木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

きしらまゆこさんたちの「えほん教室修了作品展」始まりました。

2009年02月27日 20時17分00秒 | Weblog
チャイルドブック・ゴールドでお世話になった絵本作家の「きしらまゆこ」さんたちの「えほん教室修了作品展」(インターナショナルアカデミー)の東京展が原宿のPATER'Sで始まりました。3月11日まで12時から19時まで(木曜休み)とのこと。
私も日曜日に伺おうと思っています。
今日、ゴールド12月号の打ち合わせがあって、きしらさんにお会いできたので「サンタのいちねんトナカイのいちねん」にきしらさんのサインしてもらっちゃったぜぇ~やったぁ~!
サンタのいちねん トナカイのいちねん
きしら まゆこ
ひさかたチャイルド

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コメント (2)
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国リハ卒業研究発表会レポート(2)

2009年02月23日 21時55分53秒 | sign language
3本目の発表に行く前に訂正が一つ「国リハ」の名称に「障害者」が抜けてました。スミマセンでした。正式には「国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科」です。試験に出るかも知れないからキチンと覚えましょうね。過去の記事は修正しました。
それから
国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科ホームページ(http://www.si-gakuin.net/netcommons/)で、去年の第17期卒業研究レポートを読むことができます。
今回の18期の発表が掲載されると17期のが読めなくなるかも知れませんから今の内にダウンロードしておくことをお奨めします。
まだ全部読んでませんが、去年の発表も面白そうですねぇ~。行きたかったなぁ~。
そういえば今日会場で世田谷福祉専門学校のI先生にお会いしたら、「来年はうちの発表会もデフニュースで流すから、是非来てね」と言われました。
残念ながら今年のは終わっていました。国リハと同じように誰でも参加できるそうです(知らなかった!)。来年は世田谷福祉専門学校の「実習成果報告会(世田谷は卒業研究というやり方ではなく実習の成果を発表するというものだそうです。)」も参加しよう!

卒業研究発表会と実習成果報告会のご案内

〈介護福祉学科〉卒業研究発表会と〈手話通訳学科〉実習成果報告会があります。是非お越し下さい。
〈介護福祉学科〉
日 時:2009年2月27日(金)
時 間:午前の部 10:00~( 9:45より受付)
午後の部 13:00~(12:45より受付)
会 場:センター棟 417号室(セミナーホール)

〈手話通訳学科〉
日 時:2009年2月19日(木) 実習報告
時 間:午前の部 9:30~( 9:15より受付)
午後の部 12:50~(12:35より受付)
会 場:センター棟 417号室(セミナーホール)
発表会会場:国立オリンピック記念青少年総合センター
〒151-0052 東京都渋谷区代々木神園町3 番1 号
TEL 03-3467-7201(代表)


もう一つ書き忘れたことがありました。
今回の卒業研究発表会のレジュメ集の冒頭に「卒業研究の目的について」なる一文が付いてました。国リハの手話通訳学科の指導目標がわかるとってもいい文章です。全文載せたいところですが、国リハの了解全然取らずにこの記事書いているので、その中の「研究テーマ」について書かれた部分だけご紹介しますね。
当学科の卒業研究は「プロジェクトワーク」の一環として実施するものです。語学教育におけるプロジェクトワークとは・・・(中略)・・・したがいまして、当学科の卒業研究の目的はまず何よりも、(1)手話を用いて作業を行うこと、そして(2)手話で研究の成果を発表することにあります。
(中略)
研究テーマ自体には特に制限はなく、手話、文化のほか、通訳、教育、福祉などのテーマも選択可能です。しかし、手話を用いて作業を行うという条件は必ず満たす必要がありますので、「文献調査」や「質問紙アンケート調査」を中心としたテーマは認められません。いきおい研究テーマが手話そのものの研究や、文化の研究に偏りがちですが、その点につきましては、卒業研究の目的に鑑みて、ご理解いただけましたら幸いです。

