その昔、課長研修で今井さんの講演を聞いたことがあり、今思うとこの人の講演が株取引をやってみるきっかけ(パソコンを買ってネット環境を整えたことも大きいのですけど)でした。
今でも毎週更新されるブログを愛読しています。
それでもなんで今頃今本を読んだかというと、今井さんの予言がどの程度当たっていたかを確認してみようといういささか意地の悪い動機から。
この本にも今井さん自身が書いているのですけど株価の未来を予見するには「当たり屋につけ。外れ屋に向かえ」なんですよね。今井さんが当たり屋かどうか確認してみましょう。
でどうかと言うと、まあ、外れのほうが多いかな。
でも、経済の大きな流れの捉え方としては、そんなに外れていないし、長期の日本株は買いということについては未だに信じていますけど…
弁護して言えば、イギリスのEU離脱が現実のものになるとかトランプがアメリカ大統領になるなんて言うのは、ほとんどの人が予想していなかったんだから外すよね。もちろん今井さんもブログでの予想は直前までイギリスはEUを離脱せず、大統領はヒラリーと予想していたのです。
それでもアメリカの混迷の中で述べていたオバマ政権の2つの爆弾「ベンガジゲート事件」と「違法移民に対する恩赦問題」はオバマ政権は何とか乗り切ったけど、ヒラリーへのボディブローとなってトランプ当選への照明弾にはなっています。でもそれはウオール街の敗北ではなく、ニューヨークの株価も今絶好調、この辺は外れています。問題はトランプラリーが終わった時どうなるかということでしょうけど。
中東情勢は混迷から抜け出せないし、シェール革命はトランプの下で勢いづくのでしょうけど、この点は今井さんが言うように何が起こるかわからないことを頭に入れておくことしかないでしょう。
アベノミクスについてはいささか評価が甘すぎと思うし、言われているような「秘策」も秘められたままみたい。貸金業改正とかカジノ法案についていえばプラス面よりマイナス面のほうが大きいと思うのですが、すべて株価に還元してみればこういうことか。格差拡大とかがそろそろ臨界点に近付いているのではとも思うのですが、いささか古臭い言い方ですが、これは資本家の論理。
観光客は増え続けるというのはぴたりで、むしろ楽観ケースが実現しそうな勢いですので、これは日本にとっては明るい話題。観光関連のGDPは、輸送機器とか電機・電子と同規模なんですよね。北朝鮮の拉致被害者が大量帰還と言うのは全くの外れ。これで安倍政権はさらに安泰というのは、身びいきが過ぎる。
実体経済としてアメリカは心配していないんですけどEUと中国は大きなリスク要因。今のところどちらも抑え込まれていますが、紆余曲折はあっても何とか2016年までは乗り切ったと言っても、リスクは何も解決していないので、これも頭の中に入れておく必要があります。
日本経済についてはアベノミクスへの過剰な期待からか「2016年日経平均3万円が射程圏内に」は大外れ。少なくても2万5千円に行っていると言われても、なんだかな~
トランプラリーで予想外の上昇でも2万円掠るだけだったんですから。
ところで最後に未来投資のマル秘手法を公開しているのですが、相場は興奮した人間が作り出す価格なので、いい方悪い方どちらでもショックとか言われてそれについてある方向を向いた本が並びだし話題になるころには株価は反転の兆しを見せる。人間心理は出来高に一番よく表れるので、底値圏で大きな売りが出なくなり出来高が極端に少なくなった時が買いのチャンス!て思い切れませんよね。
景気を見るのにたった一つの経済指標しか使えないなら何を見るかと言うとグリーンスパン曰く「金属スクラップ価格」。これは結構説得力があるので日経新聞の価格欄を毎日目を通すといいですね。
巻末には今井さんの推奨銘柄も載っているので参考にすればいいのですが、必ずしもすべてがいいパーフォマンスとはいいがたいとも思いますが、そこは自己責任。
個別の予想はいろいろ齟齬や外れもありましたが、世界経済の大きな流れとしてはそんなに外れていないかなと言うのが感想ですが、見方が甘いかな。
まあ、毎年著書を出しているので、外れたところはうまくスルーして、当たったところは大きくして本を売っているんでしょうけど、今更ながらですけど検証してみるのも一興です。次は順番で2016年版を読んでみますが、気がむけばまた書評をアップします。
