怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

矢部太郎「大家さんと僕」

2024-08-28 07:51:22 | 
カラテカの矢部太郎というと小柄でやせ細っていて、以前〇〇だけで1週間とかの番組にちょくちょく出ていたので記憶があります。
カラテカの漫才は見た記憶はほとんどなく、いじられキャラで話も下手な印象でした。
カラテカで言えば、相方の入江の方が話も出来、起業もして活躍していましたが、活躍しすぎて闇営業の元締めとして有名になってしまいましたけど。
そんなさえない矢部の書いたこの本ですが結構売れて評判になりました。

そのせいか今の大河ドラマ「光る君へ」にも出ています。
諸般の事情により転居する必要があり、不動産屋さんに紹介された家。新宿区の外れの一軒家。1階には大家さんのおばあさん(87歳)が一人で住み、以前亡くなった兄が住んでいた2階に矢部が入居。高齢の大家さんがまさかの時にはよろしくというミッション付きです。
それでも相性が良かったのか大家さんと矢部とは、えも言われない関係性が出来てきます。
大家さんは短い結婚はしているのですが、いわゆるいいところのお嬢様育ち。3食自炊して規則正しい生活をしていますが、ある意味歳を重ねても世間知らずのお嬢様です。買い物はタクシーに乗って伊勢丹で、食事は京王プラザホテル。兄の月命日にはウナギ弁当を出してくれます。
当然ながら芸人の世界は全く知らない。テレビでもバラエティ番組は見たこともないのでしょう。矢田がいつもどんなことをしているかは無知。役者のようなものと言う理解です。
波長が合わないことが多いのですが、いつの間にか、いつも大家さんのことを考えているような矢部になっています。家族ではないのですけど、疑似家族と言うかお互いにお互いのことを気にかけている間柄になっていくのです。
まあ、家賃は滞納したり、食事はおごってもらったりと、うまいこと甘えてはいるんですけどね。
でもたまたま矢部のような人でよかったのですが、性格粗暴で弱みに付け込むような人が入居していたらどうなっていたのか。不動産屋さんもそこら辺の人を見る目はあったと言うことか。
矢部と大家さんとのそんなどうってことのない日常をあまり上手でもない漫画で綴ったものですが、なんかほのぼのとしてしまうんです。
芸人でありながら人を押しのけて目立とうと言うところがなく、なんでこの世界に入ったのかと疑問に思う矢部ですが、それだからこそ大家さんと上手く行くのか、この本を読むと癒される気分になります。
続編も出ているので読みたくなりました。予約しておこう。

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