先日、「国リハはろう運動についてもちゃんと勉強してるのか?」っていう質問があったっていう話を書きましたが、私も昨日の記事で誤解した書き方をしてしまいました。そうだったんですねぇ~「手話を用いて作業を行う」ためになかなかろう運動そのものを取り上げにくかったんですねぇ~。だったら東京の全日ろう連事務所や埼玉のK元理事長のところへ日参して聞き取り調査やればいい、なんて声も聞こえてきそうですが・・。いずれそんな学生も出てくるかもしれませんが、まあ基本的には学院内でやれる範囲でっていう制約があるでしょうから、全日ろう連の事務局長や河合さんはなかなか呼びつけられないでしょうね。
さっき紹介した17期のレポート集のPDFには「卒業研究の目的について」という文章は含まれてなかったから今年度初めて書き加えられたのかな?
こうやって国リハが自分のことをキチンと社会に説明していくことって大切だと思います。なんせ国民の税金で運営されてるんだしね・・・なんちゃってエラそうに!
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国リハ卒業研究発表会レポート(1)

2009年02月23日 19時33分52秒 | sign language
午前中は4本の発表。とってもおもしろかったです。
1つ目は「ろう者の思考スタイル」4コマ漫画を見て、それについて語ってもらうという実験をやって、聴者とろう者の語りの違いから「思考スタイル」を分析するというもの。アメリカの子供と日本の子供との間の違いを明らかにした先行研究(渡辺雅子さん「思考表現スタイル」)があるそうで、それを踏まえて聴者とろう者の違いを3つ指摘。(1)先行研究によれば日本人は「時系列で語る」傾向があるそうだけれど、特にろう者は「冒頭に人物の要点を述べる」のが特徴的とのこと。(2)ろう者の方がコメント(漫画には描かれていないことを聞き手の文脈理解を高めるために補足説明するような部分)が多い。(3)今回の4コマ漫画は「子どもが前の晩夜更かしして野球の試合に遅刻する」という場面だったのだけれど、聴者は試合当日を起点にして「前の晩」と語るけれど、ろう者は前日を起点にして「私の息子はテレビゲームが好きで夢中になって夜遅くまでやっていた。次の日・・・」と時系列そのままに語る傾向があるとのこと。
3つの指摘いずれも「お~なかなか言えるかも」と素人的にはとっても面白かったです。これって聞き取り手話通訳の時にも日本語の「時制」というのか「過去のこと」を語っている話を通訳するのに言えることですよね。「ろう者ならどう表すだろうか?」って思いを巡らすと「きっと、その過去の時点の話者に成り切って語り『その翌日・・・』と表現するだろうなぁ~、だから通訳としてもその方がわかりやすいかもなぁ~」と考える発想が必要に思うのです。

2つ目の発表は「日本手話の移動動詞の多様性」って難しいタイトルですが、「行く」っていう動詞を例として(A)終点があいまいなパターン(抽象的)、(B)起点と終点がはっきり表現されるパターン(具体的)、(C)起点から終点に曲線を描いて移動するパターンに分けて分析されてました。
例えば「選挙に行く」場合、面倒だなぁって思っている場合は(A)になって(下向きの人差し指を素早くピュッと前方に出す。最後を止めない。)、当然行くと強い意志がある場合には(B)になる(最後=終点で手に力を入れてギュッと止める感じ)。そして(C)の場合は距離感とか義務感が強調されるっていう分析でした。大変勉強になりました。発表後の質問で「人差し指下向きの行く」は(B)パターンでもあるっていう反論が出てましたが、これって「張り」と「緩み」みたいなことと関係あるように感じました。また、飛行機の場合は、具体的な表現であるにも関わらず「海外へ行く」という場合に使われるなど(A)パターンがあることが特徴的だってことでした。それに対して「電車」の場合はどうだろうか?って質問が飛んでいてそのやりとりはなかなか興味深かったです。
何というか以前の発表会では会場から出る質問がかなり専門的で質疑応答が難解な印象が強かったんですが、今回は質問もすごく的確というのか、私のような素人にもわかりやすいものでした。それはレベルが下がってきたっていうんじゃなくて発表がこなれてきている(本人が十分に咀嚼した上で発表できている)、一方で観客の「手話に対する」理解度も深まってきて、相互のやりとりがキチンとかみ合ってる印象を受けました。素晴らしいことですよね。
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国立障害者リハビリテーションセンター学院卒業研究発表会

