事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

京極さんの新作

2018-04-12 10:59:32 | 本と雑誌
虚談
2月には出てたらしいのだが最近本屋にご無沙汰してる(珍しいこともあるもんだ)ので気がつかんかった、たまたまソニーでみかけたのでダウンして即読了
レシピ-オーソドックスな怪談っぽい展開ながらだんだんツジツマが合わんくなってラストで「これ全部嘘だから」都筑道夫のマネすな!と一瞬思ったが彼は途中で放り出してたのよな、それも毎回同じネタ、まさか京極さんがそんなことはすまいと思えば
ちくら-この言葉の意味は最後まで不明、という意味では投げてる感もあるがラストがメチャ怖い、嘘であってちょと読者も思う
ベンチ-我が家に日蓮宗系の新興宗教を押し付けて仏壇と神棚を壊しちゃったおじさん、あれはいったい誰だったのかホントにいたのか・・・これも嘘であってちょだな、私的には、関係ないけど「宇宙猿人ゴリ」の記憶が変にリアル、私それ全くわからんのよね
クラス-元同級生から怪談話を聞かされる、絶対あり得ない嘘、と思ったらお話はさらにあり得ない方向へ、この現実らしきものこそ嘘なのかもしれないって、あのさ・・・ま、いっか、面白かったし
キイロ-変な消しゴム人形を拝む同級生たち、僕がちょっと悪乗りしたら何か怖いウワサが立始め・・・ツジツマ合わんけど最初からなかったてのはナシだよ
シノビ-家の中に忍者が住み着いてると言う友人、そんなんあるわけないといくら言っても通じない、だがある日彼女は失踪し・・・何があったのかわからんけど何気にコワい
ムエン-突然お宅の遠い親戚だと言って現れた老人、もちろん嘘だがいったいどこからが?考えてもしゃーないわな、フィクションだから・・・ってそらないのでは?
ハウス-アルツハイマーのお父さんが事故死した、葬式もとっくに済んだのにまだ家にいる、生きてた時と違って手がかからんとは言えイヤだ・・・ホントにイヤだよな、よくそんなコワいこと考えつくよ、それにこの話、肝心なとこは嘘じゃなさげだし
リアル-僕は夢の中でヒトを殺したらしい、いったい誰をなぜ?僕が知らないんだから誰も知るわけはないのに・・・夢と現実どっちがどっち?これまた何気にコワい

さすが京極さん、いつもながら読ませてくれるよ

何でもすぐ電子化されるのかと思いきや、待てど暮らせど入荷しない作品もあり、今まで待ったのなら文庫化を待つ手かもなと思ったりする今日この頃・・・