対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

『天才ガロアの発想力』を読む2

2021-06-15 | ガロア
(2次方程式でのガロアのアイデア)

本は半分ほど進んだがまた逆戻りである。

2次方程式x^2+ax+b=0の解の公式は、ふつうには平方完成をして導くが、ガロアの発想では次のようになる。

有理数体Qに2次方程式の解αを付け加えた拡大体K(2次体)を基礎とする。
1 αの自己同型f(α)が
   α(恒等写像)かβ(共役写像)であること、
2 2次方程式の判別式(α-β)^2の自己同型f((α-β)^2)が
   f(α-β)^2)=(α-β)^2 より
   (α-β)^2が有理数であることを導く。
そして、
3 α-β=±√(α-β)^2  と α+β=-a(解と係数の関係)
 を連立させて導く。

 こうして αが有理数の平方根と有理数の四則演算から求められる。

4  K=Q(α)=Q(√有理数)という流れ