2009年02月23日 10時40分38秒 | Weblog
始まりました卒業研究、一番目も二番目もなかなか興味深い発表でした。ただ私のお腹が空腹でグーって鳴ってしまって途中から今一つ集中を欠いてしまったのが残念でした
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航空公園駅到着。

2009年02月23日 09時01分14秒 | Weblog
さあー勉強するぞ~なんちゃって!国立障害者リハビリテーションセンター学院はここから徒歩10分くらいです。
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明日は、国リハ18期生卒業研究発表会に行ってきます。

2009年02月22日 21時47分20秒 | sign language
去年は仕事が忙しくて申込みをすっかり忘れてしまったのですが、今年は「仕事は忙しいし、上司にも相談してない」のですが会社サボって「平成20年度 国立障害者リハビリテーションセンター学院・手話通訳学科 18期生・卒業研究発表会」に見に行って来ます。
以下の案内文を読むと、レジュメをもらえないかもしれないけど「当日参加も可」みたいですね。私はバッチシ事前申込みしました。
近頃私はプロジェクターの文字が「老眼」で読めなくなってきていて、広い会場だと苦労します。前の方に座るのあんまり好きじゃないしなぁ~。しかも長時間だから途中眠くなるしなぁ~。先日の全通研討論集会の全体会なんて手話もぼやけちゃって読めなかった。

個人的な参加目的として半分は、「自分の勉強のため」ですが、残り半分は手話通訳士を目指して勉強している若い人たちを「応援」するような気持ちで参加します。
実は今日地元で参加した「手話(通訳者)指導者研修会」の講師が、”登録試験に合格したと言っても厚生労働省カリキュラムにある講義項目や事例研究についての知識・理解が足りない手話通訳者がいる”という話の中でその例として「国リハの卒業生」と指摘していた。それって偏見じゃない?と思いつつ、具体的に個別の卒業生を知っているわけでもないので反論出来ない自分が歯がゆく感じています。
せめてこの卒業研究発表会を見て、どんな学生が育っているのか「自分の目で確かめておきたい」と思って参加しているのです。先日の全通研討論集会in千葉でも「国リハの学生は(ろう者福祉などについての)講義も受けているのか?(日本手話ばっかやってるんだろう?)」という質問が飛んでいて木村晴美さんが答弁に立っていました。そういう質問が出ること自体、国リハの自己PR不足を感じるのです。全日ろう連への遠慮があるのかな。僕も、国リハは「国立」なんだから、もっと自信を持ってカリキュラムやシラバス(講義案)をオープンにして、手話通訳士・者を目指して学ぶ人たちの「支援」にも力を入れて欲しいと感じています。

まあ確かに卒業研究発表会の各発表テーマも手話に対する言語的アプローチをしたものばかりで、例えば「裁判員制度における聴覚障害者裁判員に対する情報保障における日本手話の翻訳技法と心証形成の関係性」なんてテーマはないですねぇ。
コーダは別として一般の学生はゼロから手話を学び始めて2年間で手話通訳士試験合格を目指すわけですから、とりあえず手話に対する言語的アプローチだけで精一杯というのも致し方ないように思うけどもうちょっと冒険というか若いんだから今のろうあ運動を批判的に論じるくらいの研究があっても面白いと思うのはへそ曲がりな僕だけかな。

〔参考〕
厚生労働省「手話奉仕員及び手話通訳者の養成カリキュラム」講義編テーマ
■入門課程;①「聴覚障害の基礎知識」②「手話の基礎知識」③「聴覚障害者の生活」、
■基礎課程;④「障害者福祉の基礎」⑤「聴覚障害者活動と聴覚障害者福祉制度」⑥「ボランティア活動」、
■基本課程;⑦「手話通訳の心構え」⑧「身体障害者福祉概論」⑨「ソーシャルワーク概論」
■応用課程;⑩「手話通訳の理念と仕事1」⑪「ことばの仕組み」⑫「手話通訳者の健康管理」
■実践課程;⑬「手話通訳の理念と仕事2」⑭「手話通訳者登録制度の概要」

