英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

「上機嫌」になる作法を身につける

2011-09-29 | その他
私の父は子煩悩でしたが、時々わけもなにのに「不機嫌」でした。昭和一桁生まれの男性特有とでもいうのでしょうか、そんな時、母も私も妹も「触らぬ神にたたりなし」ではないですが、とにかくその「不機嫌」が爆発しないように息を潜めていました。

 ですので、自分の生活空間はとにかく楽しく!機嫌よく!をモットーにと思っています  

 ただ、私も人間ですからたまーに気分が乗らない時もありますが、そういう時は「ごめん、今日、ちょっと機嫌よくないかも」というと、息子たちは「どうしたの?」と話を聞いてくれたりします。話をすることで自分を客観視することができますし、相手が話を聞いてくれることで気持ちをリカバリすることができます。

     

 
 先日お会いしたmpiの松香洋子先生が、「いい本だわよ」と勧めてくださって「上機嫌の作法」(角川oneテーマ21 発行)を読みました。著者は齋藤孝さんーお友達になりたい方です

 彼の著書は何冊か読んでいますが、教育論、身体論、コミュニケーション論を合体させるいくつかの理論とメソッドにはいつも感心します。

  まずは
  「不機嫌が許されるのは赤ん坊か天才だけ」に続き「不機嫌さは‘なんらかの能力が欠如しているのを覆い隠すため’だとしか考えられない」とバッサリ

  要は「不機嫌な人」というのは「思いやり」とか「気配り」ができない人・・・・知的な人というのは「上機嫌」ですよ、ということです。確かに自分で気持ちをコントロールするというのはそれ相当な努力と鍛錬が必要でしょう。
 「一流の経営者は例外なくハイテンションー上機嫌」だというのです。ー確かに 
 厳しい意見も「上機嫌」で言うことが大事。ーなるほど 

 そして「上機嫌と頭がいいのは両立」するとあり、すごいのはこの「上機嫌」は技化できる・・・・訓練で身につけることができるというのです。

 例えば:

 その1:気分をコントロールする身体を作るしっかり寝てしっかり食べる、しっかり呼吸をして「気」を循環させる
 その2:自分を客観視し自己肯定力をつける自画自賛し、愉しくないことは忘れる
 その3:ハイテンポで元気を引き出す

 などなど。今日からでも実践できそう

    

 私が上機嫌に向かうのはまずは「レッスン」です。子どものレッスンはやっているうちにも上機嫌になりますが、大学生はそうはいきません。講義前に自分のテンションをまず上げます。それから教室にはいって大声で'Hello!'と微笑む。初回は学生が引きますが、かまいません。堅く静かな空気を暖かく賑やかな空気に変えていきます。そうすると学生も機嫌よくなってきて授業が楽しくなります。

 期末のフィードバックアンケートで「先生の授業は毎回愉しくて楽しみでした」なんてコメントがくると「やった 成功」と思います。

 
 「上機嫌な人同士が接触して起こるエネルギーには、膨大な可能性があります。人を前にしたときには上機嫌になる作法を身につける。その習慣づけによってこそ、コミュニケーションが、社会が活性化するのです」(本著から)

 明日からずっと「上機嫌」でいられるようさらに技を磨きたいと思います。そして齋藤さんがおっしゃるとおり、大人として「不機嫌な子ども」を容認しないような社会を作りたいものです。

 

集中力をつける

2011-09-26 | 子育て
「センター試験まであと144日」ーこれ、先週の次男の携帯電話の待ち受け画面です。

 高校3年生の次男は夏休み前まで驚くほど勉強をしてなかったのですが、「夏の天王山」にさしかかったあたりからどこでどうスイッチがはいったのか、休みの日も関係なく夜遅くまで勉強しているようです。ここのところ「英語の長文読解にはまっている」らしい 

 「ご飯だよ」と声をかけても耳にはいらない時があります  これは驚き

 長男が受験の時は夏休みも驚くほど勉強せず、お尻に火がついたのは11月にはいった頃で、いつ見ても「勉強している」ので、急にこんなに勉強して頭が禿げんだろうかと心配しました。

 女の子は「コツコツー長距離型」、男の子は「ダッシュー短距離型」と言われますが、これは本当かもしれません。

 時間の短い長いに関係なく、勝負は「集中力」ではないかと思います。その証拠に息子の友人の中でも、運動部と勉強をしっかり両立させている子が何人かいます。限られた時間、しっかり集中して勉強しているのでしょう。

 さて、ではどうやってこの「集中力」をつけるのでしょうか?

 実は誰にでもこの力はあります。

 では、その力をいかに引き出し、いかに伸ばすか?ー「好きなこと」をたくさん見つけることだと私は思います。

 私が観察していて、息子たちが最初に見せた集中力は「レゴブロック」でした 

 長男が3歳の時に誕生日プレゼントでもらった「赤いバケツ」から始まって、小学校に入ってからはプレゼントというと「レゴブロック」ー子供部屋は「レゴの部屋」と呼んでいました。日本で発売されているシリーズはおそらく全部、今、倉庫の中で眠っています。

 新しいキットを手にした途端、ご飯を食べるのも、おやつを食べるのも、外で遊ぶのも忘れて、没頭して作っていました。レゴシリーズは段々パーツも細かくなり、説明書も複雑になります。でも一度だって親に聞いてきたことがありません。自分で試行錯誤して、何日もかけて完成させました。

 驚くべき集中力  と私は感心しました。

 どんな小さい子どもだって、あるいは私たち大人だって、好きなことに没頭している時は「集中している」はずです。

 小さい時から好奇心が育つように自然にたくさん触れさせ、その好奇心から好きなことをたくさん見つける力を育てる・・・それが集中力を伸ばします。

 くれぐれも「ゲーム」だけ集中することがないように 

フォニックスと私

2011-09-08 | その他
「フォニックスっていう指導法がおもしろい」と大学時代の友人に教えてもらったのはもう20年以上も前、私が仲間と子どもに英語を教え始めた頃です。

