木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

市町村合併と市町村障害福祉計画

2006年01月17日 01時00分00秒 | Weblog
 地元の通訳者の集まりに参加した。
 今日は、ろう協会と合同の学習会。テーマは、『地域ろう協・通訳者協会支会における市町村合併の影響』。事前に合併のあった地域にアンケートを行いその結果発表があった。合併といっても田舎なので、ろう協も通訳者組織もないような小さな町や村が寄り集まって市になるようなパターンでは「変化」や「影響」もなにもない。まずはその「影響のなさ」自体が地方の抱える課題を象徴していると思った。
 私の住む「村」人口1万5千人も隣の「町」人口2万5千人と3月27日に合併するが、もちろんろう協はないし、合併後に設立される見通しもない。県の登録手話通訳者が3名。やはりもう少し「広域」な組織がないと「ろうあ運動」は難しいと思う。できれば隣の「市」人口5万4千人と一緒になって欲しかったのだが、旧の「郡」が異なっているので歴史的にも難しいのかも。
 合併しても「ろうあ運動」の芽が出そうにない地域をどうするのか、ひいては障害者自立支援法施行後の市町村障害福祉計画へ、ろう者の声をどう届かせるのか、非常に難しいものを感じる。
 もう一つの合併は、ろう協のある「市」に近隣の「町」や「村」が合併されるパターン。この場合は、会員増とか通訳者増ということで、これからのろうあ運動の前進が期待できると思う。ここはしっかり勉強して、ついでにろう協の会員増もはかって、組織を拡大し、行政交渉力もアップさせて欲しいと思う。手話通訳者集団も結束して、新しい「市」へろう者の声をバンバンぶつけていって欲しいものだ。
 ただ、今日の学習会を通じて感じたのは、「障害者自立支援法の施行が10月に迫っている」という危機感みたいなものがほとんど共有されていないということだった。そもそも地域派遣制度もない、手話講習会も入門・基礎レベルしかないような地域では、現状の聴覚障害者福祉施策自体がたいした予算でないから、自立支援法が始まろうがあんまり影響を受けないのだろうか。
 もっとも私の地元では、合併準備で社会福祉協議会も行政もあっぷあっぷで、「ショウガイシャ・ジリツシエンホウ」のことなど眼中にないのではないかと思える。
 逆にいえば、合併のどさくさにまぎれて障害者福祉の大改正を、適当に片付けてしまおうとしているのではないかとさえ思える。こんなことでいいのか。
コメント (3)
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