自民党の論客・石破氏が、政府の国会対応をきわめて強く批判している。そのなかで、野党時代の菅直人の質問通告の嫌らしさをばらしたのだが、本当にセコイ!
政府側に答弁書をつくることができないようなことを平気でやっていたのだ。
それなのに自分たちが与党になれば事前通告のない質問には答えないというのだから、本当にずるい!
このところ民主党にはろくな話題がないが、今後も亡国・売国路線を突き進むようなことばかりするのだろう。
今週号の「週刊新潮」はその意味で民主ゴシップでおもしろい!
「公明党の山口那津男代表が船長の釈放に肯定的な談話を出され、大変感謝しております」
13日午後、公明党の遠藤乙彦衆院議員が尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の初動対応をただすと、仙谷氏はまず山口氏に賛辞を贈って追及をかわし、本題と関係のない宮崎県での口蹄疫(こうていえき)対策などをとうとうと説明、答弁に5分を費やした。
仙谷氏は12日の衆院予算委初日から出ずっぱりだった。質問者が首相の答弁を求めても後ろに座る仙谷氏が手を挙げてすかさず答える。中井洽(ひろし)予算委員長は首相が手を挙げても申し合わせたかのように仙谷氏を指名。「首相に答弁を求めているんだぞ!」。野党から盛んにヤジが飛ぶが、一切耳に届かないようだ。
首相も自らの答弁に自信がないのか、仙谷氏の代弁に満足している様子。後ろの仙谷氏を振り返りつつ、遠慮がちに手を挙げることもしばしばだった。
12日の予算委では自民党の石原伸晃幹事長が尖閣諸島への民間人立ち入りの是非を問うと、仙谷氏が「原則として何人も上陸を認めない」と答弁し、首相は「官房長官の答弁の考え方で対応することが適切だ」と同調しただけだった。
仙谷氏は弁護士の経歴をいかんなく発揮する。肝心な部分ははぐらかし、質問者に逆質問することも少なくない。
12日には石原氏が「弱腰外交」と批判すると仙谷氏はこう答えた。
「別に弱腰だと思っていない。柳腰というしたたかで強い腰の入れ方もある」
自分でもうまい言い方だと思ったのか、仙谷氏はにんまりしたが、13日になって逆襲を受けた。自民党の鴨下一郎元環境相は「柳腰とは細くてしなやかな腰、多くは美人の例えだ」と誤用を指摘、撤回を求めた。
仙谷氏は中座して不在だったが、13日午後の記者会見で「柳腰」発言を撤回しない考えを表明。理由を問われると、なぜか1905年の日露戦争の講和条約「ポーツマス条約」について5分間も独演し、「ロシアから賠償金も取れずに条約を結んだのはけしからんといって日比谷公園が焼き打ちされる大騒動に発展した。(衝突事件でも)釈放や逮捕だけ取り出してどうのこうのと声高に叫ぶことはよろしくない」と奇妙な結論で結んだ。
仙谷氏も12日は出しゃばりすぎたと思ったのか、13日は控えめに振る舞ったが、自らのディベート能力をひけらかすような答弁に与党席にもしらけムードが漂う。いくら屁(へ)理屈を駆使して追及をかわしても国民の支持が高まることはない。