 彼女の自宅に押し掛け、フォニックスがどんなものか、テキストや手作り教材を見せてもらいながら説明してもらった私は「目からウロコ 」でした。

 すごい コレだ  
 フォニックスを学べば、自分の力でもっと読んだり書いたりできるんだ  と思いました。

 それが「松香フォニックス研究所(現 mpi)」との出会いです。

 創始者の松香洋子先生は経営者としても指導者としても大先輩、そして恩師であり、たくさんのことを教えていただきました。長久手にスクールが建った時は様子を見にきてくださいました。

 先生がお子さんを連れて留学した体験をお書きになった本は私のバイブル的存在になり、その後の言語習得への興味をかき立て、早期英語教育への道を開き、私自身子どもを連れて留学したのです。

   

 今日は東京のmpiにて1年半ぶりに松香先生にお会いし、またスタッフのみなさんともたくさんのお話をしてきました。

 震災の時のこと、その後の影響のこと、東北の子どもたちのこと、英検のこと、小学校英語のことなど、私たちがやりたいこと・・・話し出したら語り尽くせないほどのことを短い時間でしたが、とにかくしゃべりまくりました。

 そして、これからの世界を生きるために「英語が話せる子どもを育てる」・・・先生の想いからまた新しい本が誕生しました。

 「子どもと英語」本日発刊・・・できたてのホヤホヤを一冊いただいてきました。

   竹村副社長、松香先生、私 
   これが新刊! 
「子どもが将来、英語が話せたらいいな」と思っているお父さん、お母さんに是非読んでいただきたいです。

   竹村副社長、私、マックドゥーグル明子社長

 日本の子どもたちのためにまだまだがんばろう  と想いを新たして名古屋に戻ってきました 

英語らしく発音する

2011-09-04 | 英語学習
今月にはいってカナダとアメリカから二人の女性がプリスクールの先生としてやってきました。

 日本へ来てから住むためのいろいろな手続きがいるのですが、そのひとつに「印鑑を作る」ことがあります。アメリカの「サイン社会」と違って日本は「印鑑社会」。外国人の場合、名前の音に近い文字を使って印鑑を作ることになります。

 オリエンテーションで彼女たちに、まず、日本では「漢字」と「平仮名」と「カタカナ」を使用することを説明。「漢字」は別として、日本語は「平仮名」が基本で、外来語は「カタカナ」を使い、それぞれ、51文字あるとホワイトボードに書いて説明しました。

 英語のアルファベット26文字の約2倍です。

 この時点で二人とも目は点になって 'Oh, my God !!'

 そりゃそうでしょ、私だって、アラビア圏に行って、仮にアラビア語で文字が二種類あって、それを使い分けて暮らさなくちゃいけないなんてわかったら、「オー・マイ・ゴッド」と言うでしょう  どうみても絵に見える文字を読まなくちゃいけない・・・至難の技です。

 ただし、日本語のいいところは「一文字一音」というところです。「か」は'ka'と読み、ほかに読みようがありません。ですから51文字の音を覚えて読めれば、単語も文もあっという間に読めるようになります(但し意味がわかるかということは別の話ですが)。おまけに最初の「あ行」と「ん」を除けば、どの文字も「子音+短母音」になっているので、口の動かし方は同じです。

 ですから、日本の子どもは、文字さえわかれば、早い子は4-5歳くらいから本を読み出します。

 それとは反対に英語はひとつの文字でいろんな音があります。'a'という母音だけでもたくさんの音がありますし、ほかの母音と並べると違う音になる時があります。文字だけでは判断できませんので、単語単位で発音の仕方を覚えていきます。就学期には音と文字を結びつけるフォニックスを学習します。ただし、それ以前にたくさんの単語や文を音として溜め込んでおく必要があります。

 よって英語圏の子どもは、およそ6-7歳から本を読み始めます。

    

 私のスクールではほとんどの子どもが幼児期から生の英語に触れますので、文字を見た時にも音として出やすくなっていますし、1年生からフォニックスもはいりますので、読みの力もついていきます。

 が、しかし  小学校中学年から始まる「ローマ字」がはいってくると途端に発音が崩れるという現象に時々頭をかかえます。

 「ローマ字」はもともとヘボンさんという人が日本語の発音をあえてアルファベットに置き換えて作ったもの (ですから「ヘボン式」と呼ばれています。私が言語関係の論文を書く時は「訓令式」を使います)。

 本来英語の音と日本語の音は異質ものものなので、互換性ありません。ですが、この「ローマ字」を習い出すと、英語の音がだんだんと日本語の音、いわゆる「子音+母音」という形になっていってしまいます。

 たとえば、かばんの'bag'が、ローマ字的発音になると'bagu'というふうに最後に母音がくっついてしまう

 こうなるとだんだん英語の音からはかけはなれて、「通じない英語」になってしまうのです。

 日本語をまったくしらない人に「マグドナルド」と言っても、なにがなんだかわからない、のと同じです。

 そこで  クラスではこんなことをします。

  外来語の単語を「英語」と「ローマ字読み」で対比して聞かせる
  どちらが、英語らしく「かっこいい」発音かたずねる
  頭の音と最後の音を意識して発音させるー
        本当に音がでているのか?「有声音」
        息だけの音なのか?「無声音」

 とにかく生の音をたくさん聴き続け、それを真似するように音読すること、そして文単位になった時はこれにイントネーションなども真似していければ英語特有の音が表現されて、美しい音になっていきます。

 是非トライしてみてください