北のとうさんの鉄道旅・アマチュア無線JA8HBO

札幌に住むおやじが北海道を中心に鉄道旅の話題や無線の話題も織り交ぜてぼやきます。アマ無線のコールサインJA8HBO

北海道の鉄道の話題は消えることばかり。良い話はないのか。

2014年05月31日 | 日記・エッセイ・コラム

去年の夏、否、正確には3年前の5月以来、北海道の鉄道には良い話はほとんどないといっても良い。
さまざまな車両故障と事故が相次ぎ、社員の不祥事まで発生している。
そして、今年に入るとさまざまなものが「消えていった」ないしは「消えます」といった状況だ。そして皮肉なことにうれしいことであるはずの新幹線函館延伸の影響が原因のひとつになっているのが、なんとも残念なことだ。

また、腹立たしいのは「消える・廃止」をお祭りのように捉えて、はしゃぎまわる鉄道ファンだ。本人は残念だから乗っておこう、乗りたいという思いなのだろうが、普段、特段の関心も示さずにいながら、なくなると聞くと、突然にはしゃぎだすのは見ていてあきれてしまうほどだ。
 
 まず、つい先日、江差線が廃止された。これば採算面のことが大きいが、木古内・五稜郭が第三セクター化されて、いわゆる飛び地になってしまうことも大きかった。7116
 次に発表されたのは711系電車(赤電車)の今年度での運行取りやめ。まあ、これは老朽化によるものだから。やむを得ないし、現状札幌圏では加速性の悪さのゆえに運行が限られており、日中は岩見沢以北で細々と運行されている状態である。まあ、あるから使っているといった状況なのか。すでに運用上の障害となっているのだろう。Photo_2
 さらに、大阪・札幌間1200キロ強を走る長距離寝台特急トワイライトエクスプレスの今年度での廃止である。これは客車の老朽化が一番の理由だが、新幹線函館延伸後に青函トンネル区間を牽引するための機関車が新たに必要になったり、保線との兼ね合いもある。
 2 さて、その次が、先日廃止されたタンク貨物列車によるガソリン・灯油の室蘭からの輸送だ。これはガソリン需要の減少と室蘭の製油所を運営するJX日鉱日石エネルギーの会社方針の関係で、要するに荷主の問題であるから、仕方がないといえばそれきりのことである。私はラストランを仕事の都合がついて北広島まで撮影に行ったが、とても貨物列車の最終便とは思えないほどの心遣いを感じた。JR貨物さんありがとう。心からお礼を申し上げたい。
なにしろ貨物列車ファンには垂涎の的のDD51の重連に記念のHMまで装着し、沿線ではお別れの汽笛を何度も鳴らしてくれた。
今のJR北海道には出来ないし期待もできない芸当だと言っておこう。Photo_3

 さて、この後、噂されるのが、2つの寝台特急・1つの急行列車だ。私は、青函の新幹線試験走行が本格化するために、相当に早い時期にすべて廃止されるのではないかと推測する。
北斗星・カシオペア・はまなすのこの三つの列車はトワイライト同様に青函トンネル区間での機関車の問題もあるし、必ずしも新しい車両ではない。残念だが消えていくのだろう。
 ところで、この夜行寝台特急と夜行急行について考えてみたいことがある。Photo_4

 昭和63年に研修で東京に行くことがあった。良い機会と考えて寝台列車で行こうと考え、当時走り出したばかりの北斗星の切符を往復で手に入れた。
そして、札幌駅ホームで上野行の幕を見た時の感激は生涯忘れない。帰途、上野駅で、札幌行の幕を見ながら乗り込んだ時も同様だった。大宮駅だったか、若者がカメラをこちらに向けているのを、何か誇らしく感じたものだ。
北海道開拓の先駆者、我々の先祖は津軽海峡=『しょっぱい川』を渡って、二度と内地には戻れないと悲壮感を持って北海道に渡ってきた。今でも私のような年配者は「内地」という言葉を使う。それほど東京、いや青森でさえ遠い存在なのだ。Photo_5
しかし、北斗星の運行に伴って、もう『しょっぱい川』を船酔いに苦しめられながら渡る必要もないし、本州とは簡単に行き来できるようになった。特にトンネルで地面がつながったという事は実に心理的に大きかった。札幌から首都圏まで直接列車が走るのは。首都圏と北海道の心理的距離を縮める役割を果たしてくれたということだった。
しかし、再び約20年後に札幌駅で「東京行」の幕を見るまで、我々北海道民は、またしても棄民されてしまったのだと感じることになるのか。
私は函館生まれだと断っておいて言うが、函館は北海道という感じは持てない。新幹線の函館近くへの延伸は北海道への延伸ではない。
ましてや、函館・札幌間の特急のアクセスが不完全な現状では函館すら札幌から遠い。寝台特急を使っていた旅行客は飛行機に流れてしまうのは確実だ。
そして、せっかくたどり着いた新千歳空港では通勤列車733型電車のお迎えだ。ホスピタリティの「ホ」の字も感じない。(ホスピタリティ=もてなし)

せめて20年後の札幌延伸までカシオペアと北斗星 は走らせてほしいというのが、私のような(私だけかも(笑))年配者の強い思いだ。
これは本州出身の、学生さんなど若い方には全く理解できない思いだろうし、理解頂かなくても結構である。
このような感覚の北海道民がいまだにいるということを鉄道会社はわかってほしいのだが・・・・・。
無理な話なのかな(-_-;)

巷間、廃線が噂されている留萌線のキハ54と消えてしまった781系の写真を上げておきます。781 54

  


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする