長崎県佐世保市の県立高校1年の女子生徒(15)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された同級生の少女(16)の父親が3日、代理人の弁護士を通じて、謝罪のコメントを発表した。

 

 A4判1枚にまとめられた文書で、父親は「私の娘が起こした事件により、何の落ち度もないお嬢様が被害者となられたことについては、おわびの言葉さえ見つかりません」「人生の喜びや幸せを経験する時間を奪われ、帰らぬ人となったお嬢様の苦しみと無念さ、ご両親さま、親族さまが受けた衝撃と悲しみの深さを深慮し、胸が張り裂ける思いでいっぱいです」とし、「本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。

 また父親は、女子生徒の遺族にはまだ謝罪ができていないことを明らかにしながら、「本件が社会的反響の大きい大事件であることを重く受け止めている」「どんな理由・原因があるにせよ、娘の行為は、決して許されるべきものではない」と記した。

 代理人の弁護士は、コメントの発表とともに、父親が今年3月に少女にバットで殴られけがを負い、少女に二つの病院で精神科治療を受けさせていたことや、医師の助言などをもとに、今年4月から少女を事件現場のマンションに一人暮らしさせていたことを明らかにした。