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何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

満願寺 (上田)

2018年09月27日 | 寺社巡り-長野

【長野・上田市】創建年や縁起は不詳だが、前山寺の末寺として約五百年前の室町時代(戦国時代)に創建されたといわれている。 最近までの十五年間は無住だったので境内が荒れていたが、檀信徒らにより復興が進められたとのこと。 境内の御堂に作者・造立年代不詳の石造り十王仏が鎮座。
宗旨は真言宗(智山派)で、本尊は薬師如来像。  中部四十九薬師霊場(番外)。  

追開沢川沿いの狭い参道を進むと、不動明王と眷属の像が見守る満願寺の駐車場に着く。
石段の参道を上っていくと、両側に庚申搭・重制石幢・巡拝塔などの石造物が鎮座している。 石段を上り詰めると、両側に銀杏の老木が聳え、正面に五色幕が張られた本堂が建つ。 箱棟を乗せた小棟造りの本堂は、茅葺屋根の上に鉄板か銅板を葺いた造りで、向拝がなく古民家のような風情だ。
境内の右手には、十王などの石仏を安置した簡素な御堂と、神使の狐が見当たらない福寿稲荷社が建つ。 御堂には、忿怒の形相の十王のほか閻魔王の妹の奪衣婆、そして閻魔王の本地仏である地蔵菩薩などが本堂を向いて整然と並んでいる。 (満願寺の石仏については別途投稿)
本堂の前庭で珍しい石造物を見つけた。 「四方仏形手水鉢」と「三光燈籠」だ。 側面龕部に仏像が浮き彫りされた四方仏形手水鉢は、通常は飾手水鉢だが、ここでは清水が注がれ実用されている。 三光燈籠は初めて見る石燈籠で、火袋部分だけを地面に置いたような姿がすごく印象的だ。

石段参道の途中の左右に石造物が整然と並ぶ

参道右側に並ぶ石造物....石段上に五色幕を巡らした本堂が建つ
  
宝暦三年(1753)造立の巡拝塔の兜巾型百番供養塔/明和六年(1769)造立の巡拝塔は櫛型百番供養塔/明和六年(1769)造立の駒型巡拝搭....「善光寺三十三度参供養塔」と刻まれている

参道右側に並ぶ舟形青面金剛庚申搭や重制石幢等の石造物....石幢の六角形龕部に六地蔵が浮き彫り....青面金剛庚申搭以外は風化で造立年等不明

参道左手に並ぶ2基の巡拝塔と右は重制石幢....石幢は風化が激しいが六角形龕部に六地蔵の浮き彫り
  
造立年失念の巡拝塔....「秩父坂東西国順□□」の刻/造立年不詳の巡拝塔..「西国秩父坂東供養塔」の刻/蹲踞の傍にある造立年不詳の織部型石燈籠(切支丹燈籠とも呼ばれる)....竿の下部が地中に埋められて立っている

両側に銀杏の老木が聳える境内に建つ本堂

寄棟造銅板葺の本堂....茅葺屋根の上に銅板を葺いた造り
 
大棟に瓦屋根付箱棟を乗せ、軒廻りは一軒疎垂木、柱上に雲肘木か....切目縁に簡素な擬宝珠風勾欄を設置/正面は全て腰高格子戸
 
境内右手に「十王仏」等の石仏を祀る御堂が建ち、石仏が参詣者を迎えている

切妻造桟瓦葺の簡素な御堂(覆屋?)に鎮座する「十王仏」....作者・造立年代は不詳

閻魔大王像を中心に左右に十王仏、奪衣婆像、地蔵尊像などの石仏が並んで鎮座

十王は冥界にあって死者の罪行を裁判する10人の王....冠をつけ、道服を着て笏を持つ

境内に鎮座する切妻造桟瓦葺の福寿稲荷社

簡素な稲荷社なれど神使の狐の狛犬が不在

本堂前庭に佇む石燈籠と手水鉢....手水鉢の前に役石が置かれている
 
側面四方の龕部に仏像が浮き彫りされた四方仏形手水鉢/本堂前庭に置かれている珍しい三光燈籠

庫裏の玄関
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