英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

「考える力」は幼少期から育てるー‘なぜ、日本では本物のエリートが育たないのか?’を読んで

2013-02-17 | 子育て
私のスクールのイマージョンクラスでは、トピックスについて「ブレーンストーミング」をしながら子どもたちの意見を引き出します。単語レベルから始めて文レベルにもっていきます。そしてジャーナルに書き起こします。

ここで必要なのは講師と子どもたちの「対話」です。

最初は考えたこともないトピックスについて、沈黙するか「わからない」という子もいますが、講師が身近のことを示すことによって考えを引き出します。

実は、残念なことに日本の子どもはこの「考える」力がついていないと感じます。私はそれが今の学校教育の問題ではないかと思っています。

日本の学校の試験―入学試験でもそうですが、「暗記」による「知識の量」で評価されることが多いからです。

以前私の息子がある大学受験したのですが、その世界史の勉強がすごかった 

「母さん、タイはドヴァーラヴァディ王朝から始まってスコータイ、アユタヤ、ラタナコーシン、インドネシアはシャイレンドラ王朝から。」というので、

「それを覚えて何の役にたつの? 早口ことばかと思ったわ 」と言ったものです。彼曰く、そこまで覚えていないとその大学は合格しないとのこと。

欧米の大学レベル試験では、事実を書いただけで点がもらえる試験は皆無でしょう。事実をもとに「自分はどう思うか」を書かないと点はもらえません。

試験だけでなく、日常的な会話でも「君はどう思う?」と聞かれ、対話を楽しみます。

だから常に「自分の考え」を持っていることが必要なのです。

先日読んだ福原正大著「なぜ、日本では本物のエリートが育たないか?」にはこう書かれています(以下、抜粋)

「日本人は議論下手~日本人はまず、議論するための基本的ルールを教わっていません。(中略)建設的な議論をするためにはまず、自分の意見を主張し、次にその理由を述べる。相手から意見が出てきたら、それに対して賛成か反対かの立場を明確にし、その理由も明らかにする。(中略)これは、アメリカでもヨーロッパでも、学校教育の中で徹底して叩き込まれる議論のルールであり、作法です。」(p.100より)

うーん、確かに十分教わっていないかも 

また、本著では「3歳児でも哲学を学ぶ」フランスについても述べられています。授業の様子は‘小さな哲学者たち’というドキュメンタリー映画でも紹介されていますが、これを見ると、考える力は幼少期から伸ばしてやらないといけないな、と痛感します。

フランスのバカロレア(日本のセンター試験のようなもの)が日本のインターナショナルスクールなどに導入されつつありますが、みなさん、下の質問、どう答えますか?

「ひとつの真実を確立するためにデモンストレーション以外の方法はあるか?」

いかがですか? こりゃ、日々考えるトレーニングをしなくっちゃね!

最新の画像もっと見る