英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

「ローマは一日にしてならず」

2014-08-28 | 英語学習
私のスクールでは7月から8月にかけて毎年恒例の個人懇談会が開催されました

4月から新しくレッスンをスタートした子、もう何年も通ってきてくださる子、いろいろですが、お母様とのお話しからは新しい発見があります。

今回はいくつかご紹介いたします

3~4歳で英語を始められたお子さんからは以下のような反応がありました。

「英語でなんというの?」という質問が多くなった(4歳児)→なんでも知りたいんですね~ 
お母さんも英語でしゃべって!」と言う(4歳児)→なるほど、お母さん、がんばってください 
ご飯を食べ終わると’I’m finished!’と言います(5歳児)→レッスンで使っている英語が出てくるなんてすごい!
何か歌っているなあ~と耳をすますと、英語でそれなりに鼻歌で歌っている(5歳児)→はい、発音よりリズムとイントネーションが大事ですからね、それなり~っていうのがいいですね。「じょうずだねえ~」とほめてあげてください 

さて、小学生はというと・・・

去年海外旅行に行った時に習ったHi-Byeの会話が通じて嬉しかったようです(小2)→自信になりますね、よかった! 
今年も自らサマーキャンプに行く、と言っています。→キャンプで学ぶことはすごく多いですね。自立精神が養われます。
今から絵本読みコンテストを楽しみにしています。去年あんまりうまくできなかったらしく、今度こそは一生懸命がんばると言っています(小5)→自らのモティベーションが高くて感心しちゃいますね。
ドラゴンズの大ファンなんですが春休みにルナ選手に逢うチャンスがありましたら、自分から英語で写真のお願いをしていて感動しました(小3)→実践力に感服です 
フォニックスが理解できるようになったのが嬉しいらしく「ママ、聞いて!」と本を読んでくれます(小3)→こういう反応がとっても嬉しいですね。思いっきり褒めてあげてください 
オープンクラスで恥ずかしさがでて、思ったようにうまくできず、「やる気がないならやめたら」と言ってしまいました(小3)→お母さんからのネガティブな言葉に子どもは大変傷つきます。「百害あって一利なし」です。学習には山あり谷ありですから、継続的に励まし褒めることで子どもの力は伸びることを心にいつも留めておいてくださいね。
英語のモティベーションどころか学校においてもすべての宿題など苦痛でならない様子です(小4)→来ましたね、「10才の壁」です。親は動じず、壁を乗り越えられるように静かにサポートしましょう。楽しいイベントに参加したり英語の映画を見たりするのもいいでしょう。「まあ、やりたくない時もあるよね」くらいな気持ちで構える方がうまくいきます 
親が全然わからない英語の指示をちゃんと聞いて、中学生がやるような動詞の活用などやっているのを参観して、すごいな、と思いました(小4)→すごいでしょ!?子どもの力ってどんどん伸びるんですよ。
コンテストのファイナルで受賞したことで自信がついたようです。英語に消極的だった父親もその様子を見て「これは将来役に立つ」と感心して、レッスンに好意的になってくれました(小2)→お父さまの中には「児童英語教育」の効果などが伝わりにくいかもしれませんが、異文化を体感したり、プレゼンテーションに慣れることで子どもの潜在能力が高められることを知っていただけるのは嬉しいことです。
二か月前にフィリピンの友人家族が滞在。お友達と仲良く話、親がわからなかった言葉を通訳してくれたのには驚きと喜びで感動の嵐でした(小2)→嬉しい話です!英語に接するチャンスがあるなんて恵まれていますし、そういうチャンスで力が発揮できるのは素晴らしいことです 
中学校の交換ホームステイに応募した時、いきなりスピーチをさせられましたが、レッスンのおかげで困らなかったようです(中1)→「ローマは一日にしてならず」・・・・積み重ねの練習が実を結ぶんですね。その時に力を発揮できたのも素晴らしいです。
兄弟3人通わせていただいていて上2人で素晴らしい結果がでているし、継続することが何より大事とわかっているのでずっと続けていきたいです(中3、小6、小4)→何もいうことございません!感謝です 

まだまだ書きたりないのですが、皆さんのお話しからわかるように、子どもの力が伸びる時というのは「子どものやる気」が高まっている時。小学校高学年から中学生になって自分は「英語が得意」だと思い「できる」と信じてくれると高校にはいって、ぱあ~っと花が咲くのです

私たち大人は「ローマは一日にして成らず」と根気強く子どもたちを愛情もってサポートしていきたいですね。

Success seems to be largely a matter of hanging on after others let go.   -William Feather

 ほかのひとがあきらめるときにあきらめない人が成功するのだ。  ウィリアム・フェザー(アメリカの作家)

「考える力」をつける

2014-08-20 | 教育一般
小学校の頃から国語だけはなぜか勉強しない割に成績がよい私でした。おそらくそれは母の影響で本を読むことが好きだったからだと思います 

ただテストの読解に出る設問で「この時主人公はどう感じたか」というようなものがありましたが、それは授業で先生が説明したことを書けばよかったわけで、もし「あなただったらどう思いますか?」という設問がもしあったらもっともっと頭をひねらなくてはいけなかったでしょう。

日本の教育は、大学受験からしてわかるように、知識の丸暗記が中心のため、自分で考えを生み出す力が高くないことが私は問題だと思っていますが、みなさんはいかがでしょうか。

例えば、ある有名なレストランの食事を食べて感想を聞かれた場合、「おいしかった」という他に、どうしておいしかったと思うのか、即座に具体的に感想とか意見を言うことができますか?

