怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

夏井いつきの「俳句ことはじめ」

2022-02-18 22:03:08 | 
いつの間にか毎週木曜日19時からの「プレバト」の俳句のコーナーを楽しみにしているようになっていた。
夏井先生の切れのいい解説と添削には感心することが多い。
それでもなかなか自分で俳句を作ろうとはならないのですが、やってみればひょっとすると自分でもできるのではと思ってしまうところが俳句の怖いところなのか。
とりあえず夏井先生の俳句入門書でも読んでみましょう。

これは初歩の初歩の入門書。「俳句の扉」を開けて、これから始めてみようと言うような方向けなのか字も大きくて、寝転びながら一通りを2時間もいらずに読めます。まあ、正座する必要はないのですが、寝っ転がって読んではちょっと失礼ですか。でも夏井先生、俳句を始めるには着物を着る必要もないし、正座する必要もない。筆で短冊に書くこともないので、至って気楽に始めてくださいと言っている。
因みに夏井先生は普段は断然洋服派だそうで、テレビ番組の和服は局が用意したコスプレと思ってくださいだそうです。「いつき」は俳号で本名は「伊月」とか。俳号は戒名と違って本人が好きにつけて、誰にもお金を払う必要がない。
俳句は五七五のリズムと季語からなる世界最短の詩。この本では音の数え方から書いてあります。
俳句を始めるにあたって必要なものはと言うと筆記用具と歳時記。季語は一説には8千語あるとかで、特に認定する機関などなく長い年月の合意でなったもの。こんなに多いと夏井先生でも全部は覚えきれていないのでしょっちゅう歳時記を引いているそうです。その面では歳時記は必携です。歳時記は各種出版されているのですが、どの本がいいとかは特に書いてなくて、値段と大きさで決めればいいそうです。
一番簡単な俳句の作り方は「取り合わせ」という手法で、五と七なり七と五なりの言葉を繋げて12音をつぶやき、ここにピタリとはまる季語を歳時記を開いて、着せ替え感覚で片っ端から取り合わせてみればいい。歩いていても、電車の乗っていても、目に付いたこと気になったことを12音でつぶやき、季語を取り合わせてみれば一句完成。う~ん、これなら私にもできるかも。
とにかくまずは歳時記を買うくらいのやる気さえあれば何とかなりそうです。才能なしと断罪されずに凡人ぐらいにはなるかも。
ここで注意点は自分の感情を書かないこと。限られた字数ですので、直接うれしいとか悲しいとか書くのではなく情景なりから感情が滲み出るように。これは初心者がやりがちか。季語に自分の気持ちを代弁してもらうといいと言うので季語選びは大切とわかります。
せっかく俳句を作ったら誰かに見てもらいたいもの。
この本では親切なことに、投句先の一覧もあります。NHKにはテレビラジオで俳句番組があるし、新聞にも俳句欄はある。今ではインターネットでもいろいろあるみたいです。南海放送ラジオでは「夏井いつきの一句一遊」と言う番組もあって、はがき・メール投稿を無料で受付ているそうです。俳句総合誌も各種あるし、いろいろな雑誌にも投稿欄はありますので、挑戦してみたら。
初心者同士のなかよし句会から始めるのもいいけれどいつまでも気の合う人だけでいいとか悪いとかやっていると、傷口なめあうばかりでどんどん全員が下手になっていく。こう言われると俳句だけでなく他の分野でもありそうなことなので耳が痛い。
この本の締めくくりは、句会と吟行に行ってみようと俳句初心者五人の実際の体験談になっています。
吟行の実際と句会の「清記」「予選」「選句」「合評」と具体的な手順を丁寧に書いてあります。なんとなくこれを読めば句会にも参加できそうです。
取り合えず、その前に歳時記を買ってきましょう。
となると実際の俳句つくりはもう少し先か。夏井先生の次の本も読んでみないと。


コメント
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