英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

「失敗」から学ぶこと

2012-10-23 | 教育一般
私が教えている金城学院大学の早期英語コースでは、4年生の後期に「実習」の授業があります。

 その実習がいよいよ始まりました。

 今年度は私のスクールと市内の小学校で実際にレッスンをします。

 3年生で一番最初の「早期英語教育概論」を取る学生は毎年50-60名ほどいますが、この実習まで残るのはほんの10数名です。「概論」から半期の授業が2つあって、それにパスしないと、この実習に参加できません。最終的に英語力がどうしても足りずに参加できない学生もいます。可哀想かもしれませんが、英語を教えるのに英語力が不足していては話になりませんので、ここは厳しく選定します。

 「子どもに教えるから高度な英語じゃなくても」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、子どもだからこそ限りなくネイティブに近い英語を話す方でないと教えられません。

 なぜなら、小さい子どもほど、耳から入っていくからです。

 実際、子どもたちの前でレッスンする前に、理論の復習、レッスンプラン(指導案)の作成、練習と模擬レッスンを繰り返します。実習の間は私も24時間態勢で、学生のサポートにあたります。メールでプランの提出とリバイスが行ったり来たりします。私がその昔、教育実習をした頃は指導案の書き直しで夜中まで職員室に詰めてガリ版で刷っていましたので、それに比べればメールのおかげで大分楽になりました。それでも考えて悩むことは同じです。

 あらゆる子どもの反応をシミュレーションしてプランをし、レッスンの臨みますが、それでも本番では緊張もあって、頭が真っ白になるのでしょう、フリーズする学生もいます。レッスン後「撃沈です」「子どもたちに申し訳ないです」と涙ぐむ学生もいます。

 それでもほとんどの学生が「次は絶対うまくいくようにがんばります」と気持ちを新たにして、次のレッスンに臨みます。だからどんどん内容がよくなります。

 これが若さなんでしょう  頼もしいです。

 そして「失敗」から「学習」して「成功」へ道筋をつけます。「失敗」なくして「成功」はあり得ないのです。

      

 実習が終わって無事にCertificate(修了証書)が渡される頃は、学生たちは一回りも二回りも大きくなっています。
 
 「大学四年間で一番辛い授業で、一番充実した授業でした」
 「子どもたちからたくさんのことを学びました」
 「将来、この経験を活かしていきたいです」

 多くの学生がこう述べます。

 はい、是非、将来に活かしてください。期待しています。

 今年もどんなドラマが生まれるか、今から楽しみです 
 

QR コードに見る ‘Innovation’-「イノベーション」

2012-10-15 | 教育一般
私が一番最初に'innovate'という単語を見たのは30年以上も前のアメリカ留学時代です。当時、意味がわからなくて、Websterの英英辞書を引き、「createとはどう違うんだろう。もっとでっかいことなんだろうか? 時代が変わるようなことなのかな?」と考えた覚えがあります。

 今ではこの「イノベーション」という言葉は広告でも記事でも簡単に見つけられるようになりました。この言葉が広く知れ渡ったのは、Appleを世に知らしめたスティーブ・ジョブズの功績と関係があるかもしれません。

     
 
 さて、最近、私のスクールのFacebookをスタートしました。
 
 これでスクールの子どもたちの様子や英語学習の情報についてこまめに保護者の方々に発信できると思ったからです。
 
 作ってから講師や知り合いに知らせて「見たら'イイネ'をクリックしてね」と伝えました。オフィスのスタッフにも伝えていたところ、インターンシップで来ている青年Kくんが「検索が面倒だから、QRコード作りましょう」と言うのです。

 「はあ?  QRコード? そんなの作れるの?」と聞いてから約30分後、見事にスクールのFacebookサイトのQRコードができあがり、私のスマホから見事に開かれました 

 びっくりしました  

 何がびっくりしたかというと、
 QRコードの便利さが期待以上だった  
 自分で作れるなんて知らなかった

 今まで時々ちらしとかパンフレットとかで目にはしていましたが、そんなにすごいものという認識がなく、恥ずかしながら使ったこともありませんでした。

 このQRコード―正式には'Quick Response'の略で、トヨタの部品を作っているデンソーが1994年に開発しました。それまでの「バーコード」が横だけの情報だったのに対して、QRコードは縦と横に情報がはいるので情報量がそれだけ多いのだそうです。

 もっと驚くことに、スクールのスタッフの友人がこの開発チームにいたそうで、彼曰く「特許権は行使しない。広くみんなに役立てて欲しいから」とのことです。

 なんて素晴らしいイノベーション

 今、スクールが目指す4つのゴールのひとつが、この'creativity and innovation'--新しいものを創造する力です。

 子どもたちの好奇心を引き出し伸ばすようなプログラムをどんどん作ってその力を伸ばし、彼らが大きくなったら社会に役立つようなものを作り出して欲しいなあ、と願っています

人と人とが出会う場所~「リニモでワールドラリー」開催

2012-10-09 | その他
プレゼンテーションの極意を聞いたような気がしましたーー「少なくても1回は笑いをとる。関西でうけるネタは米国で、関東のネタは英国で受ける」

 知りませんでした、そうなんですか!  

 昨日ノーベル医学生理学賞を受賞した山中さんの話です。米国留学中に学んだプレゼンテーション。

 「目線をスクリーンにばかり向けちゃダメ」
 「レーザーポインターを振り回さず、一カ所に止めて説明して」

 なるほど  思わず自分の学会でのプレゼンを思い出してしまいました。

 確かにユーモアセンスのあるプレゼンターには引きつけられます。3分に1回は人を笑わせるユーモアを、というのが一般のアメリカ流。日本語でも言えないジョークを英語で言えるわけがなく、日々ネタを仕入れて訓練するしかないでしょう。それにも増して、人とたくさん話すことが基本です。

 人から聞いたネタは5人の人に伝えよ、と言われます。5人に伝えれば自分のネタとなります。最初はメモを見ながら伝えているうちにメモなして伝えられるようになります。そうして知識を増やし、人とのコミュニケーション能力をアップさせることができるのです。

 昨今、私が子育てした頃とは大分地域の様子も変わってきました。「子ども会」というものが崩壊したり、近所で取り組んでいた廃品回収も業者に委ねられたりしてしまって、いろんな人と話す機会が減りました。大人に限らず、これは子どもにとっても「危機」だと私は思っています。

      

 そんな状況の中で、一昨年、子どもから大人まで国際理解を目的としたNPO 「フィール・ザ・ワールド」を仲間と立ち上げ、理事として活動しています。

 この11月3日(土)も今年3回目となります「リニモでワールドラリー」を開催します。ここには、高校生・大学生を中心としたボランティアが100名ほど参加して手伝ってくれます。

昨年、韓国ブースで着た民族衣装やお話に興味を持って、それがきっかけで後日初めての海外旅行として韓国に行かれた、という方もいらっしゃいました。こういうきっかけ作りができたことは大変嬉しいことです 

 これからの社会は人とのコミュニケーションの力がどれだけついているかが勝負の時代となってきます。そういう意味においてもたくさんの若者に、世界に目を向けつつ、コミュニケーションスキルを磨くチャンスを提供していきたいというのが私たちの願いです。

 より多くの方が活動の場のひとつとして集まってくれて、よりたくさんの人と知り合い、将来に活かしていただけたらと思います。
 
 ボランティアだけでなく、参加者も本日より募集開始です。是非、みなさまもお友達お知り合いお誘いの上、ご参加ください。

 当日は私も「日本ブース」におりますので、お声をかけてくださいませ。