あるいは、例えば「集団的自衛権についてどう思いますか?賛成ですか?反対ですか?なぜですか?」と聞かれて、すぐ自分の意見が言えますか?

私のスクールの日本人の子どもたちに’Do you like ___?’と聞くと、Yes/Noで答えが終わってしまうのに対して、帰国子女は’Yes, because ___.’と必ず理由(自分の考え)を言います。そういうふうに教育されているからです。

どうやったら、私たちは自ら考える力をつけることができるのか?

夏休み中に齋藤孝さんの「5日間で自分の考えをつくる本」を読みました。



齋藤孝さん―同じ年ということもあって親近感もあり、できればお友達になりたいくらい彼の本は読んでいますが、今回の新書も引き込まれるものがあります。要するに5日間の集中講義です。

     
私たちは、学校で「自分の考え」をまとめたり、発表したりする訓練を受けてこなかった。それは、大学入試を思い起こしてみればわかるだろう。
(中略)
何かを丸暗記したり与えられた問題を解いたりするのではなく、自ら現実を生み出していく力である。好むと好まざるとにかかわらず、そういう力をもたなければ、これからの時代は勝ち残れない。私たちの生きる世界は、ゲームのルールが変わったのである。
(本書 p.3)
      

1日目から5日目までいろいろなワザを伝えてくれます。

例えば、1日目はSNSなどでレビューを投稿する、というのがあって、これはすぐに使えるな、と思いました。気の利いたレビューを書こうと思えば、内容から少し引用したりして自分なりに工夫して考えます。

その他にも、言葉の力と発想力を鍛えようと思えば、情報のアンテナをはってメディアが発する言葉に敏感になったり、ベストセラーを読んだり、書店で「知のシャワーを浴びる」・・・・身近なところでスキルを磨くチャンスはいくらでもあることがわかります。

ということで、我が家は毎晩夕食時はテレビを消して、その日聞いた話や出来事をお互いに伝えることにしていますが、これに自分なりの意見や考えを盛り込んで、会話をさらに前進させてみようかと思いました。

大切なのは「考える」ことを習慣づけることですね 

夏休みは映画でリスニングの力をUP

2014-08-15 | 英語学習
小学校から高校まではとっくに夏休みにはいっていますが、大学は8月の第一週まで試験があり、私もやっと採点評価が終わって夏休みに入りました。

この夏休みは「積読」状態の書籍とDVDと格闘です 

私が観る映画のDVDは大人向けの邦画から子ども向けの洋画まで多種に渡りますが、映画の場合、ちょっとしゃれた言い回しとか、知らないフレーズは今でも書き取るようにしています。

これは大学時代の恩師であり、「モード転換」というメソッドを提唱している近江誠先生が教えてくれた英語力アップのひとつの方法です 

学生時代は時間にも余裕がありましたし、映画も3本で1000円なんて時代でしたから、授業が休講、なんてことがあれば即映画館に直行しました。

近江先生が教えてくださった通り、小さいノートと鉛筆を持参して、聞き取れた単語や知らないフレーズを、真っ暗な映画館の中で走り書きをしました。帰宅してから、読めない文字を解読しつつ意味を調べたりしたものです。

映画には言語以外にもその国の文化を知ることもできるので、絶好の教材となります。

    

さて、この夏休みの間、スクールの子どもたちには「映画を見てリスニングアップ」と題した宿題を出しました。

小学生から高校生まで、教材となりそうな映画をリストアップしました。小学生用には子どもがでてくるもの、日常会話が中心なものを選びました。’E.T’や’Toy Story’などがあります。

年齢が大きくなるにつれて社会的なものもリストにいれてみました。

子どもたちは映画を見て、聞き取れた単語を書いたり、登場人物を書き出してみたり、ストーリーを要約するワークシートを仕上げて、夏休み明けには提出することになっています。

映画もただなんとなく観るのではなく、「何か聞き取れるかな?」と集中して聴きながら観ているとより一層楽しくなります。ただ聴いているだけではわからなくても、映画はビジュアルから意味を理解することができます。

それに1時間ダラダラと聴いているより、5分間集中して聴く方が、リスニングの力は伸びます。

時間に余裕のある夏休みこそ、映画をたくさん観て、リスニング力のUPにつなげて欲しいな、と想っています。



追記
私が大好きな名優 ロビン・ウィリアムズが、去る8月11日、63歳の若さで亡くなってしまいした 
「ミセス・ダウト」「ジュマンジ」「今を生きる」「グッド・ウィル・ハンティング」など多くの子どもたちや若者に観て欲しい映画に出ていました。本当に残念です。
ご冥福を祈ります。