観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「阿修羅城の瞳」……

2006年12月04日 | 映画・ドラマ
 恋をすると鬼になるつばき(宮沢りえ)と、鬼殺しの病葉出門(市川染五郎)が出会い、恋をするってお話。
 文化文政の江戸は鬼と人が入り交じって暮らしていた。病葉出門はかつては、人を食らう鬼を斬る「鬼御門」の副長。今は人気歌舞伎役者ってのが、あるのか、こんな転身。
 鬼を率いる謎の尼僧・美惨(樋口可南子)は、つばきのアザを、鬼の王・阿修羅の復活と見て取り、奪回のため、邪空(渡部篤郎)を送り込む。
 人と鬼の闘いに恋だの愛だのが入り交じったバトルロイヤル。
 最後はつばきと、病葉出門の一騎打ちになるのだが…。
 宮沢りえってやっぱり可愛い。これが2005年の作品で、「花よりもなお」は今年(?)まあ、いずれにしても大した年月は経ってないのに、娘と若き未亡人を演じた顔がまるっきり違ってる。いつの間にこんないい役者になったのだという感じ。
 反して、市川染五郎。舞台でも彼が演じる当たり役らしいのだが、「ぎゃーぎゃー、うるさい男だな」と(演技か?)思ったのは私だけだろうか? なんか騒ぎ過ぎじゃなかった? 
 それと大きな演技で太腿見せまくりは意図的なのか?
 お久しぶりの樋口可南子は相も変わらずお奇麗で、渡部篤郎は相も変わらずおいしい役やってて、恋愛ドラマとしてはスペクタルでドキドキ面白かったのかも知れないが、時代劇として観たら、ちょっと違ってた。
 作品がどうかというのではなく、私が間違って観てしまいました。私の観る映画ではありませんでした。
 

生きるということを考えさせられる「光とともに」

2006年12月04日 | 映画・ドラマ
 生きるということを考えさせられるこういう障害や病気がテーマの重い作品は本来好みではないのだが、年とともに、人間これすべてが健常ではない(性格とか内面とかも含めてね)ということを悟り、こういったドラマを観て、考えるようになった。
 自閉症児を抱える母親 ・東幸子(篠原涼子)の闘いの物語。家族さえも理解を示さない自閉症とは、脳の機能のかたよりを原因とする発達障害で、1,000人に2~3人の割合で起こる。というから決して他人事ではない。
 ほとんどの場合生まれつきで、基本的に生涯にわたる障害であることが特徴。主な症状としては、対人関係におけるやりとりが上手にもてない、言語発達の遅れと偏り、興味関心の対象が狭く偏っている、こだわり行動があるなど。
 一般的な社会生活が至って困難だということだ。しかも見た目は健常児と変わらない辺りが周囲の目を厳しくさせている。
 自分の子供とコミュンーケーションが取れないもどかしさや寂しさを篠原涼子が好演。障害児の教育に情熱を傾ける教師の里緒秀美(小林聡美)との出会いから、希望が見えてくる。が、里緒秀美が退職し、後任には一癖も二癖もありそうな片桐はいりが着任したところでドラマは終了。
 その後が凄い気になるまま、続編もなし。片桐はいりの抜擢の意味が未だ分からず。
 自閉症児という難しい役を演じた子役の子も大変だったろうな。とか、同じ自閉症児を抱える母親役の井川遥が八百屋のおばはんみたいになってたなとか、感想もあれど、物語は見応え有り。
 自分とは関係ない世界とは思わないで、身時かな問題として観ておきたい作品。  小林聡美、渡辺いっけいはどこにでもいそうな存在のさり気ない演技がなんであんなに上手いんだろう。




昼メロ枠の内容でしょうこれっ「夜王」

2006年12月04日 | 映画・ドラマ
 つまんねー。3カ月でナンバーワンホストにならないと首とか、恩人の加納麗美・かたせ梨乃が余命3カ月とか、昼メロみたいな内容がダサイ。
 実際のホストってのもこんなもんかも知れないけど、いい男がいない。これじゃあ、ときめかないね。最もプロのホストってのは気配りと話術らしいからいいのかも知れないけれどど。「ロミオ」のナンバーワンってのが聖也(北村一輝)なんだけど、確かにホストメイクはいけてます。が、こんなつん黙ったホストで果たしてナンバーワンになれるものなのか? 歌舞伎町に君臨するホスト四天王ってのの1人に、毛皮の襟付きマフィア的コート姿で登場した保阪尚輝。いやー、保坂もこんな役。
 シリアス過ぎるストーリーに的場遼介・松岡昌宏はちょっと失敗だったかも。と言うのも、「ナースマン」や「天国からきた男」みたいな情けない男をコメディで演じている松岡昌宏の方がいいな、と感じたから。
 ホスト通いをする姉ちゃんたちは、水っぽい、十束ひとからげの女優が演じてた。

笑いと人情の江戸っ子風物詩満載「花よりもなほ」

2006年12月04日 | 映画・ドラマ
 舞台は元禄15年の江戸。五代将軍・綱吉の時代と言えば、悪名高き、生類憐みの令。
 貧乏長屋にいつもと変わらぬ冬の朝が訪れた。青木宗左衛門(岡田准一) は、父の仇、金沢十兵衛を追って、信州松本から上京してきた若侍。しかし、逃げ足だけは早い腰抜け侍なのだ。仇討ちが上手くいけば百両はかたいが、里からの仕送りも途絶えがちになり、寺子屋を開き、手習い算術を教えながら暮らしていた。そして向かいに住む美しい未亡人、おさえ(宮沢りえ)にほのかな恋心を抱いている。
 貧乏長屋の住人に、古田新太、香川照之、田畑智子、上島竜兵、千原靖史、木村祐一、原田芳雄、中村嘉葎雄らを配し、庶民の日々の生活と主人公の仇討ちをテーマに繰り広げる時代劇。
 しかし、元禄15年と言えば、あれ、あの事件。ここに赤穂浪士の討ち入りが絡んで来る。
 討ち入り後は、「討ち入り饅頭」を売り出したりする能天気な長屋の住人。討ち入り装束まで着込んで、武術に感化されたりと、ある分けないのだが、こんな風だったかも? と思わせる。
 赤穂浪士が討ち入りに向かう時、「結局、寝込みを襲うなんて、卑怯じゃねーか」と吐き捨てるなど、一言一言の言い回しが風刺を斬るみたいな面白さ。
 怖くなって逃げ出した寺坂を匿う長屋の住人、「年寄りを寄ってたかって斬った方が悪いに決まってる」。うん。これも正論。この長屋の住人の入れ知恵で寺坂は、「大石の銘を受けて国元に事態を知らせる役目」になっちゃった。そんな考え方も有りかも? と思わせる。
 なんたって、こいつら犬鍋まで食っちゃってる。香川照之なんか、切腹し切れず、畳を汚したって怒られてる。
 江戸っ子ってこんな風に逞しく生きたんだろうなと思わせる。
 青木宗左衛門の仇討ちもとんちで締めくくり見事本懐を遂げてめでたしめでたし。おさえとの恋はどうなっていくのか…。
 宮沢りえがお母さん役をやる年齢になったってのも驚いたけど、あのお尻プリプリポスターから早20年か?
 しかし、現在は、ITだのなんだの文明が進みすぎて、便利になった反面、人間の面白味が失せた気がしてならない。