のろう協にとっても、「県大会に○○名が集結し採択された運動方針・アピール」だということは行政との交渉の一種の「武器」の一つにできると思います。特に県大会を開くような力量がまだない地域にとっては、地元ろう協の会員だけでは「役者不足?」な行政交渉において「県ろうあ運動の後ろ盾」を具体的に示すことのできるチャンスですから、大いに盛り上げたいところです。
私の地域ではまだまだ「ろうあ運動」への参加意識が高くはありませんが、こうした大会に参加するようなところから少しずつ関心が高まってくれたらいいなと思っています。
また、大会の「効果」は手話通訳者集団の結束力の強化にも役立つのではないかと思っています。大会の情報保障を通訳者集団として担うことによってろうあ運動と手話通訳者の関係を見つめ直すことができると思いますし、その中で新しい手話通訳者が育っていくようにも思います。
2006年は、さらに「運動」としての活動に取り組めたらいいなと思っています。「運動」を通じて「走りながら学ぶ」ことができたらいいな。
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