何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

宝山寺-(3) (生駒)

2017年09月28日 | 寺社巡り-奈良

【奈良・生駒市】湛海律師の祈祷は霊験あらたかで、元禄十二年(1699)、東山天皇(第113代)から皇子誕生祈願の勅命を受けて法験を発揮し、以来、明治維新まで勅願寺となっていた。
皇室や徳川将軍家などからの祈願があり聖天信仰の霊場として名高く、また、商売繁盛の神として住友家などの豪商や庶民にいたるまで広く信仰を集めた。

多くの石仏に見守られながら山中に広がる宝山寺奥之院に着く。 奥之院には不動明王を祀る本堂と湛海律師坐像を安置する開山堂の他、開山廟、大黒堂、白龍弁才天社などがある。 本堂右奥の崖傍に懸造りの大黒堂が建つ。 大黒堂の向拝から奈良盆地が遠望できるが、神々の山から望む奈良盆地はまさに下界の感がある。
開山堂の後ろにある開山廟には、五輪塔が蓮華座に鎮座し、手前左隅には湛海大和尚の石像が遠慮がちに坐している。 五輪塔は全体のバランスがよく、火輪の厚い軒口が内傾していて四隅が大きく跳ね上がっている。
開山堂の左手の石段を上っていくと歴代住持の墓所があり、多くの墓碑の五輪塔が整然と立ち並んでいる。 更に、山の斜面に白い石造明神鳥居が立つ福徳大神遥拝所があるが、鎮座する自然石型の碑には「福徳大神」ではなく「福徳大神遥拝所」と刻まれている。 下の遥拝所境内に「福徳大神」の石碑が立っていたが....この遥拝所の奥の山中にも「福徳大神」が鎮座されているのかな?

石仏に見守らてた宝山寺奥之院..入口の石柱は「百度石」

奥之院境内には本堂、開山堂、開山廟、大黒堂、白龍弁才天社などが鎮座

寄棟造本瓦葺で妻入りの奥之院本堂..宝永二年(1705)建立..獅子口が乗る大きな切妻破風の向拝
 
奥之院本堂は護摩堂を譲渡して建立された..右手に白龍弁財天社、右奥に大黒堂がある/切妻造銅板葺の手水舎..龍の水口が水鉢がある
  
切妻造桟瓦葺の白龍弁財天社..社殿前に立つ石造明神鳥居/「白龍弁財天」の扁額が掛かる/本堂右奥の崖傍に建つ大黒堂

寄棟造本瓦葺で妻入りの大黒堂

狭い向拝に「大黒天」の扁額..本尊の大黒天像は奈良盆地を向いて鎮座
 
崖に張り出すように建てられた懸造りの大黒堂/大黒堂の向拝から望む奈良盆地

奥之院に建つ開山堂..湛海律師坐像を安置している

露盤宝珠を乗せた宝形造本瓦葺の開山堂..明和六年(1769)建立
 
銅板葺唐破風の向拝は昭和三十九年(1964)附設..虹梁中備に彫刻蟇股が乗り、鰐口が下がる/開山堂傍にある仏足石

開山堂後方にある開山廟

切妻造銅板葺で妻側を正面にした廟門
 
開山廟に鎮座する五輪塔と開祖湛海大和尚尊石像/蓮華座上の五輪塔は火輪は軒厚で内傾し、四隅が大きく跳ね上がっている

山腹に設けられた「福徳大神」の遥拝所
  
「福徳大神遥拝所」と刻まれた石碑が鎮座/鳥居傍にある「𠮷光大神」と刻まれた石碑/歴代住持墓所への石垣

墓所に並ぶ歴代住持等長老墓碑の五輪塔群
  
円盤型石板に「阿」字の種子が刻まれた墓碑(と思う)/円盤型石板に「阿弥陀如来」の種子が刻まれた墓碑(と思う)/佇む宝篋印塔と宝塔

惣門前境内の右奥に建つ入母屋造本瓦葺の金剛殿..本尊不動明王坐像を祀る..車等の安全祈祷が
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