〔国リハの卒業研究発表会案内文〕
当学科では、毎年、年度末に卒業研究発表会を行なっています。
この卒業研究発表会は、語学教育における「プロジェクト・ワーク」として位置づけています。具体的には、研究を進めていく上で、目標言語である手話だけでろう者に聞き取り調査や分析を行い、手話能力の向上だけにとどまらず、ろう者に対し適切な行動が取れることを目的にしています。そして、最終目標が、手話で自分の研究内容をプレゼンテーションするというものです。至らない点も多いかと思いますが、ぜひご参加ください。

日 時:2009年2月23日(月)9時20分~17時00分
受 付:午前9時~
参加費:無料
場 所:国立障害者リハビリテーションセンター学院1階講堂
交 通:西武新宿線「新所沢」駅下車徒歩10分

▲参加申込は2月12日(木)までにお願いします。
研究発表の資料を参加人数分用意するためです。当日参加も可能ですが、この場合、資料をご用意できない場合もございます。

▲発表はすべて手話で行います。日本語への通訳はありません。

▲発表テーマは下記の通りです。(予定・順不同)
・非手指副詞における口型・頭・眉の位置―様態副詞に関して―
・日本語丁寧体のマウジングに関する一考察
・ろう者の思考表現スタイル―ろう者の語りと聴者の語り―
・日本手話の移動動詞の多様性をめぐって
・日本手話における空間利用について―位置の継承を中心に―
・ディスコースにおける非利き手の選択
・CL表現における手話母語話者と手話学習者の戦略の違い
・文中で名詞的役割を果たすCL構文―「階段」の表現を通して―
・日本手話における結果構文
・日本手話のサンドイッチ構文
 ―日本手話の同一の動詞で挟む表現から見る日本手話と音声日本語比較―
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ラーメン02幸楽苑

2009年02月22日 12時35分07秒 | food
午後から指導者研修会、にもかかわらず餃子を付けさせてしまう幸楽、恐るべし!
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books131「ビジネスマンのための法令体質改善ブック」吉田利宏著(第一法規)

2009年02月19日 22時34分58秒 | books
ビジネスマンのための法令体質改善ブック
吉田利宏
第一法規株式会社

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2009年2月1日(日)読売新聞朝刊9面で公認会計士の山田真哉さんが奨めておられて興味を持ち書店で見つけて買ってきて今読んでいる。
私も仕事上で法令や社内の規程など読まないといけない場面があるが基礎が分かっていないので意味をつかむのにすごく苦労している。でもこの本は「その名のとおり、法律家向けではなくビジネスマン向けなので、平易に書かれている。特に具体例の挙げ方がうまい。」(山田さんの書評)ということで次の2文が挙げてある。
「桜が咲いたようだ。吉田君、山田君その他の若手にでも場所取りを」
「桜が咲いたようだ。吉田君、山田君その他若手にでも場所取りを」

この本を読むとこの2文の違いが分かるようになるのだ。「法令や契約書によく出てくる、「その他の」と「その他」の違いである。」(山田さんの書評)
裁判員制度に備えた準備として、素人の私には強力な助っ人が現れたような気分です。とっても参考になるお奨めの本です。