今でも毎週更新されるブログを愛読しています。
それでもなんで今頃今本を読んだかというと、今井さんの予言がどの程度当たっていたかを確認してみようといういささか意地の悪い動機から。
この本にも今井さん自身が書いているのですけど株価の未来を予見するには「当たり屋につけ。外れ屋に向かえ」なんですよね。今井さんが当たり屋かどうか確認してみましょう。
でどうかと言うと、まあ、外れのほうが多いかな。
でも、経済の大きな流れの捉え方としては、そんなに外れていないし、長期の日本株は買いということについては未だに信じていますけど…
弁護して言えば、イギリスのEU離脱が現実のものになるとかトランプがアメリカ大統領になるなんて言うのは、ほとんどの人が予想していなかったんだから外すよね。もちろん今井さんもブログでの予想は直前までイギリスはEUを離脱せず、大統領はヒラリーと予想していたのです。
それでもアメリカの混迷の中で述べていたオバマ政権の2つの爆弾「ベンガジゲート事件」と「違法移民に対する恩赦問題」はオバマ政権は何とか乗り切ったけど、ヒラリーへのボディブローとなってトランプ当選への照明弾にはなっています。でもそれはウオール街の敗北ではなく、ニューヨークの株価も今絶好調、この辺は外れています。問題はトランプラリーが終わった時どうなるかということでしょうけど。
中東情勢は混迷から抜け出せないし、シェール革命はトランプの下で勢いづくのでしょうけど、この点は今井さんが言うように何が起こるかわからないことを頭に入れておくことしかないでしょう。
アベノミクスについてはいささか評価が甘すぎと思うし、言われているような「秘策」も秘められたままみたい。貸金業改正とかカジノ法案についていえばプラス面よりマイナス面のほうが大きいと思うのですが、すべて株価に還元してみればこういうことか。格差拡大とかがそろそろ臨界点に近付いているのではとも思うのですが、いささか古臭い言い方ですが、これは資本家の論理。
観光客は増え続けるというのはぴたりで、むしろ楽観ケースが実現しそうな勢いですので、これは日本にとっては明るい話題。観光関連のGDPは、輸送機器とか電機・電子と同規模なんですよね。北朝鮮の拉致被害者が大量帰還と言うのは全くの外れ。これで安倍政権はさらに安泰というのは、身びいきが過ぎる。
実体経済としてアメリカは心配していないんですけどEUと中国は大きなリスク要因。今のところどちらも抑え込まれていますが、紆余曲折はあっても何とか2016年までは乗り切ったと言っても、リスクは何も解決していないので、これも頭の中に入れておく必要があります。
日本経済についてはアベノミクスへの過剰な期待からか「2016年日経平均3万円が射程圏内に」は大外れ。少なくても2万5千円に行っていると言われても、なんだかな~
トランプラリーで予想外の上昇でも2万円掠るだけだったんですから。
ところで最後に未来投資のマル秘手法を公開しているのですが、相場は興奮した人間が作り出す価格なので、いい方悪い方どちらでもショックとか言われてそれについてある方向を向いた本が並びだし話題になるころには株価は反転の兆しを見せる。人間心理は出来高に一番よく表れるので、底値圏で大きな売りが出なくなり出来高が極端に少なくなった時が買いのチャンス!て思い切れませんよね。
景気を見るのにたった一つの経済指標しか使えないなら何を見るかと言うとグリーンスパン曰く「金属スクラップ価格」。これは結構説得力があるので日経新聞の価格欄を毎日目を通すといいですね。
巻末には今井さんの推奨銘柄も載っているので参考にすればいいのですが、必ずしもすべてがいいパーフォマンスとはいいがたいとも思いますが、そこは自己責任。
個別の予想はいろいろ齟齬や外れもありましたが、世界経済の大きな流れとしてはそんなに外れていないかなと言うのが感想ですが、見方が甘いかな。
まあ、毎年著書を出しているので、外れたところはうまくスルーして、当たったところは大きくして本を売っているんでしょうけど、今更ながらですけど検証してみるのも一興です。次は順番で2016年版を読んでみますが、気がむけばまた書評をアップします。