2009年(平成21年)2月1日(日曜日)読売新聞朝刊9面
「本よみうり堂」-ビジネス5分道場-
【教訓】法令用語の真意をつかめ
「 仕事のノウハウで、きちんと教わったのではなく、「慣れ」でなんとなく覚えてしまったやり方が、誰にもひとつやふたつあるだろう。
 私の場合、それは「法令や契約書の読み方」である。そんな授業はなかったし、試験にも出なかった。おそらく当たり前すぎるからだろう。しかし、そのために誤解をしていて、あとで恥ずかしい思いをしたこともある。
 だから、できれば一度、基礎の基礎から誰かに教えてもらいたいと思っていたのだが、ついに求めていた一冊に出会えた。『ビジネスマンのための法令体質改善ブック』 (吉田利宏著、第一法規)である。
 その名のとおり、法律家向けではなくビジネスマン向けなので、平易に書かれている。特に、具体例の挙げ方がうまい。次の二文を見てもらいたい。
 「桜が咲いたようだ。吉田くん、山田くんその他の若手にでも場所取りを」
 「桜が咲いたようだ。吉田くん、山田くんその他若手にでも場所取りを」
 この違いがわかるだろうか。法令や契約書によく出てくる、「その他の」と「その他」の違いである。
 「その他の」の場合、吉田・山田は例示なので、ふたりは若手の代表ということになる。一方、「その他」の場合は、吉田・山田・若手は並列閲係なので、ふたりは若手であろうとなかろうと、とにかく場所取りに行けと言われているのである。
 本書は、このような法令用語のややこしいポイントについて興味を引く例文付きで紹介しており、また法令作成者側の意図についても解説がなされている。
 そんな細かいことを、と思うかもしれないが、法令・契約書の読み方は法律家のみならず、コンプライアンス経営が必要とされている今、多くのビジネスパーソンに求められている資質であろう。
 これまで法令用語に接する機会が多かった人も、その言葉の細かい意味や作成者の意図まで知ることで、理解度は飛躍的に高まるはずである。
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是枝監督のコラム

2009年02月18日 23時21分18秒 | Weblog
私は映画は詳しくないが映画監督の是枝さんが、今朝の読売新聞に「『熱狂より検証』の冷静さ必要」という記事を書かれていて、非常に考えさせられた。

「2009年2月18日(水)読売新聞朝刊16面より」
「熱狂より検証」の冷静さ必要
         是枝裕和(映画監督)

 麻生内閣の支持率がひとけたに落ちたと2月16日のニュースで報じていた。郵政民営化を巡る首相本人の否定的発言と、彼の発言を小泉元首相が批判したことが、主な原因だと分析されていた。
 個人的なことはともかく、有権者は郵政民営化を圧倒的に支持したのであるから、首相発言に批判の声が挙がるのは無理からぬことだとは思う。しかし、小泉政権時代に起きたことや決められたこと、つまりは私たちが決めたことのひとつひとつが再検証を必要とする時期に差し掛かっていることは、派遣労働の問題ひとつ見ても明らかだろう。そして、先日イラクから完全撤収をして帰国した自衛隊の派遣もまた今後検証されるべき大きな宿題のひとつだ。
 オバマ氏の大統領就任式や、そこに集まった支持者の熱狂的な発言にテレビを通して触れた時、僕はアメリカの素晴らしさや「変化」よりも、政治家個人に熱狂するアメリカ国民の「変わらなさ」と民主主義の未熟さをむしろ強く感じた。
 ついこの間まで、あなたたちはブッシュ氏とブッシュ氏の起こした戦争を圧倒的に支持していたではないか。あなたたちは「チェンジ」というキャッチコピーで何かをリセットしたつもりかもしれないが、イラクは果たして何らかの「チェンジ」が可能になったのだろうかと、皮肉のひとつもつぶやいてみたい気持ちになった。
 手のひらを返したようなこのオバマ支持が、前政権とその戦争の是非を、事後的ではあるにせよ、きちんと検証した結果であるようにはどうしても思えない。むしろ、ブッシュ氏を支持してしまった自らの不明から目をそらすための自己演出に過ぎないのではないか?そして「ブッシュの戦争」を支持した我が国の元首相が、何らその実績の検証を経ることなく、いまだに「国民的人気」を背景に、政界に影響力を持っているというこの国の事態にも同様の危惧を持たざるを得ない。
 ソマリア沖への自衛隊の派遣が議論されているが、海外派遣という重大な判断が何の原理も原則もなく、「国民的人気」や「支持率」などという不確かなものに後押しされて実現したり、しなかったりするような事態だけは二度と繰り返してはならないはずだ。
 民主主義を成熟させていくためには、「熱狂」の側にではなく、常に「検証」の側に身を置く冷静さが、メディアには特に必要だと思う。
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第4分科会「手話通訳者の養成」報告(下)

2009年02月18日 00時10分40秒 | sign language
全通研討論集会in千葉県(会場;和洋女子大)
第2日目
12:30~13:30
■3コマ目
午後は、まず北陸の県から「実践課程で行う実習に、市町村のコーディネータと連携するシステムはあるか?」という問題提起から始まった。それに対して関西の老舗県は、「実践課程の講師は、派遣センターの『派遣担当』が担うこととしている。」との報告があった。すごいですねぇ~、人材に余裕がある。
つぎに
討議の柱4「講師の育成(養成)」へ移った。
H道)札幌市講師養成講座年間15回実施12月~3月40人。入門9、基礎3、講義3。
C県)14回の講師講座。①講義、②モデル講座を見せる、③実習(モニター受講生を募集)2008年度は現任研修として、「指導案の作り方」をやっている。
O府)基本の受講試験結果にばらつきがあったことから、その原因は入門、基礎の指導レベルの問題であることに気づき6年前から市町村講師を集めた研修会を実施。年13回。ろう講師のみ。聴者は通研で担う。メイン講師の場合、基本的に手話研修センターの連続講座を全て(基本、応用、実践)受講した人という条件。サブ講師には条件をつけず2~3年経験を積んだ上で研修センター連続講座へ送り込んでいる。
I県)ろう講師ワークショップを始めた。20人以上の申し込み。月1回。ろうだけだと萎縮せずにできるから。奉仕員レベルの指導について勉強中。
F県)講師研修を2日間実施。研修受講を講師選任の条件としている。指導カリキュラムの勉強などしている。また毎回講座の冒頭に日聴紙の紹介をすることになっているため、日聴紙購読を条件としている。養成カリキュラムが入門=市民啓蒙、基礎~実践=通訳者養成ということで整理されれば入門については地元で養成可能ではないか。
K都)各区から指導者名簿を提出してもらい、コーディネータが割り振りを調整している。

■報告のあった地域はどこもきっちり講師の養成をやっていてうらやましかった。それにしても「その原因は入門、基礎の指導レベル(のばらつき)の問題であることに気づき6年前から市町村講師を集めた研修会を実施」って、もう6年前から取り組んでおられるのか、とちょっと自信喪失。

■それからS県の方から者養成専門学校のカリキュラムに対して「ちゃんと実習もやってるのか?ろう運動についても講義やってるのか?」っていう、まぁ~はっきし言ってエラく「失礼な」質問も飛んでました。地域ろう協主体の養成講座は年間80時間(2時間×40回)が精一杯だと思います(私の地元は2時間30分×30回=75時間)ので、実習や講義の時間を設けるのに苦労していますが、養成校は2,000時間のカリキュラムを持つわけですし、手話通訳士現任研修などにも協力している事実があるわけです。私は特に国リハの肩を持つわけではありませんが、この質問からも全通研会員の中で国リハのことがあまり知られてないことを痛感します。
分科会の中でも「国リハの学生同士で作っている模擬試験問題を(国立なんだから)、私たちにも広く公開できないか?」という建設的な意見が出されていましたが、私も「国リハを批判している暇があったら国リハのことをもっとみんなで「活用」する方策を考えることが建設的だ」と思っています。実は私も「国リハや世田谷福祉の持つ手話通訳者養成・指導ノウハウをインターネットなどを利用して(大学なんかが講義のシラバスをオープンにしているのと同じように)もっと詳しく公表してもらえないか?」という意見を言いたいなぁ~と思っていたのです。
私は全通研夏の集会で国リハに「日本手話入門」講座くらいやって欲しいと思っていますが、研究誌106号の高田前理事長の投稿記事など読むと、そんな話はなかなか実現しそうもありませんね。だったらいっそのこと今年の全通研夏(兵庫)集会で国リハの「日本手話入門講座」と高田英一氏&松本弁護士の「アンチ日本手話講座」じゃなくって「いわゆる『日本の手話』講座」、そして全難聴にお願いして「日本語対応手話講座」の3本を連続講座にしてみたら面白いんじゃないかと思いますが・・・。

■最後に共同研究者から「新カリキュラムになって10年経った。『効果検証』が必要だ。自立支援法施行に伴って、通訳者不足が言われている。そのため手話通訳者養成講座への関心高まっている。同時に「講師」養成についても『講師を増やす努力』が必要だ。」とまとめがありました。
千葉の皆さま大変お世話になりました、ありがとうございました。
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